三菱UFJ信託銀行株式会社
2016シーズン 【第14回 三菱UFJ信託銀行】
専門性が身につく仕事 ウソをつかない人間性がベース
三菱UFJ信託銀行人事部採用グループ主任調査役 岸本博一(きしもと・ひろかず)さん
2015年05月15日
■採用実績
――2014年度と2015年度の新入社員数を教えてください。
2014年度入社は、全国転勤型の「Gコース」が184人(女性39人)、地域限定型の「Bコース」が111人(全員女性)。2015年度入社はGコースが162人(女性19人)、Bコース109人でこちらも結果的に全員女性です。Gは「ジェネラル」、Bは「ビジネス」の意味で、両コースとも期待役割は同じですがGコースは勤務地域に制限がなく、Bコースは特定の地域内での勤務となります。
大学院修了者は、2014年度は19人で、今年は12人でした。
――文系の学生が多いのでしょうね?
いえ、理系も結構多く、ここ数年の採用人数に対する割合は1~2割ほどいます。企業から年金資産をお預かりして運用する仕事など理系の方が活躍する業務も多く、どんどん入ってもらいたい。理系の大学でのセミナーも積極的に行っています。年金や保険数理の専門家である「アクチュアリー」の資格を取れるような人にも入ってほしいですね。
――外国籍の学生も?
Gコース、Bコースとも国籍を問わずに採用しており、毎年入社しています。法人のお客様の年金資産を預かって管理、運用する部門はグローバルに展開しているので、外国籍の方も一定数ほしい。ただ、何人採るという枠はありません。
日本語でコミュニケーションをとれることを求めますが、それ以外は日本人と同じ観点で面接をします。
■信託銀行の仕事
――信託銀行は学生にはあまり身近とは言えませんよね。業務内容をわかりやすく教えてください。
信託銀行は、信託業と銀行業という2本の柱で成り立っています。銀行業はいわゆる銀行の仕事です。
信託業には幅広い仕事があります。銀行が扱わない個人向け商品でいうと「遺言信託」が代表的商品であり、法人・個人問わず不動産売買に関わる「不動産仲介」などがあります。
法人向けでは、企業が従業員の退職金支払いのために積み立てたお金を運用し、年金受給対象になった従業員への支払いまで行う「年金信託」という業務や、経営者と株主の間に入って様々な業務を代行する「証券代行業務」などがあります。証券代行業務は、株主への配当金支払い、経営者に対しては年に1回の大イベントである株主総会のリハーサルやQ&Aの準備、当日のお手伝い、未上場企業であれば上場に関するコンサルティングなどを行います。
――普通銀行より業務の幅が広いんですね。
そうですね。メガバンクはその名の通り行員数が数万人という大規模な組織ですが、私たちは約6800人の社員数(2014年3月末)。店舗数もメガバンクの何分の一という規模。それで幅広い仕事をやっているため、若いうちから責任が重い仕事を与えられるとよく言われます。
――業務はどのように分かれていますか。
大きく分けて六つ。リテール(個人取引)、法人、市場国際、銀行にない信託銀行独自の業務として受託財産、不動産、証券代行があります。
――メインはどの業務ですか。
利益ベースで見ると、銀行業務と信託業務が半々くらいですね。銀行業務は金利ビジネスであり景気の波や市場の動向に左右されやすいのですが、信託業務は手数料ビジネスであり、安定的な収益を期待できる。金利ビジネスと手数料ビジネス、この両輪でバランスをとり経営の安定を図っているということです。
――一般の銀行との違いはどこでしょうか。
銀行の担当者も不動産売買や相続の相談までは乗ることができます。ただ実務まで取り扱えることができるのは信託銀行しかありません。
――2014年度と2015年度の新入社員数を教えてください。
2014年度入社は、全国転勤型の「Gコース」が184人(女性39人)、地域限定型の「Bコース」が111人(全員女性)。2015年度入社はGコースが162人(女性19人)、Bコース109人でこちらも結果的に全員女性です。Gは「ジェネラル」、Bは「ビジネス」の意味で、両コースとも期待役割は同じですがGコースは勤務地域に制限がなく、Bコースは特定の地域内での勤務となります。
大学院修了者は、2014年度は19人で、今年は12人でした。
――文系の学生が多いのでしょうね?
いえ、理系も結構多く、ここ数年の採用人数に対する割合は1~2割ほどいます。企業から年金資産をお預かりして運用する仕事など理系の方が活躍する業務も多く、どんどん入ってもらいたい。理系の大学でのセミナーも積極的に行っています。年金や保険数理の専門家である「アクチュアリー」の資格を取れるような人にも入ってほしいですね。
――外国籍の学生も?
Gコース、Bコースとも国籍を問わずに採用しており、毎年入社しています。法人のお客様の年金資産を預かって管理、運用する部門はグローバルに展開しているので、外国籍の方も一定数ほしい。ただ、何人採るという枠はありません。
日本語でコミュニケーションをとれることを求めますが、それ以外は日本人と同じ観点で面接をします。
■信託銀行の仕事
――信託銀行は学生にはあまり身近とは言えませんよね。業務内容をわかりやすく教えてください。
信託銀行は、信託業と銀行業という2本の柱で成り立っています。銀行業はいわゆる銀行の仕事です。
信託業には幅広い仕事があります。銀行が扱わない個人向け商品でいうと「遺言信託」が代表的商品であり、法人・個人問わず不動産売買に関わる「不動産仲介」などがあります。
法人向けでは、企業が従業員の退職金支払いのために積み立てたお金を運用し、年金受給対象になった従業員への支払いまで行う「年金信託」という業務や、経営者と株主の間に入って様々な業務を代行する「証券代行業務」などがあります。証券代行業務は、株主への配当金支払い、経営者に対しては年に1回の大イベントである株主総会のリハーサルやQ&Aの準備、当日のお手伝い、未上場企業であれば上場に関するコンサルティングなどを行います。
――普通銀行より業務の幅が広いんですね。
そうですね。メガバンクはその名の通り行員数が数万人という大規模な組織ですが、私たちは約6800人の社員数(2014年3月末)。店舗数もメガバンクの何分の一という規模。それで幅広い仕事をやっているため、若いうちから責任が重い仕事を与えられるとよく言われます。
――業務はどのように分かれていますか。
大きく分けて六つ。リテール(個人取引)、法人、市場国際、銀行にない信託銀行独自の業務として受託財産、不動産、証券代行があります。
――メインはどの業務ですか。
利益ベースで見ると、銀行業務と信託業務が半々くらいですね。銀行業務は金利ビジネスであり景気の波や市場の動向に左右されやすいのですが、信託業務は手数料ビジネスであり、安定的な収益を期待できる。金利ビジネスと手数料ビジネス、この両輪でバランスをとり経営の安定を図っているということです。
――一般の銀行との違いはどこでしょうか。
銀行の担当者も不動産売買や相続の相談までは乗ることができます。ただ実務まで取り扱えることができるのは信託銀行しかありません。
14の資格取得が必須 入社後もずっと勉強
■信託銀の魅力
――金融機関を目指す学生に、普通銀行との違いをどう説明していますか。
私はまず、不動産の説明から入ります。学生に「不動産を買うときはどこに行きますか」と聞くと、みなさん不動産会社に行くと言う。「ぜひ、信託銀行に来てください。きちんと案内しますよ」と説明すると、「なんで銀行なのに不動産を扱っているんだろう?」と興味を持ってくれます。
私は遺言業務を担当した経験があるのでその話もします。たとえばお客様がお亡くなりになったあとにご遺族にお集まりいただき遺言を開示し、読み上げ、相続人のAさんにいくらあげる……という仕事を多く担当してきたと説明すると、学生のみなさんは驚きます。法人業務ですとイメージが湧きにくいところがあるようで、個人が対象の仕事は身近に感じてもらえるようです。
――学生の反応は?
信託銀行を知らない学生もいるし、合同企業説明会の会場だと三菱東京UFJ銀行さんと間違って入ってくる学生も多くいます。2005年に三菱信託銀行とUFJ信託銀行が合併して三菱UFJ信託銀行になりましたが、三菱東京UFJ銀行さんと会社のマークも色も同じなので間違うのでしょう。説明会で幅広い業務があることを知り、「専門家になりたい」と志望してくれる学生が結構います。
それでも知名度は非常に低いので、3月まで大学内での業界研究セミナーにたくさん参加し、早めに認知度を上げるようにしています。大手企業は3月以降、合同企業説明会にあまり出ませんが私たちはかなりの回数参加します。
――信託銀行の魅力をどう伝えていますか。
まずは業務の魅力を伝えます。いろいろな仕事ができて、何か専門性を身につけたいという人には、信託銀行が選択肢に入りますよと説明します。
ただ、お客様に信頼される信託銀行員になるためには、専門性の前に人間性が大事です。たとえば、遺言を書くときには、まずお客様から財産内容、家族構成を全て教えてもらわないといけません。一つでも漏れるとまずいし、そもそも遺言を書く人は家族にもそういう話をできない人が多いので、まず全財産、全家族についてお話ししていただける関係を築くのがすごく大変です。そのあと初めて、こう分けたら税金がこうかかって、という専門的な話ができるんです。
だから、セミナーでは「いつも人間性と専門性を高めていくことが信託銀行員の目指す姿だよ」というメッセージで締めています。
――「専門性」という部分が学生に響くんでしょうか。
そうですね。不安な時代なので、学生は何か専門性を持ちたいと思っているようで、そこにアピールできているのではないでしょうか。ある就職人気ランキングでなぜその会社を選んだかというアンケートがあり、他社は「一流だから」「規模が大きいから」といった項目が上位でしたが、弊社で最初に来るのは「専門性、プロフェッショナルになれる」という項目でした。他社とは選ばれる要因が違うと思っています。
――一般の銀行で身につけられる専門性とは違うんですか。
不動産の売買や遺言など実務を経験したうえで相談に乗るのと、ただ教科書的知識だけで相談に乗るのは違うものと感じています。「教科書的にはこうだけど、あなたの場合はこちらのほうがいいかもしれませんよ」という具体的なアドバイスは、実務経験がないとなかなかできないと思います。そこが、学生に評価されているのかもしれませんね。
■資格
――信託の業務には資格がたくさん必要なのですか。
たくさん必要です。入社すると、まず14個の資格を一定年数のうちに取得する必要があると説明しています。今後専門性を身につけていく上で必要な基本的なものです。
――14個も⁉ 社員はみなさん持っているんですか。
基本、取得しなければなりません。中でも難しい資格は宅建(宅地建物取引士)です。不動産は個人でも法人でも財産の中に必ず入ってきますし、他の金融機関では取り扱えない差別化できる業務でもあり、信託銀行員ならどの仕事に就いても取得しておいてもらいたい資格です。
――勉強が大変そうですね。
学生には厳しい話ですが、知らずに入社したら大変なので、「入社後もずっと勉強していかないといけないし、それが嫌だったら信託銀行員は無理だよ」とセミナーなどで伝えています。
――他はどんな資格ですか。
銀行業務検定の財務3級、税務3級、法務3級、金融コンプライアンスオフィサー2級、証券外務員2種、1種、内部管理責任者、生損保の募集人資格などです。
さらに上級資格もあります。私はリテール業務を担当していたので、1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)の資格を保有しています。
――資格がないと仕事にならないんですね。
資格がないと仕事にならないということではなく、信託銀行員としてまずは基本的な幅広い知識を習得するために資格をとってもらうのです。実際のお客様の相談は、資格をいくら持っていてもその知識だけでは何の役にも立たないくらい難しい。知識を持ち、お客様と何度も話をして経験値を積んでやっとお客様の相談に乗れる。時間がかかります。
――他の金融機関でも、こんなに資格が必要なんでしょうか。
他の金融機関も投資信託や保険などを取り扱っており、それぞれに販売資格が必要なので、たくさんの資格はとっていると思います。ただ、他金融機関と比較し弊社は結構多いのではないかと思っています。
リテール部門の社内資格に「トラストファイナンシャルプランナー」があります。これは宅建やFP1級を持っていることが前提で、かつ、お金を預かって運用する資産運用相談、住宅ローンの相談、アパート建築等にお金を貸す相談、不動産業務、相続・遺言業務というリテールの5業務をフルで扱える社員だけがそのように呼ばれます。この数を増やすことが重要だと考えています。
このトラストファイナンシャルプランナーを取れるような社員を、なるべく早く多く育てたい。差別化するには「人」しかありませんから。
――それほど厳しいと、途中で脱落する人もいるのでは?
厳しい人には職場で「この時期にこの資格を受けたほうがいい」「この勉強計画はどうか」といった細かいフォローをしています。
――金融機関を目指す学生に、普通銀行との違いをどう説明していますか。
私はまず、不動産の説明から入ります。学生に「不動産を買うときはどこに行きますか」と聞くと、みなさん不動産会社に行くと言う。「ぜひ、信託銀行に来てください。きちんと案内しますよ」と説明すると、「なんで銀行なのに不動産を扱っているんだろう?」と興味を持ってくれます。
私は遺言業務を担当した経験があるのでその話もします。たとえばお客様がお亡くなりになったあとにご遺族にお集まりいただき遺言を開示し、読み上げ、相続人のAさんにいくらあげる……という仕事を多く担当してきたと説明すると、学生のみなさんは驚きます。法人業務ですとイメージが湧きにくいところがあるようで、個人が対象の仕事は身近に感じてもらえるようです。
――学生の反応は?
信託銀行を知らない学生もいるし、合同企業説明会の会場だと三菱東京UFJ銀行さんと間違って入ってくる学生も多くいます。2005年に三菱信託銀行とUFJ信託銀行が合併して三菱UFJ信託銀行になりましたが、三菱東京UFJ銀行さんと会社のマークも色も同じなので間違うのでしょう。説明会で幅広い業務があることを知り、「専門家になりたい」と志望してくれる学生が結構います。
それでも知名度は非常に低いので、3月まで大学内での業界研究セミナーにたくさん参加し、早めに認知度を上げるようにしています。大手企業は3月以降、合同企業説明会にあまり出ませんが私たちはかなりの回数参加します。
――信託銀行の魅力をどう伝えていますか。
まずは業務の魅力を伝えます。いろいろな仕事ができて、何か専門性を身につけたいという人には、信託銀行が選択肢に入りますよと説明します。
ただ、お客様に信頼される信託銀行員になるためには、専門性の前に人間性が大事です。たとえば、遺言を書くときには、まずお客様から財産内容、家族構成を全て教えてもらわないといけません。一つでも漏れるとまずいし、そもそも遺言を書く人は家族にもそういう話をできない人が多いので、まず全財産、全家族についてお話ししていただける関係を築くのがすごく大変です。そのあと初めて、こう分けたら税金がこうかかって、という専門的な話ができるんです。
だから、セミナーでは「いつも人間性と専門性を高めていくことが信託銀行員の目指す姿だよ」というメッセージで締めています。
――「専門性」という部分が学生に響くんでしょうか。
そうですね。不安な時代なので、学生は何か専門性を持ちたいと思っているようで、そこにアピールできているのではないでしょうか。ある就職人気ランキングでなぜその会社を選んだかというアンケートがあり、他社は「一流だから」「規模が大きいから」といった項目が上位でしたが、弊社で最初に来るのは「専門性、プロフェッショナルになれる」という項目でした。他社とは選ばれる要因が違うと思っています。
――一般の銀行で身につけられる専門性とは違うんですか。
不動産の売買や遺言など実務を経験したうえで相談に乗るのと、ただ教科書的知識だけで相談に乗るのは違うものと感じています。「教科書的にはこうだけど、あなたの場合はこちらのほうがいいかもしれませんよ」という具体的なアドバイスは、実務経験がないとなかなかできないと思います。そこが、学生に評価されているのかもしれませんね。
■資格
――信託の業務には資格がたくさん必要なのですか。
たくさん必要です。入社すると、まず14個の資格を一定年数のうちに取得する必要があると説明しています。今後専門性を身につけていく上で必要な基本的なものです。
――14個も⁉ 社員はみなさん持っているんですか。
基本、取得しなければなりません。中でも難しい資格は宅建(宅地建物取引士)です。不動産は個人でも法人でも財産の中に必ず入ってきますし、他の金融機関では取り扱えない差別化できる業務でもあり、信託銀行員ならどの仕事に就いても取得しておいてもらいたい資格です。
――勉強が大変そうですね。
学生には厳しい話ですが、知らずに入社したら大変なので、「入社後もずっと勉強していかないといけないし、それが嫌だったら信託銀行員は無理だよ」とセミナーなどで伝えています。
――他はどんな資格ですか。
銀行業務検定の財務3級、税務3級、法務3級、金融コンプライアンスオフィサー2級、証券外務員2種、1種、内部管理責任者、生損保の募集人資格などです。
さらに上級資格もあります。私はリテール業務を担当していたので、1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)の資格を保有しています。
――資格がないと仕事にならないんですね。
資格がないと仕事にならないということではなく、信託銀行員としてまずは基本的な幅広い知識を習得するために資格をとってもらうのです。実際のお客様の相談は、資格をいくら持っていてもその知識だけでは何の役にも立たないくらい難しい。知識を持ち、お客様と何度も話をして経験値を積んでやっとお客様の相談に乗れる。時間がかかります。
――他の金融機関でも、こんなに資格が必要なんでしょうか。
他の金融機関も投資信託や保険などを取り扱っており、それぞれに販売資格が必要なので、たくさんの資格はとっていると思います。ただ、他金融機関と比較し弊社は結構多いのではないかと思っています。
リテール部門の社内資格に「トラストファイナンシャルプランナー」があります。これは宅建やFP1級を持っていることが前提で、かつ、お金を預かって運用する資産運用相談、住宅ローンの相談、アパート建築等にお金を貸す相談、不動産業務、相続・遺言業務というリテールの5業務をフルで扱える社員だけがそのように呼ばれます。この数を増やすことが重要だと考えています。
このトラストファイナンシャルプランナーを取れるような社員を、なるべく早く多く育てたい。差別化するには「人」しかありませんから。
――それほど厳しいと、途中で脱落する人もいるのでは?
厳しい人には職場で「この時期にこの資格を受けたほうがいい」「この勉強計画はどうか」といった細かいフォローをしています。
雑談こそ面接 嫌なことでも全力投球できるか
■配属
――配属の希望はかなうのですか。
内定後、入社前に、どういう仕事に興味があるのか、今やりたい仕事は何か、10年後にやってみたい仕事は何か、それに向かって今何をしようとしているのか、などをみっちり面談します。入社時に希望通りの配属となるのは少数ですが、配属先で数年がんばってしっかり実績を残し自身の希望・ビジョンを明確に持っていれば、会社は希望をかなえてくれます。
――希望の部署に行った後はあまり異動しないのでしょうか。
異動は必ず定期的にあります。ただ、どの部門でどのような仕事をしたいかは、本人の希望も踏まえながら会社が決定します。自身がキャリア構築した部門で引き続きキャリアを積み上げる社員もいれば、複数の部門をまたいでキャリアを構築する社員もおり、様々です。
――それだけ専門性が高いと、独立する人も多いのでは?
中には将来、税理士や会計士として独立しようという社員もいると思います。その気概はいいと思います。私の先輩にも税理士として独立した方がいました。ただ、資格を持ちながら会社に残っている人も多くいます。
――人気の部署はどこですか。
毎年変わりますし、セミナーで話をした採用広報担当者によっても変わります。私は遺言の話をすることが多かったので遺言業務をやってみたいという応募学生が増え、社内で「最近は遺言をやりたいという応募学生が随分増えたな」と言われることが多くなりました(笑)。
■選考の流れ、ES
――エントリーの状況を教えてください。
本エントリー数は万単位です。ここ数年大きな変化はありません。
――採用選考の流れは?
最初にエントリーシート(ES)を出してもらい、そのあとWEB上での性格適性検査。面接を複数回、後半に小論文を挟んで内々定という流れです。
面接はグループディスカッションやグループ面談は実施せず、1次面接からすべて1対1で実施し、じっくり見ていきます。
――ESはどんな項目ですか。
非常にオーソドックスで、「長所・短所とその理由」「これまで最も力を入れてきたこと」「就職する企業を選ぶ際に譲れないこと」「当社で実現したい働き方」といった項目です。
――2016年新卒採用のスケジュールは?
セミナーを3月から7月まで開く予定です。8月から面接開始となります。今年は10月1日の内定まで期間が短いので、短期で終わることを想定し準備をしています。
■面接
――面接は何回ですか。
最低4回以上やります。1回30分程度です。
――面接はどのような人が担当するのですか。
原則管理職で、部下を評価したことのある社員を面接官にします。
――面接で見るポイントは?
まず、信託銀行員の資質としてお客様に信頼される人間性を備えているか。ウソをつかない、ごまかさないがベースで、信頼できそうかを見ます。その次に専門性。いま専門性があるかどうかではなく、今後追求していく覚悟、お客様の財産を守るために勉強を続けていく覚悟があるかどうかを見ます。この2点をベースに、面接官に学生を見極めてもらう。
――どう見極めるのでしょうか。
雑談をするような感じで面接を進めることでその学生の素がわかってくる。雑談こそが面接だと思っています。志望動機を聞いても、「待ってました!」と用意してきた内容を答えるだけ。それでは何も判断できない。「朝食何食べてきたの?」とか「何時に起きて、何時に着いたの?」といった、ふとした雑談から入っていくことで性格が垣間見える。できないことは正直に言えばいいのに、良く思ってもらいたくてごまかしたりする人がいます。ウソをつかず正直なのは、信託銀行員として特に重要な資質なので、そこも見ます。
あとは、幼少時代からこれまでの過程を話してもらうと、いろいろなことが見えてくる。「大学時代にがんばったこと」を聞くとやはり準備した答えが戻ってきますが、幼少時代からの過程を振り返ってもらうと、この人はこういう人生を歩んできたからこの先はこうなるだろうと想像できます。将来の姿を想像できない人を採用するのは難しいですね。
――ずっと勉強し続けられる資質はどう見極めますか。
「やるべきこと」をやれる人かどうかだと思っています。「やりたいこと」はみんなやってきている。これまでは、やりたい習い事は続け、やめたいものはやめたと思います。これは好きなことを選択してきただけ。でも会社や仕事には「やらなければいけないこと」「やるべきこと」がある。嫌なことでも全力疾走でやらなければならないことがある。そういうことに人生の中できちんと向き合ってきたかどうかを確認します。
学生にとって「やるべきこと」は、まずは学業だと思います。成績がいい悪いではなく、学業にどう取り組んできたか。勉強が苦手な人もいるので、大学に入った目的や、苦手な学業にどう向き合ってどうクリアしてきたのかを聞いていきます。
――「勉強嫌い=ダメ」ではない?
ありません。私も勉強が苦手で、最後に「お前は可能性だけで採ってやった」と言われた人間ですから。よくここまで銀行員でいられたなと思います(笑)。
――面接のあとに小論文を書かせるんですか。
面接と面接の間です。その場でお題を与えて30~40分で200~300字書いてもらいますね。
最近はものを読んだり書いたりするのが苦手な学生が多いので、そのスキルを見ています。何に関心を持っているのかもわかる。面接で小論文をもとに質問することで、どういう軸でものを考えているかもわかります。相手をよく知るために実施しています。
――配属の希望はかなうのですか。
内定後、入社前に、どういう仕事に興味があるのか、今やりたい仕事は何か、10年後にやってみたい仕事は何か、それに向かって今何をしようとしているのか、などをみっちり面談します。入社時に希望通りの配属となるのは少数ですが、配属先で数年がんばってしっかり実績を残し自身の希望・ビジョンを明確に持っていれば、会社は希望をかなえてくれます。
――希望の部署に行った後はあまり異動しないのでしょうか。
異動は必ず定期的にあります。ただ、どの部門でどのような仕事をしたいかは、本人の希望も踏まえながら会社が決定します。自身がキャリア構築した部門で引き続きキャリアを積み上げる社員もいれば、複数の部門をまたいでキャリアを構築する社員もおり、様々です。
――それだけ専門性が高いと、独立する人も多いのでは?
中には将来、税理士や会計士として独立しようという社員もいると思います。その気概はいいと思います。私の先輩にも税理士として独立した方がいました。ただ、資格を持ちながら会社に残っている人も多くいます。
――人気の部署はどこですか。
毎年変わりますし、セミナーで話をした採用広報担当者によっても変わります。私は遺言の話をすることが多かったので遺言業務をやってみたいという応募学生が増え、社内で「最近は遺言をやりたいという応募学生が随分増えたな」と言われることが多くなりました(笑)。
■選考の流れ、ES
――エントリーの状況を教えてください。
本エントリー数は万単位です。ここ数年大きな変化はありません。
――採用選考の流れは?
最初にエントリーシート(ES)を出してもらい、そのあとWEB上での性格適性検査。面接を複数回、後半に小論文を挟んで内々定という流れです。
面接はグループディスカッションやグループ面談は実施せず、1次面接からすべて1対1で実施し、じっくり見ていきます。
――ESはどんな項目ですか。
非常にオーソドックスで、「長所・短所とその理由」「これまで最も力を入れてきたこと」「就職する企業を選ぶ際に譲れないこと」「当社で実現したい働き方」といった項目です。
――2016年新卒採用のスケジュールは?
セミナーを3月から7月まで開く予定です。8月から面接開始となります。今年は10月1日の内定まで期間が短いので、短期で終わることを想定し準備をしています。
■面接
――面接は何回ですか。
最低4回以上やります。1回30分程度です。
――面接はどのような人が担当するのですか。
原則管理職で、部下を評価したことのある社員を面接官にします。
――面接で見るポイントは?
まず、信託銀行員の資質としてお客様に信頼される人間性を備えているか。ウソをつかない、ごまかさないがベースで、信頼できそうかを見ます。その次に専門性。いま専門性があるかどうかではなく、今後追求していく覚悟、お客様の財産を守るために勉強を続けていく覚悟があるかどうかを見ます。この2点をベースに、面接官に学生を見極めてもらう。
――どう見極めるのでしょうか。
雑談をするような感じで面接を進めることでその学生の素がわかってくる。雑談こそが面接だと思っています。志望動機を聞いても、「待ってました!」と用意してきた内容を答えるだけ。それでは何も判断できない。「朝食何食べてきたの?」とか「何時に起きて、何時に着いたの?」といった、ふとした雑談から入っていくことで性格が垣間見える。できないことは正直に言えばいいのに、良く思ってもらいたくてごまかしたりする人がいます。ウソをつかず正直なのは、信託銀行員として特に重要な資質なので、そこも見ます。
あとは、幼少時代からこれまでの過程を話してもらうと、いろいろなことが見えてくる。「大学時代にがんばったこと」を聞くとやはり準備した答えが戻ってきますが、幼少時代からの過程を振り返ってもらうと、この人はこういう人生を歩んできたからこの先はこうなるだろうと想像できます。将来の姿を想像できない人を採用するのは難しいですね。
――ずっと勉強し続けられる資質はどう見極めますか。
「やるべきこと」をやれる人かどうかだと思っています。「やりたいこと」はみんなやってきている。これまでは、やりたい習い事は続け、やめたいものはやめたと思います。これは好きなことを選択してきただけ。でも会社や仕事には「やらなければいけないこと」「やるべきこと」がある。嫌なことでも全力疾走でやらなければならないことがある。そういうことに人生の中できちんと向き合ってきたかどうかを確認します。
学生にとって「やるべきこと」は、まずは学業だと思います。成績がいい悪いではなく、学業にどう取り組んできたか。勉強が苦手な人もいるので、大学に入った目的や、苦手な学業にどう向き合ってどうクリアしてきたのかを聞いていきます。
――「勉強嫌い=ダメ」ではない?
ありません。私も勉強が苦手で、最後に「お前は可能性だけで採ってやった」と言われた人間ですから。よくここまで銀行員でいられたなと思います(笑)。
――面接のあとに小論文を書かせるんですか。
面接と面接の間です。その場でお題を与えて30~40分で200~300字書いてもらいますね。
最近はものを読んだり書いたりするのが苦手な学生が多いので、そのスキルを見ています。何に関心を持っているのかもわかる。面接で小論文をもとに質問することで、どういう軸でものを考えているかもわかります。相手をよく知るために実施しています。
面倒見のいい会社 一つひとつの仕事にエピソードがある
■岸本さんの就活
――岸本さんご自身の就活を振り返ってください。
北海道生まれで、大学まで北海道にいました。最初は部活の先輩が働いていた不動産業界を中心に回っていたのですが、あまりしっくりきませんでした。会社資料の束を見ていたら、銀行なのに不動産業務を扱っている会社を見つけた。それが三菱信託銀行(三菱UFJ信託銀行の前身)でした。それまで信託銀行の存在も知らなかったのですが、「お金のことを知っておくと世の中のことがよくわかるのではないか」と興味が湧き、いろいろな金融機関を受け、三菱信託銀行に入りました。以降、20年間東京で勤務しています。
――数ある銀行の中で三菱信託を選んだ理由は?
上の人から下の人まで、面倒見のいい会社だと感じたからです。実際入社してみて正解でした。厳しいんですが、最後まで面倒を見て、指導してくれるんです。よくOJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)といいながら「お前らちゃんとやれよ」と言って突き放すだけの職場もありますが、この会社はわからないことは最後までつきあってくれる。「人に支えてもらおう」という人より、「支えてあげよう」という気持ちを持った社員が多い。だから、みんなで支え合う会社だと思います。
■仕事の経歴
――どんな仕事をされてきたのですか。
最初の5年半は東京の本店でリテール業務を担当、三菱系の企業の役員の方々が主なお客様でした。そのあとリテールの本部に異動となり商品開発、業務提携、戦略立案などを担当し、計8年半在籍。この間、日本信託銀行・東京信託銀行との合併、UFJ信託銀行との合併と、2度の合併作業を担当し、良い経験となりました。その後立川支店に3年在籍し、2012年4月から人事で採用を担当しています。
――一番印象に残っている仕事は?
やはり若いときの遺言の仕事ですね。遺言は書いていただく年齢が平均75歳くらい、亡くなって遺言を開くのが平均85歳くらいで、10年くらいお預かりします。
当時のお客様は戦前生まれの方が多く、子だくさんで、相続人が二十数人ということもありました。遺言を書かれたお客様がお亡くなりになり、その遺言を開いて私が読みます。遺言の付言事項として付けられた家族への感謝の文章を読んでいて、泣いてしまうことが多くありました。家では無口だった方の遺言に奥様への感謝の言葉などが並んでいて、泣けてくるんですね。相続人の方に「泣きながらで内容がよくわからないから一旦座ってお茶でも飲みなさい」と言われてお話ししていると、亡くなった方の晩年の様子を知らない方もいる。そんなお話をすると一瞬で仲良くなったりします。「この遺産はどうせ使わないからお前のところに預ける。また守ってくれ」と新たな取引をいただいたことも。信託銀行の仕事をやっていて一番よかったと思った瞬間ですね。お客様の大切な想いと財産をきちんとつないであげれば、次につながっていくんだなと。
――1人で何人くらい担当するんですか。
営業部や支店によって違いますが、私は300~400人くらい担当しました。会社には黒スーツとネクタイを用意して、何かあったらすぐいつでも行けるようにしていました。一つひとつの仕事にエピソードがある仕事で、本部の仕事よりも自分の成長を実感できるのが現場でした。
■やりがいと厳しさ
――信託銀行の仕事のやりがいと厳しさは?
やりがいを感じるのは、お客様とお会いしている時ですね。遺言の総仕上げとして、信託銀行員も公証役場に行って証人としてサインするんです。自分の名前が数十年残り、それを作った軌跡が残る。すごくやりがいがあります。
一方で厳しい仕事でもあります。若いときは特に厳しかった。自分に知識も経験もないので、お客様の相談内容がよくわからない。毎日勉強して、お客様と正面を向いてお話できるようになったのは数年たってから。今日もお客様にうまく答えられなかったな……と、自分の能力の足りなさを毎日感じさせられたときは苦しかった。
――そんなときはどうするんですか。
わからないときは持ち帰ります。会社に戻って周囲の人に相談し、本部にも電話してアドバイスを聞き、翌日にはお客様に返す。この繰り返しでした。上司や先輩がサポートしてくれるので大丈夫。でも、いつまでも頼っていてはいけないと助けてもらえばもらうほど強く思い、仕事を身につけようと努力しました。みんなこうして一人前になっていきます。
――岸本さんご自身の就活を振り返ってください。
北海道生まれで、大学まで北海道にいました。最初は部活の先輩が働いていた不動産業界を中心に回っていたのですが、あまりしっくりきませんでした。会社資料の束を見ていたら、銀行なのに不動産業務を扱っている会社を見つけた。それが三菱信託銀行(三菱UFJ信託銀行の前身)でした。それまで信託銀行の存在も知らなかったのですが、「お金のことを知っておくと世の中のことがよくわかるのではないか」と興味が湧き、いろいろな金融機関を受け、三菱信託銀行に入りました。以降、20年間東京で勤務しています。
――数ある銀行の中で三菱信託を選んだ理由は?
上の人から下の人まで、面倒見のいい会社だと感じたからです。実際入社してみて正解でした。厳しいんですが、最後まで面倒を見て、指導してくれるんです。よくOJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)といいながら「お前らちゃんとやれよ」と言って突き放すだけの職場もありますが、この会社はわからないことは最後までつきあってくれる。「人に支えてもらおう」という人より、「支えてあげよう」という気持ちを持った社員が多い。だから、みんなで支え合う会社だと思います。
■仕事の経歴
――どんな仕事をされてきたのですか。
最初の5年半は東京の本店でリテール業務を担当、三菱系の企業の役員の方々が主なお客様でした。そのあとリテールの本部に異動となり商品開発、業務提携、戦略立案などを担当し、計8年半在籍。この間、日本信託銀行・東京信託銀行との合併、UFJ信託銀行との合併と、2度の合併作業を担当し、良い経験となりました。その後立川支店に3年在籍し、2012年4月から人事で採用を担当しています。
――一番印象に残っている仕事は?
やはり若いときの遺言の仕事ですね。遺言は書いていただく年齢が平均75歳くらい、亡くなって遺言を開くのが平均85歳くらいで、10年くらいお預かりします。
当時のお客様は戦前生まれの方が多く、子だくさんで、相続人が二十数人ということもありました。遺言を書かれたお客様がお亡くなりになり、その遺言を開いて私が読みます。遺言の付言事項として付けられた家族への感謝の文章を読んでいて、泣いてしまうことが多くありました。家では無口だった方の遺言に奥様への感謝の言葉などが並んでいて、泣けてくるんですね。相続人の方に「泣きながらで内容がよくわからないから一旦座ってお茶でも飲みなさい」と言われてお話ししていると、亡くなった方の晩年の様子を知らない方もいる。そんなお話をすると一瞬で仲良くなったりします。「この遺産はどうせ使わないからお前のところに預ける。また守ってくれ」と新たな取引をいただいたことも。信託銀行の仕事をやっていて一番よかったと思った瞬間ですね。お客様の大切な想いと財産をきちんとつないであげれば、次につながっていくんだなと。
――1人で何人くらい担当するんですか。
営業部や支店によって違いますが、私は300~400人くらい担当しました。会社には黒スーツとネクタイを用意して、何かあったらすぐいつでも行けるようにしていました。一つひとつの仕事にエピソードがある仕事で、本部の仕事よりも自分の成長を実感できるのが現場でした。
■やりがいと厳しさ
――信託銀行の仕事のやりがいと厳しさは?
やりがいを感じるのは、お客様とお会いしている時ですね。遺言の総仕上げとして、信託銀行員も公証役場に行って証人としてサインするんです。自分の名前が数十年残り、それを作った軌跡が残る。すごくやりがいがあります。
一方で厳しい仕事でもあります。若いときは特に厳しかった。自分に知識も経験もないので、お客様の相談内容がよくわからない。毎日勉強して、お客様と正面を向いてお話できるようになったのは数年たってから。今日もお客様にうまく答えられなかったな……と、自分の能力の足りなさを毎日感じさせられたときは苦しかった。
――そんなときはどうするんですか。
わからないときは持ち帰ります。会社に戻って周囲の人に相談し、本部にも電話してアドバイスを聞き、翌日にはお客様に返す。この繰り返しでした。上司や先輩がサポートしてくれるので大丈夫。でも、いつまでも頼っていてはいけないと助けてもらえばもらうほど強く思い、仕事を身につけようと努力しました。みんなこうして一人前になっていきます。
■ワーク・ライフ・バランス
――仕事に勉強に、とても忙しそうですが、休みはきちんと取れますか。
半年に1回、5連続営業日休みを取る「ライブウィーク」という制度があります。年2回取れる金融機関は少ないのではないのかと思います。勉強もたくさんしなければいけないし仕事もたくさんあるので、しっかり休んでしっかり働くというメリハリを大切にしています。
――勤続15年で1カ月休む制度もあるとか。
はい。私も取りまして、2週間は家族を連れて海外に行き、1週間は実家に帰り、1週間は家にいました。近所の人に失業したと思われていたかもしれませんが(笑)、家族孝行も親孝行もできてよかったです。上の人が取っていますし自分も取りましたので、部下にも「必ず取れ」と言うんですよ。1年前から予定を組み、周りでサポートして休ませるようにしています。
――女性も働き続けやすいのでしょうか。
銀行の平均勤続年数11.3年に対して弊社は15.1年、女性社員の平均年齢は銀行の平均が36歳に対して弊社は40歳です。女性が復帰できる、仕事を続けられる制度があるからだと思います。
専門的な仕事が多いので、ノウハウを積んだ人が辞めてしまうのは相当なコストです。だから、戻ってほしい。最長3年の育児休業制度を導入しています。
――仕事に勉強に、とても忙しそうですが、休みはきちんと取れますか。
半年に1回、5連続営業日休みを取る「ライブウィーク」という制度があります。年2回取れる金融機関は少ないのではないのかと思います。勉強もたくさんしなければいけないし仕事もたくさんあるので、しっかり休んでしっかり働くというメリハリを大切にしています。
――勤続15年で1カ月休む制度もあるとか。
はい。私も取りまして、2週間は家族を連れて海外に行き、1週間は実家に帰り、1週間は家にいました。近所の人に失業したと思われていたかもしれませんが(笑)、家族孝行も親孝行もできてよかったです。上の人が取っていますし自分も取りましたので、部下にも「必ず取れ」と言うんですよ。1年前から予定を組み、周りでサポートして休ませるようにしています。
――女性も働き続けやすいのでしょうか。
銀行の平均勤続年数11.3年に対して弊社は15.1年、女性社員の平均年齢は銀行の平均が36歳に対して弊社は40歳です。女性が復帰できる、仕事を続けられる制度があるからだと思います。
専門的な仕事が多いので、ノウハウを積んだ人が辞めてしまうのは相当なコストです。だから、戻ってほしい。最長3年の育児休業制度を導入しています。
みなさんに一言!
短い期間で自分の社会人生活の第一歩を決めるのが就職活動です。短い期間だからこそ、さぼらず全力で頑張ってください。その短い期間も全力で頑張れなかったら、長い社会人生活を頑張るのは難しい。苦しいし不安なのはわかりますが、全力でやりきれば乗り切れます。そういう前向きな気持ちで取り組んでほしいと思います。
三菱UFJ信託銀行株式会社
【銀行・証券・保険】
三菱UFJ信託銀行は、三菱UFJフィナンシャル・グループの中核企業として、預金、貸出等の銀行業務に加えて、資産運用・管理、不動産、証券代行、相続関連業務など、幅広く業務を展開しています。「お客さま・社会・株主の皆さまからベストとご評価いただける信託銀行でありたい」との想いを込めた『Best Trust Bank for You』を目指す姿として掲げ、お客さまや社会の信頼とご期待にお応えすべく、真にお役に立てる商品・サービスの提供に取り組んでいきます。
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