人事のホンネ

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2020シーズン【第2回 サイバーエージェント】(後編)
能力より「カルチャーマッチ」 挑戦と安心のバランスとる会社

採用育成本部 新卒採用チーム ビジネスコースマネージャー 武内美香(たけうち・みか)さん

2018年09月11日

 「人事のホンネ」2020シーズン第2弾、サイバーエージェント(Cyber Agent)の後編です。求める人物像は「素直で、イイヤツ」と意外にシンプルですが、そのココロは? 聞き慣れない「実力主義型終身雇用」って?(編集長・木之本敬介)
(前編はこちら

■求める人材
 ──DRAFT生は就活生のトップ層だと思いますが、大学名は関係ありますか。
 ありません。内定者の中で多い大学は早慶ですが、半分は地方大学の学生です。地方採用については、「FLAT」という制度を設けて地方の就活生を支援しています。

 ──なぜ地方採用を重視?
 活躍社員に地方大学出身者が多かった一方で、地方大学の学生だと金銭的な負担から当社の選考に参加する人が少ないため、こちらから出向いて弊社のことを知ってもらおうと思ったからです。

 ──FLATでは具体的にどんなことをするのですか。
 10ほどの都道府県に出向いて現地選考会をしています。1日でトライアウトから最終面接の手前までやるので、かなりハードです。ただ、1日で学生の志望度が高まりきるわけではないので、選考会後の飲み会を地元の内定者にセッティングしてもらうなど工夫しています。最終面接は東京までの交通費、宿泊費をこちらが負担します。

 ──エンジニアは地方の国立大学出身者が多い?
 半数程度が国立大学で、近年は専門学校生や高専生も増えています。

 ──求める人物像は?
 「素直で、イイヤツ」。それだけです。社員には「一緒に働きたい人」を採るように言っています。社長の藤田がよく言うのは、給料を上げて能力の高い人を採用できても、そういう人は業績が悪くなったり、もっと良い条件があったりしたら、すぐそちらに行ってしまうと。能力だけで人を採用するのではなく、CAでは「カルチャーマッチ」を大切にしています。

 ――変化が激しい業界です。
 私が入社したとき、まさかゲーム事業をやるようになるとも、インターネットテレビを始めてアナウンサーの採用が始まるとも思っていませんでした。この業界は何が起こるか分かりませんが、「CAが好き」「カルチャーが好き」「ここで頑張る仲間が好き」という人はどんな環境下でも頑張れるし、長く活躍してくれます。
 一方で「絶対に教育事業じゃないと」「テレビしかやらない」という人は厳しい。入社してその仕事ができるとは限らないので、どの仕事でも頑張ってくれる人を採りたいですね。…続きを読む

みなさんに一言!

 今の学生は経験値は高いのですが、一番大切なのは「自分がどんな人間になりたいか」「何を大事にしたいか」という価値観だと思います。就職活動というより就社活動という意識でCAに来る人も多いのですが、CAがどんな会社か判断するのは自分です。私たちはインターンシップで能力よりも人間性を見ています。失敗しても構わないから、たくさんチャレンジしてください。入社してからも自己分析は永遠に続くので、就活は自己分析する良い機会だと思って頑張ってください。

株式会社サイバーエージェント

【通信・インターネット関連】

 1998年設立。インターネット黎明期より広告事業で成長し、2000年に東証マザーズ上場。以来、インターネット領域ではゲーム事業、「アメーバブログ」「AbemaTV」といったメディア事業と、事業領域を拡大させています。「21世紀を代表する会社を創る」というビジョンのもと、常に新規事業を創出し、M&Aに頼らない自前成長を特徴としており、人材を競争力ととらえ、人と事業を成長させる仕組みを取り入れています。

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