株式会社ブリヂストン
2023シーズン⑪ ブリヂストン《後編》
モビリティで新たな価値創出 挑戦したい人来て!【人事のホンネ】
採用センター 三竿佑莉(みさお・ゆり)さん
2022年02月02日
人気企業の採用担当者への編集長インタビュー「人事のホンネ」2023シーズン第11弾、ブリヂストンの後編です。「100年に一度のクルマ革命」と呼ばれる大変革期。タイヤは「情報の宝庫」で、そのデータを活用して「モビリティプラットフォーム」を目指しているとか。いったいどういうことなのでしょう?(編集長・木之本敬介)
(前編はこちら)
■求める人物像
──どんな人物を求めているのでしょう。
「自律的な成長」がキーワードです。社員は会社からキャリアを与えられる、言われたことをやるのではなく、どう自己実現をしていきたいか、成長していきたいかを考えたうえで、どういうことに挑戦していきたいかを考えることが大事です。ひとことで言うと、「自律的に成長できる」「自律的に考えられる」素養が大事です。
――若手に仕事を任せる会社なんですか。
若手からひとりの担当として業務を任されるので、自分から積極的に発信したり、行動を起こしたりする力は必要です。ただ、しっかり上司に説明して納得してもらって一緒に進めていく会社です。ベンチャーには若手が決定権まで握って自分でどんどん進めていくスタンスの会社もあるので、「裁量権が大きい」とひとくくりにするとイメージギャップがあるかもしれません。
──応募者には「車好き」な学生が多いのでしょうか。
「車好き」ばかりを求めている会社ではないので、そのイメージは覆したいですね。タイヤは自動車だけでなく、飛行機などさまざまなモビリティ(移動手段)に取り付けられるので、モビリティ全体や社会貢献に感度が高い人が来てくれます。あとは「自動車が好きなので、1社だけにとらわれたくないんです」というパターンもありますね。タイヤはいろんな会社と接点がありますから。
──自動車業界は「100年に一度の大変革期」と言われます。受けにくる学生は認識していますか。
モビリティ業界を見ている人の多くは理解したうえで受けていますね。日系メーカーというと保守的であまり変わらないイメージ持つ人もいますが、今は本当にすごい変革期なので、新しいことに挑戦したい人にぜひ来てほしいと思っています。
──採用で競合するのは?
一つはモビリティ関連で、車本体や部品メーカーですね。総合化学や素材系の会社も競合します。素材という切り口では「上流」に近いので、社会全体に幅広く影響力を持ちたい人が受けてくれます。あと、インフラ系の会社もあります。
──海外展開150カ国で売り上げの8割が海外だそうですね。選考で語学力はどの程度重視しますか。
入社時に高いスコアを持っている必要はありませんが、「ずっと国内だけで仕事をしたい」という人は辛くなる場面が来る可能性もあります。英語を使ってグローバルに挑戦する仕事を担う可能性は誰にでもあります。一方で、入社してすぐ海外に行きたいという人には「そういうわけにはいかないよ」と説明しています。
■インターンシップ
──2023年卒のインターンについて教えてください。
WEBでワークをする2時間ほどのイベントを、11月と12月に開きました。ワークはケーススタディーで、架空のユーザーのデータを読み解き、困りごとの解決策を考えてもらいます。個人ワークで考えた後、チャットや投票機能を使い意見を出し合って、課題発見と解決のプロセスを一緒に考えます。ユーザーの声は待っているだけでは得ることができません。これをいかに吸い上げるか、仕組みを戦略立てて考えるかを体感してもらいました。グループワークだと時間がかかるので、2時間で参加できる手軽さと中身の充実を両立させるには個人ワークのほうが良いと考えました。1回あたり50人ほどが参加しました。
今後、もう少し職種の説明や理解にフォーカスしたイベントも予定しています。
──技術系は?
技術系についても、今後さまざまなイベントを企画しています。1月~2月にかけて、機械・物理系学生対象のグループワーク形式のイベント「タイヤデザインワーク」を実施しています。このワークでは、学生の皆さんにタイヤのトレッドパタン(表面の溝)のデザインに挑戦してもらいます。各グループには実際に当社でタイヤ製品の開発に携わるエンジニアが指導社員としてつき、技術的な指導・アドバイスを受けられるため、毎年タイヤの技術の奥深さを体感できるイベントとして、好評をいただいています。
そのほか、「専攻別」「職種別」でもイベントを準備していて、個人の専門・志向によって参加するイベントを選べるようになっています。
(前編はこちら)
■求める人物像
──どんな人物を求めているのでしょう。
「自律的な成長」がキーワードです。社員は会社からキャリアを与えられる、言われたことをやるのではなく、どう自己実現をしていきたいか、成長していきたいかを考えたうえで、どういうことに挑戦していきたいかを考えることが大事です。ひとことで言うと、「自律的に成長できる」「自律的に考えられる」素養が大事です。
――若手に仕事を任せる会社なんですか。
若手からひとりの担当として業務を任されるので、自分から積極的に発信したり、行動を起こしたりする力は必要です。ただ、しっかり上司に説明して納得してもらって一緒に進めていく会社です。ベンチャーには若手が決定権まで握って自分でどんどん進めていくスタンスの会社もあるので、「裁量権が大きい」とひとくくりにするとイメージギャップがあるかもしれません。
──応募者には「車好き」な学生が多いのでしょうか。
「車好き」ばかりを求めている会社ではないので、そのイメージは覆したいですね。タイヤは自動車だけでなく、飛行機などさまざまなモビリティ(移動手段)に取り付けられるので、モビリティ全体や社会貢献に感度が高い人が来てくれます。あとは「自動車が好きなので、1社だけにとらわれたくないんです」というパターンもありますね。タイヤはいろんな会社と接点がありますから。
──自動車業界は「100年に一度の大変革期」と言われます。受けにくる学生は認識していますか。
モビリティ業界を見ている人の多くは理解したうえで受けていますね。日系メーカーというと保守的であまり変わらないイメージ持つ人もいますが、今は本当にすごい変革期なので、新しいことに挑戦したい人にぜひ来てほしいと思っています。
──採用で競合するのは?
一つはモビリティ関連で、車本体や部品メーカーですね。総合化学や素材系の会社も競合します。素材という切り口では「上流」に近いので、社会全体に幅広く影響力を持ちたい人が受けてくれます。あと、インフラ系の会社もあります。
──海外展開150カ国で売り上げの8割が海外だそうですね。選考で語学力はどの程度重視しますか。
入社時に高いスコアを持っている必要はありませんが、「ずっと国内だけで仕事をしたい」という人は辛くなる場面が来る可能性もあります。英語を使ってグローバルに挑戦する仕事を担う可能性は誰にでもあります。一方で、入社してすぐ海外に行きたいという人には「そういうわけにはいかないよ」と説明しています。
■インターンシップ
──2023年卒のインターンについて教えてください。
WEBでワークをする2時間ほどのイベントを、11月と12月に開きました。ワークはケーススタディーで、架空のユーザーのデータを読み解き、困りごとの解決策を考えてもらいます。個人ワークで考えた後、チャットや投票機能を使い意見を出し合って、課題発見と解決のプロセスを一緒に考えます。ユーザーの声は待っているだけでは得ることができません。これをいかに吸い上げるか、仕組みを戦略立てて考えるかを体感してもらいました。グループワークだと時間がかかるので、2時間で参加できる手軽さと中身の充実を両立させるには個人ワークのほうが良いと考えました。1回あたり50人ほどが参加しました。
今後、もう少し職種の説明や理解にフォーカスしたイベントも予定しています。
──技術系は?
技術系についても、今後さまざまなイベントを企画しています。1月~2月にかけて、機械・物理系学生対象のグループワーク形式のイベント「タイヤデザインワーク」を実施しています。このワークでは、学生の皆さんにタイヤのトレッドパタン(表面の溝)のデザインに挑戦してもらいます。各グループには実際に当社でタイヤ製品の開発に携わるエンジニアが指導社員としてつき、技術的な指導・アドバイスを受けられるため、毎年タイヤの技術の奥深さを体感できるイベントとして、好評をいただいています。
そのほか、「専攻別」「職種別」でもイベントを準備していて、個人の専門・志向によって参加するイベントを選べるようになっています。
BtoBとBtoC…二つの顔持つユニークな会社
■働き方
──コロナ禍で働き方が変わったと思います。
当社にはコロナ禍の前から、出社時間を各自が決めるフレックスタイムやテレワークの制度がありました。今はテレワークだからこそ集中できる業務と、対面でこそ効率が上がる業務、それぞれの良さが醸成されてきたタイミングなので、これからどう組み合わせていくか模索しています。
──女性の働きやすさはどうですか。
性別を問わず育休制度を整えているほか、東京・小平市と横浜市の技術センターには事業所内保育施設もあります。
──採用HPに、全国にある独身寮が「駐車場代込みで月1万円程度」、社宅が同じく「月2万~3万5000円程度」という記載がありました。この家賃、本当ですか。
地区や間取りによって差がありますが、本当です(笑)。本社勤務だと東京・国立市、技術センター勤務なら東京の小平市になります。横浜の工場勤務なら横浜です。事務系も入れますが、「実家からの通勤が1時間半以上」が条件です。
■社風と変革
──ずばり、どんな会社ですか。
「攻め」と「挑戦」がキーワードです。
──どちらも攻めですね。
創業時からタイヤの国産化に取り組み、グローバル化を進めるため米ファイアストン社を買収するなど、一貫して攻めと挑戦の姿勢を持ってきました。
今は新しい挑戦として「ソリューションカンパニー」を目指しています。コアであるタイヤ事業が事業戦略の基盤となり、タイヤやモビリティに関するデータ活用して新たな価値を創出することが、当社が考えるソリューションです。
──ポイントは「モビリティ」でしょうか。
あらゆるモビリティを支える「モビリティプラットフォーム」を目指しています。タイヤの役割は、走る、曲がる、止まるといったことだけではありません。乗り物で路面と唯一接する部分なので「情報の宝庫」とも言われ、活用の幅が広いんです。
話題になっているのが、JAL(日本航空)さんとの共創です。JALさんのフライトデータと当社の持つタイヤ摩耗予測技術を掛け合わせると、タイヤ交換時期を予測することができます。これによりタイヤ在庫の削減や航空機整備作業を効率化することができます。フライトデータと当社の知見・技術を活用して新しい価値を見いだした例です。モビリティが急速に進化しているので、今まで縁のなかったところと共創する面白さがあります。
──ガソリン車から電気自動車(EV)に変わっても、タイヤはさほど変わりませんよね。
太古の昔からある車輪の機能は当面なくならないと思います。一方で、たとえばカーシェアリングが進む中での車両の管理、自動運転が進んだときの安全な走行など、求められる社会的ニーズは変わってきます。たとえば、車を所有する場合の車両の稼働率は数%といわれますが、カーシェアリングで使用される車両の稼働率は70~80%にもなり得ます。結果としてタイヤ交換の頻度が高くなりますが、毎月交換するのは大変です。また、自動運転中にタイヤがパンクしたら困りますよね。これまでとは段違いの耐久性、ハイレベルなタイヤ技術と高度なサービスが求められることになります。
──「ブリヂストン」の社名は誰もが知っていますが、自動車メーカーに比べると地味なイメージです。だからこそ「こんな魅力がある」という面はありますか。
あの黒くて丸いタイヤには、すごい技術が詰まっています。消費者が自動車を買うとき「ブリヂストンのタイヤを履いているから」という理由では選びませんよね。でも、履き替えのときにはタイヤに着目するので、消費者にタイヤそのものの魅力を知ってもらうことも必要です。BtoB(企業間取引)企業として自動車メーカーのパートナーとして価値を提供するだけでなく、消費者にも価値を伝えないといけません。その戦略を立てるのも面白い仕事です。BtoBとBtoC(消費者向けビジネス)二つの顔を持つユニークな企業だと思います。
──仕事のやりがいと厳しさを教えてください。
今ある事業を回していくのではなく、常にどう変えていくべきか、どう良くできるかを考えることが求められます。新車メーカーや一般の消費者、さらには航空会社や、鉱山事業者など商品やサービスを提供するお客様もいろいろです。多様なニーズに応え新しいサービスを起こしていく仕事は面白く、やりがいを感じます。ただ、正解や道しるべがあるわけではありません。自分の頭で考え、しっかり戦略を立てて進めていくのは、面白さの裏返しで大変さでもあります。
──コロナ禍で働き方が変わったと思います。
当社にはコロナ禍の前から、出社時間を各自が決めるフレックスタイムやテレワークの制度がありました。今はテレワークだからこそ集中できる業務と、対面でこそ効率が上がる業務、それぞれの良さが醸成されてきたタイミングなので、これからどう組み合わせていくか模索しています。
──女性の働きやすさはどうですか。
性別を問わず育休制度を整えているほか、東京・小平市と横浜市の技術センターには事業所内保育施設もあります。
──採用HPに、全国にある独身寮が「駐車場代込みで月1万円程度」、社宅が同じく「月2万~3万5000円程度」という記載がありました。この家賃、本当ですか。
地区や間取りによって差がありますが、本当です(笑)。本社勤務だと東京・国立市、技術センター勤務なら東京の小平市になります。横浜の工場勤務なら横浜です。事務系も入れますが、「実家からの通勤が1時間半以上」が条件です。
■社風と変革
──ずばり、どんな会社ですか。
「攻め」と「挑戦」がキーワードです。
──どちらも攻めですね。
創業時からタイヤの国産化に取り組み、グローバル化を進めるため米ファイアストン社を買収するなど、一貫して攻めと挑戦の姿勢を持ってきました。
今は新しい挑戦として「ソリューションカンパニー」を目指しています。コアであるタイヤ事業が事業戦略の基盤となり、タイヤやモビリティに関するデータ活用して新たな価値を創出することが、当社が考えるソリューションです。
──ポイントは「モビリティ」でしょうか。
あらゆるモビリティを支える「モビリティプラットフォーム」を目指しています。タイヤの役割は、走る、曲がる、止まるといったことだけではありません。乗り物で路面と唯一接する部分なので「情報の宝庫」とも言われ、活用の幅が広いんです。
話題になっているのが、JAL(日本航空)さんとの共創です。JALさんのフライトデータと当社の持つタイヤ摩耗予測技術を掛け合わせると、タイヤ交換時期を予測することができます。これによりタイヤ在庫の削減や航空機整備作業を効率化することができます。フライトデータと当社の知見・技術を活用して新しい価値を見いだした例です。モビリティが急速に進化しているので、今まで縁のなかったところと共創する面白さがあります。
──ガソリン車から電気自動車(EV)に変わっても、タイヤはさほど変わりませんよね。
太古の昔からある車輪の機能は当面なくならないと思います。一方で、たとえばカーシェアリングが進む中での車両の管理、自動運転が進んだときの安全な走行など、求められる社会的ニーズは変わってきます。たとえば、車を所有する場合の車両の稼働率は数%といわれますが、カーシェアリングで使用される車両の稼働率は70~80%にもなり得ます。結果としてタイヤ交換の頻度が高くなりますが、毎月交換するのは大変です。また、自動運転中にタイヤがパンクしたら困りますよね。これまでとは段違いの耐久性、ハイレベルなタイヤ技術と高度なサービスが求められることになります。
──「ブリヂストン」の社名は誰もが知っていますが、自動車メーカーに比べると地味なイメージです。だからこそ「こんな魅力がある」という面はありますか。
あの黒くて丸いタイヤには、すごい技術が詰まっています。消費者が自動車を買うとき「ブリヂストンのタイヤを履いているから」という理由では選びませんよね。でも、履き替えのときにはタイヤに着目するので、消費者にタイヤそのものの魅力を知ってもらうことも必要です。BtoB(企業間取引)企業として自動車メーカーのパートナーとして価値を提供するだけでなく、消費者にも価値を伝えないといけません。その戦略を立てるのも面白い仕事です。BtoBとBtoC(消費者向けビジネス)二つの顔を持つユニークな企業だと思います。
──仕事のやりがいと厳しさを教えてください。
今ある事業を回していくのではなく、常にどう変えていくべきか、どう良くできるかを考えることが求められます。新車メーカーや一般の消費者、さらには航空会社や、鉱山事業者など商品やサービスを提供するお客様もいろいろです。多様なニーズに応え新しいサービスを起こしていく仕事は面白く、やりがいを感じます。ただ、正解や道しるべがあるわけではありません。自分の頭で考え、しっかり戦略を立てて進めていくのは、面白さの裏返しで大変さでもあります。
モノづくりメーカーによる「文化への貢献」に共感
■三竿さんの就活と仕事
──三竿さんはどんな就活をしたのですか。
2019年に入社してから採用チームにいます。学生時代はドイツ語学科でドイツに1年間留学しました。加えて、美術館やミュージカルが好きで文化の普及や発展に寄与する企業がいいと思い、グローバルと社会貢献を軸に就活をしました。ブリヂストンの免震ゴムは東京駅丸の内駅舎や国立西洋美術館に採用されていて、人々の生活、社会、文化を支えています。他には、たとえばキヤノンは自社の技術で文化財の復元をしています。モノづくりメーカーが自社の技術を使って文化の保護や発展に寄与しているのがカッコいいと思い、業界は絞らず、そういう会社を受けました。
──なぜブリヂストンに?
最終的には「人」でした。企業の風土や文化を一番表すのが人で、共感したり親和したりしているからこそ働いているのだと思います。当時イベントに登壇していた社員には、学生相手というより「人対人」で話してくれる人が多く魅力的に感じました。この環境なら私が実現したい社会貢献の部分に共感しながら自分らしく働けると感じました。
──印象に残っている仕事は?
入社1年目の冬、内定者向けのフォロー企画を担当しました。当時は内定してから入社まで、事務手続き以外、内定者には情報発信をしていませんでした。配属後のモチベーションにも影響すると考え、社員のインタビュー記事を企画したのですが思うように進まず、先輩社員からは私が考えもしなかった視点から指摘を受けました。でも、けっして私の意見は否定しないんです。「やりたいことは分かった。じゃあどうやって進めようか」とチーム以外の社員も一緒に考えてくれました。やり切った後、内定者から「あの企画がすごくよかった」と言ってもらい、今は後輩が引き継いでやっています。一つ新しい形がつくれたのかなと印象に残っています。
(写真・大嶋千尋)
──三竿さんはどんな就活をしたのですか。
2019年に入社してから採用チームにいます。学生時代はドイツ語学科でドイツに1年間留学しました。加えて、美術館やミュージカルが好きで文化の普及や発展に寄与する企業がいいと思い、グローバルと社会貢献を軸に就活をしました。ブリヂストンの免震ゴムは東京駅丸の内駅舎や国立西洋美術館に採用されていて、人々の生活、社会、文化を支えています。他には、たとえばキヤノンは自社の技術で文化財の復元をしています。モノづくりメーカーが自社の技術を使って文化の保護や発展に寄与しているのがカッコいいと思い、業界は絞らず、そういう会社を受けました。
──なぜブリヂストンに?
最終的には「人」でした。企業の風土や文化を一番表すのが人で、共感したり親和したりしているからこそ働いているのだと思います。当時イベントに登壇していた社員には、学生相手というより「人対人」で話してくれる人が多く魅力的に感じました。この環境なら私が実現したい社会貢献の部分に共感しながら自分らしく働けると感じました。
──印象に残っている仕事は?
入社1年目の冬、内定者向けのフォロー企画を担当しました。当時は内定してから入社まで、事務手続き以外、内定者には情報発信をしていませんでした。配属後のモチベーションにも影響すると考え、社員のインタビュー記事を企画したのですが思うように進まず、先輩社員からは私が考えもしなかった視点から指摘を受けました。でも、けっして私の意見は否定しないんです。「やりたいことは分かった。じゃあどうやって進めようか」とチーム以外の社員も一緒に考えてくれました。やり切った後、内定者から「あの企画がすごくよかった」と言ってもらい、今は後輩が引き継いでやっています。一つ新しい形がつくれたのかなと印象に残っています。
(写真・大嶋千尋)
みなさんに一言!
就活は必ずしもゴールではありません。自分のキャリアを考えるきっかけにしてほしいと思います。いろんな企業がいろんな情報を発信しているので、自分が何をしたいかを考えるために使ってください。そのうえで、どの企業がマッチするかを考えることが一番大事です。選ばれるとか、選ばなきゃいけないということにとらわれず、自分の受け取れる情報を目いっぱい使って、考えを深める機会にしてもらいたいと思っています。
株式会社ブリヂストン
【タイヤメーカー】
ブリヂストンは、1931年創業、東京都中央区に本社を置くタイヤ・ゴム業界のグローバルリーディングカンパニーです。乗用車用、トラック・バス用、航空機用など幅広いタイヤ製品のほか、タイヤデータを活用したソリューション事業を150以上の国と地域で展開しています。創業以来受け継がれる不変の使命「最高の品質で社会に貢献」のもと、「2050年 サステナブルなソリューションカンパニーとして社会価値・顧客価値を持続的に提供している会社へ」をビジョンとして掲げ、持続可能な社会の実現に貢献し続けます。
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2024/11/21 更新
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※就活割に申し込むと、月額2000円(通常3800円)で朝日新聞デジタルが読めます。