日本生命保険相互会社
2023シーズン⑨ 日本生命《後編》
自分の意見を持っているか自主性見る 8年連続「男性育休100%」【人事のホンネ】
人材開発部 課長代理 青山えりかさん
2021年12月22日
(前編はこちら)
■面接
──面接はどんな形式ですか。
2022年卒では1対1でのWEB面接が多かったです。回数は人によってまちまちですが、基本的に全員少なくとも1回は対面で会いました。時間は1枠30分くらいです。
──面接ではどこを見ますか。
きちんと自分の意見を持っているか、ですね。中身は何でもいいのですが、自分という人間や、やりたいことをきちんと説明できているかどうか。考えていない人は、「あ……」と沈黙するので分かります。それでも、その場で考えてしっかり答えを出してくれる学生もいます。
採用ホームページに「ハートフル」とか「自分の可能性を信じている人」など求める人物像を挙げていますが、共通するのは「自主性」です。自分であれをやってみたい、これをやってみたいという思いが強くないと行動に移せません。当社は相互扶助の精神を大切にしており、お客様のために何ができるか、というお客様本位の考え方がとても重要ですので、そういった考え方に共感してくれる人だといいですね。
──最終面接は?
幹部クラスによる1対1の対面面接で30分ほどです。ポイントは同じですが、対面でもしっかり話せるかどうかですね。
──面接で「気になるニュース」は聞きますか。
必ず聞くわけではありませんが、金融や保険に興味を持っていれば自然と会話に出てくると思います。新聞やニュースを読んでいるかというより、そこから自分でどう考えるか、ちゃんとアウトプットができるかが大事です。入社してからも「いろんなことに興味を持ってね」という話はするので、アンテナを張るのは重要だと思います。
──人口減少で海外進出にも力を入れていますが、採用で語学力は重視していますか。
もちろん語学力は一つの素晴らしいスキルなので、語学が強みならぜひ教えてほしいと思いますが、語学力だけを重視することはありません。先ほど申し上げた「自分の意見を持っているか」という点の方が大事だと思います。
■インターンシップ
──インターンシップについて教えてください。
2023年卒向けのインターンシップは夏からWEBで開催して、計約700人が参加しました。就業体験型で、「マーケティング」「資産運用」「IT・デジタル」「ファイナンシャルプランニング」の4コースに分けています。実際の仕事を想定したグループワークをするのですが、それぞれの学生がどういう発言、進め方、参加の仕方をしていたかをファシリテーターの社員がしっかり見ており、最後に改善点も含めてフィードバックしました。参加者の満足度は高かったと思います。
秋以降も引き続き、インターンを行っています。WEB形式でも、できるだけ会社の雰囲気を伝えられるよう工夫し、就業体験性を重視しています。学業の妨げにならないよう、基本的には平日の夕方や土曜日の計2~4日間です。
──WEBでのワークは対面と違いますか。
WEBでのワークには今では学生のほうが慣れていて、参加しやすいという声を聞きます。実際にみなさん真剣に取り組みつつもフランクに話をする場面もあって、対面と変わらず充実したインターンが開催できていると思います。
デジタルインフラ整備で保険営業もハイブリッドに
──生命保険は対面営業のイメージが強いのですが、WEBでもできるものですか。
これまでは営業職員が会ってしっかりお話をして、ニーズを引き出してご加入いただく、という、対面を通じたサービスを大切にしてきましたが、時節柄、それが難しくなりました。デジタル化は以前から進めてきましたが、コロナで一気に加速し、今ではほとんどの手続きがデジタルを活用して非対面でも行えるようになっています。
ただ、「対面で説明を受けたい」というお客様も多くいらっしゃいます。コロナ禍で、「フェイス・トゥ・フェイス」の価値を再認識された方も多いのではないでしょうか。
──ハイブリッドになっていく?
生活の多様化が進み、お客様のニーズも「非対面で話を聞きたい」、「対面で会ったほうがいい」とさまざまです。また、同じお客様でも、状況に応じて二つのニーズが混在することもあります。お客様の多様なニーズに応えるために、生命保険のご加入の手続きやアフターサービスを非対面で行えるようなデジタルインフラを整備しました。もちろんご要望があればご自宅や職場までうかがいます。全国1500カ所、津々浦々のご自宅までつながっているからこそ、できることだと思います。今後も、お客様のニーズに合わせて、リアルとデジタルを融合させた新しい活動モデルを定着させていくことが大事です。
──「男性育休取得100%」が8年間続いているそうですね。
「男性育休100%」は社内でかなり浸透しています。今は子育てだけでなく、介護や持病など、さまざまな事情を抱えている人がいるので、みんなが働きやすい環境を整える、という思想です。働く場所や時間を柔軟にするインフラ整備と、何よりも意識改革が大事です。自己成長、自己研鑽の時間も大切なので、休暇取得促進、在宅勤務、早帰りなど、いろんな面で社員を支える制度を整えてきています。
──巨大企業ですが、どんな社員が多いのですか。
営業職員が約5万人、それ以外の内務職員が約2万人、全国で合わせると計約7万人の会社です。人数が多いので当然と言えば当然ですが、多様な人材がいます。私はノリでグイッと行っちゃうタイプですが、こんな人ばっかりだと会社が回らないので(笑)、しっかりリーダーシップを取ってくれる人もいますし、論理立てて考えてくれる人もいます。
一方で、自身の職務に責任感と熱い想いを持っている、そしてそれをしっかりアウトプットして進めていける推進力、といったところは共通しているように思います。
■やりがいと厳しさ
──やりがいを教えてください。
仕事自体がチャレンジの連続です。私自身、当初から自分が主担当として業務に取り組むことが多くありました。どんな小さな仕事でも、「自分はこうやりたい」という思いを持って取り組むことが一番大切だと教えてもらいました。それがやりがいだと思います。
あとはチームワークですね。私も1人でやった仕事って一つもないので、いろんな人と協力してやっていくのが楽しいし、やりがいの一つだと思います。
――逆に厳しさは?
物事がうまく進まないときはいつも厳しいのですが、そこから逃げずに一つひとつ解決していくことが仕事では求められます。厳しいけれどもやらないといけないことですね。
たくさんアドバイスをくれたOB・OG訪問が決め手に
──青山さんはどんな就活をしたのですか。
2009年の入社です。やりたいことがあんまりなくて、それを見つけている友だちがいる中で焦っていました。でも、長い人生の間にやりたいことは絶対に変わっていくとも思っていたので、いろんなことにチャレンジできるという理由で総合職に絞って就活しました。
業界はとくに絞らず、漠然と興味のある仕事に片っ端から当たって、メーカーや食品、鉄鋼や自動車といろいろ受けました。日本の社会制度では長く働かないと年金や退職金がもらえないだろうと考え、大手企業というのは共通していました。そこから、自分はなんでこの会社に興味があるんだろうと自己分析をしました。
──なぜ日本生命に?
興味があってエントリーしていましたが、OB・OGの社員と会う中で、日本生命が一番私にたくさんのアドバイスをくれました。私を一学生として見て、良いところも悪いところもしっかりフィードバックしてくれ、「自己分析が甘い」とか叱ってくれて……。会った6人がみなそういう感じだったので、社風でしょうか。おせっかいな感じもしますが、気づきを与えられました。それまでは就活がうまくいっていなくて、何がいけなかったんだろうと真剣に考えて、そこからすごく変わりました。初めは志望度が高くなかったのですが、OB・OGと会ううちに、こんな会社なら行きたいなと。日本生命に内定をもらって、すぐ就活を終えました。
■印象的な仕事
──今までどんな仕事を。
総合職で入社して最初は長崎支社で2年間、営業職員の業績の管理や支社のイベントを担当しました。次は東京のコンプライアンス統括部の内勤で5年間。その後、営業も経験したいと思い、金融機関の代理店営業、いわゆる銀行窓販の営業を福岡、大阪、名古屋の3都市で計5年間やりました。2021年から採用担当です。
──印象的な仕事は?
福岡と大阪での金融機関の代理店営業で、年間目標をチームみんなで達成できたことです。すごく大きな目標だったんですが、一件一件、チームみんなで話し合い、トライ&エラーを繰り返しました。お客様に選ばれるにはどうすればいいか真剣に話し合い、ずっとみんなで取り組めたのが印象に残っています。チームは多いときで10人くらい、年代はさまざまで私は真ん中くらいでしたが、リーダーの役割でした。意見のぶつかり合いもあって、ここはこうしていこう、ああしていこうという過程がすごく印象的です。
(写真・植田真紗美)
みなさんに一言!
日本生命の新卒採用のコンセプトは「ひらけ、世界。ひらけ、自分。Support Every Life.」です。学生のみなさんには就職活動を通して、何に興味があって、何が嫌か、今まで気づかなかった自分を見つけてもらいたいですし、新しい世界や新しい自分を切り開いてもらいたいです。日本生命は、保険という仕組みを通じて世界中の人の生活、家族、大切な人を支えている会社であり、就活生のみなさんのことも支えたい、サポートしたいと考えています。就活では大事な決断が求められるので、みなさんの背中を押したいですし、悔いのない就活をするためのお手伝いができたらと考えています。
日本生命保険相互会社
【生命保険】
日本生命は、グループ全体で約1400万人のお客様数と約80兆円の総資産を有するなど、世界各国の生命保険会社の中でトップクラスの水準を誇る、生命保険業界のリーディングカンパニーです。常に頂点のその先を見つめ、挑戦的な取組みを続けてきた日本生命。頂点に立つからこそ見える厳しい現実も受け止め、金融機関としての絶対的な健全性や、それを支える豊富な人材で、1つひとつの問題に対して、信念を持ち、誠実に、そして確実に応えていきたい。我々はこれからも生命保険を通じた「安心」の提供はもちろん、国内最大級の機関投資家として日本経済を支え、そして社会を支えていきます。
< 前の記事 | 人事のホンネ トップ | 次の記事 >
2024/11/21 更新
- 不振の日産自動車、北米の従業員6%が希望退職 900人程度退社か(22:04)
- 高速船の浸水隠し、JR九州第三者委が批判「海運の世界で通用せず」(20:30)
- 東京メトロ出資企業、英地下鉄エリザベス線の運営事業を受託(20:15)
- スマホ充電、年1回で済むように? NTTがIOWNで狙う巻き返し(20:00)
- 食用コオロギ生産のベンチャーが自己破産申請 SNSでの批判影響か(19:50)
※就活割に申し込むと、月額2000円(通常3800円)で朝日新聞デジタルが読めます。