ソニーミュージックグループ
2021シーズン⑤ ソニーミュージックグループ《前編》
手書きESで伝わる「エンタメの力」 大学名は一切聞かない
ソニー・ミュージックアクシス 人事業務グループ 採用研修部1課 佐々木初音(ささき・はつね)さん
2019年10月16日
人気企業の採用担当者に直撃インタビューする「人事のホンネ」の2021シーズン第5弾は、ソニーミュージックグループです。手書きのエントリーシート(ES)で人を楽しませる能力を見たり、「エントリーパフォーマンス」という新たな応募方法を導入したり……。エンタメの会社ならではの話が満載です。(編集長・木之本敬介)
■2020年卒採用
──2020年卒の採用はいかがでしたか。
学生の動きが早くなり、当社が内定を出した段階で他社の内定を持っている学生が多くいました。早まった分、業界研究をしっかりしていると感じました。
また、エンタテインメント業界を志す学生のうちではイベントやライブをやりたいという人が増えた印象です。
──音楽のライブですか。
音楽だけでなく、アニメ関連、eスポーツ、バーチャルユーチューバー(Vチューバー)などさまざまです。実際に行ったことがあって、「自分も関わりたい」という学生が多かったですね。CDの売り上げは減っていますが、ライブ市場はむしろ大きく、身近なものになっていますから。
──内定者数を教えてください。
40人ほどで、男女比はほぼ半々です。例年、30~40人でしたので今年は多めの採用となりました。文系が多いですが、選考の段階では文系・理系は重視していません。
ただ、専門的な勉強をしている人をIT系、SE(システムエンジニア)系として若干名採用しています。今年はSE職2人の配属を予定していますが、来年以降はより多く採用するつもりです。
──大学名は見ますか?
いえ、そもそも記載欄がありません。学部は書いてもらいますが、大学名は書かせません。私たちも内定後に「あっ、あの大学だったんだね」と分かります。選考中は面接でも「○○大学から来ました○○です」と言わないようお願いしています。学部は記載してもらうので勉強内容などについては聞いています。
──ふたを開けるとどんな大学が多いのですか。早慶やMARCHが多い?
多彩ですね。地方の国公立大学の学生もいます。早慶は学生の数が多いのでエントリーも比例して多くなりますし、当社の勤務地が東京近郊がほとんどですので関東の学生は多いのですが、東北や九州の大学、外国籍の学生もいます。
選考は東京と大阪の2カ所(後半は東京に集約)で行っています。
■2020年卒採用
──2020年卒の採用はいかがでしたか。
学生の動きが早くなり、当社が内定を出した段階で他社の内定を持っている学生が多くいました。早まった分、業界研究をしっかりしていると感じました。
また、エンタテインメント業界を志す学生のうちではイベントやライブをやりたいという人が増えた印象です。
──音楽のライブですか。
音楽だけでなく、アニメ関連、eスポーツ、バーチャルユーチューバー(Vチューバー)などさまざまです。実際に行ったことがあって、「自分も関わりたい」という学生が多かったですね。CDの売り上げは減っていますが、ライブ市場はむしろ大きく、身近なものになっていますから。
──内定者数を教えてください。
40人ほどで、男女比はほぼ半々です。例年、30~40人でしたので今年は多めの採用となりました。文系が多いですが、選考の段階では文系・理系は重視していません。
ただ、専門的な勉強をしている人をIT系、SE(システムエンジニア)系として若干名採用しています。今年はSE職2人の配属を予定していますが、来年以降はより多く採用するつもりです。
──大学名は見ますか?
いえ、そもそも記載欄がありません。学部は書いてもらいますが、大学名は書かせません。私たちも内定後に「あっ、あの大学だったんだね」と分かります。選考中は面接でも「○○大学から来ました○○です」と言わないようお願いしています。学部は記載してもらうので勉強内容などについては聞いています。
──ふたを開けるとどんな大学が多いのですか。早慶やMARCHが多い?
多彩ですね。地方の国公立大学の学生もいます。早慶は学生の数が多いのでエントリーも比例して多くなりますし、当社の勤務地が東京近郊がほとんどですので関東の学生は多いのですが、東北や九州の大学、外国籍の学生もいます。
選考は東京と大阪の2カ所(後半は東京に集約)で行っています。
グループ一括採用で各社に配属 自由参加プログラムの仕組みも
■グループ一括採用
──「グループ一括採用」だそうですね。どんな仕組みですか。
学生からも「分かりづらい」と言われるのですが、ソニーミュージックグループとして一括採用して、グループ会社に配属になります。グループ会社は22社あります。
グループ会社といっても同じビル内やフロア内にあるので、他のグループ会社の社員とも頻繁に会います。仕事の案件に応じて連絡を取り合うので、各グループ会社が「大きな一部署」といった感覚です。私が在籍しているソニー・ミュージックアクシスはグループ全体の総務・経理・人事・システムを担う会社です。
――なぜ、このやり方に?
各社で採用して、そのまま同じ会社に居続けるより、いろんなグループ会社の経験や知見をいかして活躍してほしいという思いがあります。移り変わりの早い業界です。スペシャリストだけでなくゼネラリストを育てる必要があります。
当社は新しい会社をどんどんつくります。私が入社した年にも会社が二つ誕生しました。新会社にならなくても一部署で新規事業を始めることもありますし、組織改編も頻繁にあります。エンタテインメント業界自体が動いていますし、創業以来「とにかくやってみよう」という会社です。もちろん全部成功するわけではなく、うまくいかない場合もあります。
さらに当社では、どの部署の、どんな役職の人でも、手を挙げれば進行中のプログラムに参加できる仕組みがあります。プログラムは誰が発案してもよくて、社内の全員が見ることができ、やってみたい人は自由に参加できます。今も1年目の若手からベテランの役員まで、顔も会わせたことのない者同士が結集してプログラムを進めています。もちろん自分の業務をしっかりやるのが前提ですが、「やりたいことがいつでもできる会社」です。
──佐々木さんが人事部にいながら「アニメでこんなことをやりたい」とプログラムに参加するのもあり?
ありなんです。私も仲の良い人のプログラムを「面白そうだな」とチェックしています。
──「グループ一括採用」ですが、実際の仕事の内容は「音楽制作」「マーケティング」「アニメのキャラクター制作」……と多種多様です。学生にはどう説明していますか。
悩ましいところで、学生に職種を完全に理解してもらうのは不可能だと思っています。学生はちゃんと調べて「こんな職種がやりたいです」と来てくれるのですが、必ずしもそれに縛られなくてもいい。「これをやりたい」というビジョンを持っていれば、人事から「それなら、この部署だよ」とアドバイスできるし、今ないなら新しいチームをつくることもできます。だから、完全に理解できていなくても大丈夫です。
──学生の志望の傾向は?
音楽、アニメが多いですが、最近は多様化しています。音楽でも「ライブがやりたい」「アイドルが好き」「バンドが好き」「海外アーティストを呼びたい」などさまざま。ただ、最初「制作をやりたい」と言っていても会社のことをいろいろと知り、あるいは入社して働くうちに、「コンテンツをもっと世の中に広めていく仕事がしたい」と変わってくることもあります。
──「新しいことをやりたい」という学生も多い?
いますし、こちらも求めています。エンタテインメントなら何でもOKです。
今やエンタテインメントはキャラクターやライブと多岐に渡り、音楽だけではなくなってきています。当社は社名に「ミュージック」がついているのでレコード会社と思われがちですが、音楽だけではユーザーに飽きられてしまう。学生にも自分がやりたいこと、ビジネスにしたいことが今の当社にないなら、ぜひ教えてほしいと伝えています。
学生のアイデアが新しいビジネスとして花開いた例もたくさんあります。入社後も、常に最先端で、次に来るものを嗅ぎ取っていかなければならない会社です。
■インターンシップ
──インターンシップは実施していますか。
グループで一番大きく、新入社員の配属も多いソニー・ミュージックソリューションズで行っています。「エンタテインメントの仕事がどうやって回っているか」を企画制作から、お客様へ届くまでの一連のビジネスとしてわかりやすく学ぶことができます。
──ソリューションの会社とは?
広告代理店に近いですが、さらにエンタテインメント業界で培ってきたノウハウとインフラを使ってワンストップで提案だけでなく制作・運営まで行ってしまう会社ですね。社内外のクライアントから「何かをつくりたい」「何かを企画したい」といわれます。たとえば「イベントをやりたい」なら、「期間はいつ」「どんな会場で」を考えます。CDジャケットやミュージックビデオの制作なども行います。だから、インターンに参加すると、「CDはこうやってつくられるんだな」「イベントってこうやるんだな」と分かります。
──インターンの規模と内容は?
期間は1週間で、参加者は30人くらいです。応募は何千人もあるので、書類と面接で選考します。
所有する国内有数のレコーディングスタジオや、この会社が実際に携わった展示会などを見学したり、別のグループ会社から講師を招いて仕事内容を聞いたりします。机上のワークだけではなく、「見学+職場体験」で幅広い事業について伝えています。
──「グループ一括採用」だそうですね。どんな仕組みですか。
学生からも「分かりづらい」と言われるのですが、ソニーミュージックグループとして一括採用して、グループ会社に配属になります。グループ会社は22社あります。
グループ会社といっても同じビル内やフロア内にあるので、他のグループ会社の社員とも頻繁に会います。仕事の案件に応じて連絡を取り合うので、各グループ会社が「大きな一部署」といった感覚です。私が在籍しているソニー・ミュージックアクシスはグループ全体の総務・経理・人事・システムを担う会社です。
――なぜ、このやり方に?
各社で採用して、そのまま同じ会社に居続けるより、いろんなグループ会社の経験や知見をいかして活躍してほしいという思いがあります。移り変わりの早い業界です。スペシャリストだけでなくゼネラリストを育てる必要があります。
当社は新しい会社をどんどんつくります。私が入社した年にも会社が二つ誕生しました。新会社にならなくても一部署で新規事業を始めることもありますし、組織改編も頻繁にあります。エンタテインメント業界自体が動いていますし、創業以来「とにかくやってみよう」という会社です。もちろん全部成功するわけではなく、うまくいかない場合もあります。
さらに当社では、どの部署の、どんな役職の人でも、手を挙げれば進行中のプログラムに参加できる仕組みがあります。プログラムは誰が発案してもよくて、社内の全員が見ることができ、やってみたい人は自由に参加できます。今も1年目の若手からベテランの役員まで、顔も会わせたことのない者同士が結集してプログラムを進めています。もちろん自分の業務をしっかりやるのが前提ですが、「やりたいことがいつでもできる会社」です。
──佐々木さんが人事部にいながら「アニメでこんなことをやりたい」とプログラムに参加するのもあり?
ありなんです。私も仲の良い人のプログラムを「面白そうだな」とチェックしています。
──「グループ一括採用」ですが、実際の仕事の内容は「音楽制作」「マーケティング」「アニメのキャラクター制作」……と多種多様です。学生にはどう説明していますか。
悩ましいところで、学生に職種を完全に理解してもらうのは不可能だと思っています。学生はちゃんと調べて「こんな職種がやりたいです」と来てくれるのですが、必ずしもそれに縛られなくてもいい。「これをやりたい」というビジョンを持っていれば、人事から「それなら、この部署だよ」とアドバイスできるし、今ないなら新しいチームをつくることもできます。だから、完全に理解できていなくても大丈夫です。
──学生の志望の傾向は?
音楽、アニメが多いですが、最近は多様化しています。音楽でも「ライブがやりたい」「アイドルが好き」「バンドが好き」「海外アーティストを呼びたい」などさまざま。ただ、最初「制作をやりたい」と言っていても会社のことをいろいろと知り、あるいは入社して働くうちに、「コンテンツをもっと世の中に広めていく仕事がしたい」と変わってくることもあります。
──「新しいことをやりたい」という学生も多い?
いますし、こちらも求めています。エンタテインメントなら何でもOKです。
今やエンタテインメントはキャラクターやライブと多岐に渡り、音楽だけではなくなってきています。当社は社名に「ミュージック」がついているのでレコード会社と思われがちですが、音楽だけではユーザーに飽きられてしまう。学生にも自分がやりたいこと、ビジネスにしたいことが今の当社にないなら、ぜひ教えてほしいと伝えています。
学生のアイデアが新しいビジネスとして花開いた例もたくさんあります。入社後も、常に最先端で、次に来るものを嗅ぎ取っていかなければならない会社です。
■インターンシップ
──インターンシップは実施していますか。
グループで一番大きく、新入社員の配属も多いソニー・ミュージックソリューションズで行っています。「エンタテインメントの仕事がどうやって回っているか」を企画制作から、お客様へ届くまでの一連のビジネスとしてわかりやすく学ぶことができます。
──ソリューションの会社とは?
広告代理店に近いですが、さらにエンタテインメント業界で培ってきたノウハウとインフラを使ってワンストップで提案だけでなく制作・運営まで行ってしまう会社ですね。社内外のクライアントから「何かをつくりたい」「何かを企画したい」といわれます。たとえば「イベントをやりたい」なら、「期間はいつ」「どんな会場で」を考えます。CDジャケットやミュージックビデオの制作なども行います。だから、インターンに参加すると、「CDはこうやってつくられるんだな」「イベントってこうやるんだな」と分かります。
──インターンの規模と内容は?
期間は1週間で、参加者は30人くらいです。応募は何千人もあるので、書類と面接で選考します。
所有する国内有数のレコーディングスタジオや、この会社が実際に携わった展示会などを見学したり、別のグループ会社から講師を招いて仕事内容を聞いたりします。机上のワークだけではなく、「見学+職場体験」で幅広い事業について伝えています。
大爆笑あり、迫力で圧倒ありの「エントリーパフォーマンス」
■就活スケジュール
──選考スケジュールを教えてください。
2020年卒採用は例年通りで、3月にエントリー開始、エントリーシート(ES)提出締め切りは3月末で、内々定は6月上旬に出しました。
──「新卒一括採用」一辺倒でなく、「通年採用」を増やそうという動きがあります。
世の中の流れが変わっているので、当社も検討しています。いきなり変わることはないとは思いますが、こういう会社なので、「やろう」となったら来年から変わるかもしれません。未来のエンタテインメントを一緒に創ってくれる学生が、「最適な応募」ができるように、今後は柔軟に対応すべきだと思います。ですので、確実なことは今は何もお伝えできません(笑)。
私個人の意見としては、今は会社に所属しなくてもビジネスができる優秀な学生がいくらでもいますから、新卒採用というルールはなくてもいいようにも思います。「新卒採用を受けたくない」「会社に縛られたくない」と思っているフロンティア精神のある学生にこそ来てもらいたい。当社というフィールドを利用して自分の好きなことを成し遂げてほしいですし、「会社だけど自分で好きなことができるよ」「お金を稼ぐだけじゃなく、好きをいかしてエンタメを盛り上げてほしい」とアピールしていきたいですね。
■エントリー
──本番の採用選考のESはどんな内容ですか。
自由記入が多いESです。手書き・郵送なので、コピペできません。A4サイズ2枚ですが、かなり自由度が高いので大変だと思います。
──自由度が高い項目は「あなたのやりたいことを表現して」といった質問ですか。
はい、自分のやりたいことですね。「文字で説明して」とは言っていないので、ビジュアルで表現する人もいます。飛び出す絵本のような3D形式や、「ここを引っ張ってください」と仕掛けがしてあるものもあります。手間を考えるとWEBにしたいところですが、一生懸命に書いてくれる人がいるので、今のところ手書きを続けようと思っています。
──ビジュアルに凝っていると目をひきますよね。
文字だけのものもじっくり読むのでグッときますが、ビジュアルが優れているとやはり目立つし、エンタメの会社なので人を楽しませるのが得意な人、常に楽しませようと考えている人にはひかれます。ビジュアル重視じゃないとダメというわけではありませんが、「人を楽しませる力」は仕事に直結すると思います。
オーソドックスな質問もあって、学生時代の勉強内容なども聞いています。
──手書きESのほかに、「エントリームービー」「エントリーパフォーマンス」での応募もあるとか。エントリームービーって?
制限時間1分の動画で表現してもらいます。内容は、作品をつくってもいいし、自己紹介でも構いません。みんな工夫していて、プッと笑ってしまうもの、オチで「おおー」と思わず拍手してしまうものもありました。
──エントリーパフォーマンスは?
今年始めました。採用担当者の前で実際にパフォーマンスをしてもらいます。エントリーは簡単にできますが、選考期間と会場が限られているので選考のハードルは高く設定しています。事前に内容を書いてもらい、写真も見て、会場に来てもらう人を決めました。大爆笑あり、迫力に圧倒されるパフォーマンスありで、面白かったですよ。あえてハードルの高い選考を選ぶ度胸、挑む勝負強さも感じました。
よく、「ぶっちゃけ、どの方法が有利?」と聞かれますが、すべてしっかり目を通して選考しているので、エントリー方法による有利、不利はありません。
(後編に続く)
(写真・山本倫子)
──選考スケジュールを教えてください。
2020年卒採用は例年通りで、3月にエントリー開始、エントリーシート(ES)提出締め切りは3月末で、内々定は6月上旬に出しました。
──「新卒一括採用」一辺倒でなく、「通年採用」を増やそうという動きがあります。
世の中の流れが変わっているので、当社も検討しています。いきなり変わることはないとは思いますが、こういう会社なので、「やろう」となったら来年から変わるかもしれません。未来のエンタテインメントを一緒に創ってくれる学生が、「最適な応募」ができるように、今後は柔軟に対応すべきだと思います。ですので、確実なことは今は何もお伝えできません(笑)。
私個人の意見としては、今は会社に所属しなくてもビジネスができる優秀な学生がいくらでもいますから、新卒採用というルールはなくてもいいようにも思います。「新卒採用を受けたくない」「会社に縛られたくない」と思っているフロンティア精神のある学生にこそ来てもらいたい。当社というフィールドを利用して自分の好きなことを成し遂げてほしいですし、「会社だけど自分で好きなことができるよ」「お金を稼ぐだけじゃなく、好きをいかしてエンタメを盛り上げてほしい」とアピールしていきたいですね。
■エントリー
──本番の採用選考のESはどんな内容ですか。
自由記入が多いESです。手書き・郵送なので、コピペできません。A4サイズ2枚ですが、かなり自由度が高いので大変だと思います。
──自由度が高い項目は「あなたのやりたいことを表現して」といった質問ですか。
はい、自分のやりたいことですね。「文字で説明して」とは言っていないので、ビジュアルで表現する人もいます。飛び出す絵本のような3D形式や、「ここを引っ張ってください」と仕掛けがしてあるものもあります。手間を考えるとWEBにしたいところですが、一生懸命に書いてくれる人がいるので、今のところ手書きを続けようと思っています。
──ビジュアルに凝っていると目をひきますよね。
文字だけのものもじっくり読むのでグッときますが、ビジュアルが優れているとやはり目立つし、エンタメの会社なので人を楽しませるのが得意な人、常に楽しませようと考えている人にはひかれます。ビジュアル重視じゃないとダメというわけではありませんが、「人を楽しませる力」は仕事に直結すると思います。
オーソドックスな質問もあって、学生時代の勉強内容なども聞いています。
──手書きESのほかに、「エントリームービー」「エントリーパフォーマンス」での応募もあるとか。エントリームービーって?
制限時間1分の動画で表現してもらいます。内容は、作品をつくってもいいし、自己紹介でも構いません。みんな工夫していて、プッと笑ってしまうもの、オチで「おおー」と思わず拍手してしまうものもありました。
──エントリーパフォーマンスは?
今年始めました。採用担当者の前で実際にパフォーマンスをしてもらいます。エントリーは簡単にできますが、選考期間と会場が限られているので選考のハードルは高く設定しています。事前に内容を書いてもらい、写真も見て、会場に来てもらう人を決めました。大爆笑あり、迫力に圧倒されるパフォーマンスありで、面白かったですよ。あえてハードルの高い選考を選ぶ度胸、挑む勝負強さも感じました。
よく、「ぶっちゃけ、どの方法が有利?」と聞かれますが、すべてしっかり目を通して選考しているので、エントリー方法による有利、不利はありません。
(後編に続く)
(写真・山本倫子)
みなさんに一言!
就活では、企業を見て理解しようとして、自分を相手に合わせようとしてしまいがちです。でも、合わせにいった先に内定して働いても、偽った状態なので楽しくないと思います。空気を読む能力も大事ですが、自分から空気をつくっていくことはもっと大事です。面接で笑わせてもいいし、周りを巻き込んでもいい。普段から空気を読んで従ってばかりでなく、自分から空気をつくりだして、周囲を巻き込める学生になってください。もし当社を受けに来てくれるなら、空気は読まずに来てください。
ソニーミュージックグループ
【芸能・エンタメ】
音楽ビジネスのみならずアニメ、ゲーム、ライブ、キャラクター、メディア、ソリューション、スポーツ、VRなど幅広く事業展開する総合エンタテインメントカンパニーです。時代を生み出す感覚を味わえるのはエンタテインメントビジネスならでは。日々進化する業界において次なるヒットを生み出すべく、個性的で活発なスタッフがそれぞれの分野で活躍しています。好きなことを仕事にして、人々の心に響くエンタテインメントを私たちと一緒につくりませんか?
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2024/10/16 更新
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