
■採用スケジュール
──コロナ禍の2021年卒採用はいかがでしたか。
2020年4月に緊急事態宣言が発出され通常の採用活動を一時ストップし、WEB説明会、WEB面接に切り替えました。学生のみなさんも不安だったと思いますが、我々も試行錯誤しながら進めました。
3月から会社説明会を始めました。3月は対面の説明会を実施できましたが、緊急事態宣言が発出された4月以降はWEB説明会に切り替えました。WEB説明会はライブではなく、伊藤園に登録してくれた学生に案内する採用ページで繰り返し見られるようにして後から質問も受け付けました。大学から「説明会をしてほしい」という要望にも、そのサイトで対応を行いました。
──WEB説明会のメリット、デメリットは?
メリットは遠方の学生の参加がすごく増えたことです。一方で、対面の説明会なら「理解してもらっているな」と共感度が分かるのですが、WEBだと学生のうなずきとかが感じられないので、どこまで伝わっているか少し不安でしたね。
──エントリーも増えましたか。
1.5倍くらいになりました。本エントリーは約9000人、プレエントリーは2万人を超えました。伊藤園に登録してくれた学生に案内する採用ページ上にずっと説明会の動画を掲載していたので、それを見てエントリーしてもらえたのだと思います。みなさん、コロナで対面の説明会がなくなった分、「まずは、できるところにエントリーしよう」という気持ちが大きかったのではないでしょうか。
──どのくらいの期間、中断したのですか。
準備に1カ月くらいかかり、内々定を出すのも少し遅れました。内定は6月に出しましたが、7月になった人もいます。ただ、結果的には求める学生を採用できたので安心しています。先日も内定者とのWEB懇親会を開催しましたが、積極的で意欲的な学生が来てくれたのかなと。
■採用実績
──2020年卒の採用実績と、2021年卒の内定者の数を教えてください。
2020年の大卒の新卒採用は187人で、男性148人、女性39人です。文理では理系が34人、文系が153人でした。理系は院卒のほうが多いですね。
2021年卒の内定者は82人です。もともと少なめの100人前後を予定していました。コロナ禍ということと、定年延長を予定していて社員の年齢構成比も考えているためです。中途で専門的な人材を採用していることもあります。新卒採用は、男性が74人、女性8人。文理は理系が6人、文系76人です。2022年卒も100人程度の予定です。
■職種
──職種について教えてください。総合職一括採用ではなく、職種別採用ですね。
伊藤園には、営業、事務、研究開発、販売、生産等の職種があります。
伊藤園の代表的な営業は地域密着型のルートセールスで、小売店、販売店、自動販売機など既存の顧客への営業活動や納品、担当エリア内の新規開拓です。営業職の中には販売の仕事も含みます。販売職は、百貨店や商業施設内の伊藤園ショップや専門店などで一般のお客様に茶葉などの対面販売をします。生産職は生産管理のほか、工場のラインの仕事もあります。
事務職は全国196拠点の営業事務および本社での管理業務ですが、人数はかなり少ないです。
割合は、営業が7割、事務2割、研究が1割弱くらいです。
──研究開発は技術系の仕事ですか。
はい。静岡相良工場の中央研究所を中心に、基礎研究、商品開発、品質管理のほか、農家の方に指導する農業技術を行っています。
商品開発については、商品企画をするマーケティング本部が本社にあります。実際に商品を開発するのは多くが理系ですが、商品のレシピや企画には理系ではない営業経験者も多く携わります。
──食品・飲料メーカーの中では技術系が少ないですね。
弊社は「営業の会社」ですから。全国196拠点で各担当エリアのお客様を1人で担当するスタイルで、地域密着の提案型営業をしています。営業職が多いため文系の採用が多くなっていますが、理系の営業もいますよ。
──地域密着の提案型営業とは?
各拠点で、営業員が自分のルートを持っています。自動販売機、売店、地場のスーパーなどのお客様への商品の提案や導入を担当し、足りない商品があれば実際に納品して陳列もします。自動販売機は1軒のお客様とみており、清掃や空き缶、空きペットボトルの回収もします。エリアの新規開拓も行い、各営業員が責任をもって担当しています。
弊社はグループ制をとっており、3~6人で構成されるグループがあります。30人いれば6グループくらい。そこに必ずグループリーダーがいて、メンバーを見ているので、まずはグループリーダーに相談します。グループリーダーは拠点の副支店長、副支店長は支店長に相談して、支店全員で拠点の担当エリアの営業をしていきます。
──自動販売機の営業は何をするのですか。
自動販売機の商品構成の提案と新規開拓です。自動販売機はビルのオーナーと話したり、ビルに入っている企業に福利厚生として設置してもらえないか交渉したりして設置します。ビル内と路面の自動販売機では売れる商品が異なるので、設置後はエリアの特性を自分で把握して、「女性が多ければコーヒーより紅茶の販売率が高い」といったマーケティングもします。スーパーでは商品の導入と売り場づくりを提案します。
──営業職にはエリア別採用がありますね。
はい。ただ、みなさんと面談すると、エリア別採用を希望していても最終的には「全国どこでも大丈夫です」と気持ちが変わる人も多く、最終的に希望する人数は少なめです。数年前、学生の地元志向が強くなったこともありエリア採用を設けたのですが、実際にふたを開けてみるとあまり多くなく例年10人前後です。