
(前編はこちら)
■求める人物像
──どんな人物を求めているのでしょう。
「自律的な成長」がキーワードです。社員は会社からキャリアを与えられる、言われたことをやるのではなく、どう自己実現をしていきたいか、成長していきたいかを考えたうえで、どういうことに挑戦していきたいかを考えることが大事です。ひとことで言うと、「自律的に成長できる」「自律的に考えられる」素養が大事です。
――若手に仕事を任せる会社なんですか。
若手からひとりの担当として業務を任されるので、自分から積極的に発信したり、行動を起こしたりする力は必要です。ただ、しっかり上司に説明して納得してもらって一緒に進めていく会社です。ベンチャーには若手が決定権まで握って自分でどんどん進めていくスタンスの会社もあるので、「裁量権が大きい」とひとくくりにするとイメージギャップがあるかもしれません。
──応募者には「車好き」な学生が多いのでしょうか。
「車好き」ばかりを求めている会社ではないので、そのイメージは覆したいですね。タイヤは自動車だけでなく、飛行機などさまざまなモビリティ(移動手段)に取り付けられるので、モビリティ全体や社会貢献に感度が高い人が来てくれます。あとは「自動車が好きなので、1社だけにとらわれたくないんです」というパターンもありますね。タイヤはいろんな会社と接点がありますから。
──自動車業界は「100年に一度の大変革期」と言われます。受けにくる学生は認識していますか。
モビリティ業界を見ている人の多くは理解したうえで受けていますね。日系メーカーというと保守的であまり変わらないイメージ持つ人もいますが、今は本当にすごい変革期なので、新しいことに挑戦したい人にぜひ来てほしいと思っています。
──採用で競合するのは?
一つはモビリティ関連で、車本体や部品メーカーですね。総合化学や素材系の会社も競合します。素材という切り口では「上流」に近いので、社会全体に幅広く影響力を持ちたい人が受けてくれます。あと、インフラ系の会社もあります。
──海外展開150カ国で売り上げの8割が海外だそうですね。選考で語学力はどの程度重視しますか。
入社時に高いスコアを持っている必要はありませんが、「ずっと国内だけで仕事をしたい」という人は辛くなる場面が来る可能性もあります。英語を使ってグローバルに挑戦する仕事を担う可能性は誰にでもあります。一方で、入社してすぐ海外に行きたいという人には「そういうわけにはいかないよ」と説明しています。
■インターンシップ
──2023年卒のインターンについて教えてください。
WEBでワークをする2時間ほどのイベントを、11月と12月に開きました。ワークはケーススタディーで、架空のユーザーのデータを読み解き、困りごとの解決策を考えてもらいます。個人ワークで考えた後、チャットや投票機能を使い意見を出し合って、課題発見と解決のプロセスを一緒に考えます。ユーザーの声は待っているだけでは得ることができません。これをいかに吸い上げるか、仕組みを戦略立てて考えるかを体感してもらいました。グループワークだと時間がかかるので、2時間で参加できる手軽さと中身の充実を両立させるには個人ワークのほうが良いと考えました。1回あたり50人ほどが参加しました。
今後、もう少し職種の説明や理解にフォーカスしたイベントも予定しています。
──技術系は?
技術系についても、今後さまざまなイベントを企画しています。1月~2月にかけて、機械・物理系学生対象のグループワーク形式のイベント「タイヤデザインワーク」を実施しています。このワークでは、学生の皆さんにタイヤのトレッドパタン(表面の溝)のデザインに挑戦してもらいます。各グループには実際に当社でタイヤ製品の開発に携わるエンジニアが指導社員としてつき、技術的な指導・アドバイスを受けられるため、毎年タイヤの技術の奥深さを体感できるイベントとして、好評をいただいています。
そのほか、「専攻別」「職種別」でもイベントを準備していて、個人の専門・志向によって参加するイベントを選べるようになっています。…続きを読む