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吉本興業株式会社
吉本興業〈後編〉「やれないことがない会社」だからできること【SDGsに貢献する仕事】
2024年11月06日
SDGs(持続可能な開発目標)関連の業務に携わっている若手・中堅社員に直撃インタビューする「SDGsに貢献する仕事」の第18回、さまざまなエンターテインメントを提供している芸能プロダクションの吉本興業の後編です。中国出身の王さんは、M-1グランプリで司会をしている今田耕司さんの「回し」の力に引き込まれ、吉本興業に興味をもったそうです。笑いを軸にどんどん新しい業界を巻き込んだ仕事ができる「やれないことがない会社」吉本興業は、SDGsの「パートナーシップで目標を達成しよう」というゴールにぴったりといいます。吉本で働くやりがいについても聞きました。(編集長・福井洋平)
【お話をうかがった人のプロフィール】
コーポレート・コミュニケーション本部コーポレート事業推進部 部長 宮本稔久さん(みやもと・としひさ 写真左)
2002年同志社大学大学院卒業、同年吉本興業入社。マネジメントセンター、映像制作センターなどを経て現職。
コーポレート・コミュニケーション本部コーポレート事業推進部 王柳さん(おう・りゅう 写真右)
中国・成都出身。2022年東京大学大学院人文社会系研究科アジア文化研究専攻博士課程単位取得退学、同年吉本興業に入社し現職。
(前編はこちらから)
【お話をうかがった人のプロフィール】
コーポレート・コミュニケーション本部コーポレート事業推進部 部長 宮本稔久さん(みやもと・としひさ 写真左)
2002年同志社大学大学院卒業、同年吉本興業入社。マネジメントセンター、映像制作センターなどを経て現職。
コーポレート・コミュニケーション本部コーポレート事業推進部 王柳さん(おう・りゅう 写真右)
中国・成都出身。2022年東京大学大学院人文社会系研究科アジア文化研究専攻博士課程単位取得退学、同年吉本興業に入社し現職。
(前編はこちらから)
マネジメント、プロデューサーを経験
■宮本さんの経歴
──宮本さんは何年入社ですか。なぜ吉本興業を志望されたのですか。
宮本 2002年入社で、入社23年目です。新卒からずっと吉本興業にいます。もともとエンターテインメント業界に興味があったことと、大学院に行ったとき同級生に社会人入試で入った芸人さんがいて、劇場に一緒に行かせてもらったりして刺激を受けました。当時、院卒で吉本に入るのは珍しかったのですが、今は院卒もたくさんいます。
──大学院では何を専攻していましたか。
同志社大学大学院の総合政策科学の企業政策コースで、スポーツを政策の側面から研究していました。学部時代は法学部で野球をしていました。もとはキャッチャーでしたが、ファーストにコンバートされました。
──吉本に入社してからの社歴は。
宮本 入社後は東京配属となり、最初の4年間はマネジメントセンターで、ロンドンブーツ1号2号さん等のマネージャーをしていました。5年目に映像制作センターに配属になり、9年ほど番組制作に携わりました。主な番組としては、TBSの『リンカーン』『あらびき団』『キングオブコント』、フジテレビの『ジャンクSPORTS』などを担当しました。
その後、マネジメントに戻って4年間、プロモーションで1年間、記者会見や会社のPR事業、メディアのプロモートなどをしました。2019年から今の部署です。
──宮本さんは何年入社ですか。なぜ吉本興業を志望されたのですか。
宮本 2002年入社で、入社23年目です。新卒からずっと吉本興業にいます。もともとエンターテインメント業界に興味があったことと、大学院に行ったとき同級生に社会人入試で入った芸人さんがいて、劇場に一緒に行かせてもらったりして刺激を受けました。当時、院卒で吉本に入るのは珍しかったのですが、今は院卒もたくさんいます。
──大学院では何を専攻していましたか。
同志社大学大学院の総合政策科学の企業政策コースで、スポーツを政策の側面から研究していました。学部時代は法学部で野球をしていました。もとはキャッチャーでしたが、ファーストにコンバートされました。
──吉本に入社してからの社歴は。
宮本 入社後は東京配属となり、最初の4年間はマネジメントセンターで、ロンドンブーツ1号2号さん等のマネージャーをしていました。5年目に映像制作センターに配属になり、9年ほど番組制作に携わりました。主な番組としては、TBSの『リンカーン』『あらびき団』『キングオブコント』、フジテレビの『ジャンクSPORTS』などを担当しました。
その後、マネジメントに戻って4年間、プロモーションで1年間、記者会見や会社のPR事業、メディアのプロモートなどをしました。2019年から今の部署です。
■プロデューサーとしての仕事
──番組の中ではどういうポジションでしたか。
宮本 プロデューサーです。番組にはテレビ局のプロデューサーもいるのですが、私は吉本のプロデューサーとして入りました。番組ごとに役割が変わりますが、一番オーソドックスなのは予算や内容、プロモーション、宣伝広報も含めて番組全体を成功に導くための全体管理です。
──プロデューサーの仕事では何が一番大変ですか。
宮本 視聴率ははっきり数字が出ますので、その数字をあげることが一番大変ですね。いろいろチームで番組が良くなるように相談はするんですけれど、なかなか数字に結び付かないと苦労します。
──テレビ局のプロデューサーと、吉本のプロデューサーというのはどういう関係になるのですか。
宮本 番組によって違います。吉本が企画を立ててテレビ局の編成に持ち込み成立した番組だと、吉本側のプロデューサーとしての役割が大きくなります。局制作の番組に吉本が制作協力で入り、主にキャスティングに責任を持つというような関わり方もあります。
■コーポレートコミュニケーションの仕事
──現職のコーポレート・コミュニケーション事業推進部はどういう仕事ですか。
宮本 主に2つあり、1つはSDGsの推進、それから中央省庁や東京都をはじめとした自治体の入札、プロポーザル案件の担当などです。吉本が会社としてSDGsに取り組み始めた2017年に部署として立ち上がりました。現在は自治体だけではなく、企業や学校関係など、いろいろなパートナーとSDGsを推進しています。
──番組の中ではどういうポジションでしたか。
宮本 プロデューサーです。番組にはテレビ局のプロデューサーもいるのですが、私は吉本のプロデューサーとして入りました。番組ごとに役割が変わりますが、一番オーソドックスなのは予算や内容、プロモーション、宣伝広報も含めて番組全体を成功に導くための全体管理です。
──プロデューサーの仕事では何が一番大変ですか。
宮本 視聴率ははっきり数字が出ますので、その数字をあげることが一番大変ですね。いろいろチームで番組が良くなるように相談はするんですけれど、なかなか数字に結び付かないと苦労します。
──テレビ局のプロデューサーと、吉本のプロデューサーというのはどういう関係になるのですか。
宮本 番組によって違います。吉本が企画を立ててテレビ局の編成に持ち込み成立した番組だと、吉本側のプロデューサーとしての役割が大きくなります。局制作の番組に吉本が制作協力で入り、主にキャスティングに責任を持つというような関わり方もあります。
■コーポレートコミュニケーションの仕事
──現職のコーポレート・コミュニケーション事業推進部はどういう仕事ですか。
宮本 主に2つあり、1つはSDGsの推進、それから中央省庁や東京都をはじめとした自治体の入札、プロポーザル案件の担当などです。吉本が会社としてSDGsに取り組み始めた2017年に部署として立ち上がりました。現在は自治体だけではなく、企業や学校関係など、いろいろなパートナーとSDGsを推進しています。
臨機応変、柔軟性が吉本の特徴
■王さんの経歴
──王さんの入社の経緯を教えてください。ご出身は?
王 中国の四川省・成都です。やっぱり辛いものが好きです。中国の大学では特に日本語専攻ではなく、自分が好きな日本のエンタメコンテンツを理解したくて、独学で日本語を勉強しはじめました。東大の大学院(人文社会系研究科)に留学し、修士過程と博士過程で計約6年半在籍しました。
──最初に日本のエンタメに触れたのは?
王 小学生のときのアニメが最初だと思います。本格的に日本語を勉強したいと思ったきっかけは映画、ドラマ、J-POPで、音楽はサカナクション、ドラマは『流星の絆』が好きでした。
──日本語は難しくありませんか。
王 難しいですね。でも、めちゃくちゃ楽しかったです。毎朝「今日も日本語の勉強できる!」という気持ちで目が覚めていました。今でも勉強は好きです。
日本語は中国人だからこそ分かる面白さ、奥深さがあります。同じ漢字でも言い方や意味が違います。例えば「勉強」は中国だと「無理をする」という意味になります。違うからこそ、楽しいですね。
──王さんの入社の経緯を教えてください。ご出身は?
王 中国の四川省・成都です。やっぱり辛いものが好きです。中国の大学では特に日本語専攻ではなく、自分が好きな日本のエンタメコンテンツを理解したくて、独学で日本語を勉強しはじめました。東大の大学院(人文社会系研究科)に留学し、修士過程と博士過程で計約6年半在籍しました。
──最初に日本のエンタメに触れたのは?
王 小学生のときのアニメが最初だと思います。本格的に日本語を勉強したいと思ったきっかけは映画、ドラマ、J-POPで、音楽はサカナクション、ドラマは『流星の絆』が好きでした。
──日本語は難しくありませんか。
王 難しいですね。でも、めちゃくちゃ楽しかったです。毎朝「今日も日本語の勉強できる!」という気持ちで目が覚めていました。今でも勉強は好きです。
日本語は中国人だからこそ分かる面白さ、奥深さがあります。同じ漢字でも言い方や意味が違います。例えば「勉強」は中国だと「無理をする」という意味になります。違うからこそ、楽しいですね。
■入社のきっかけ
──なぜ、吉本興業に入ろうと?
王 大学院のときは学術研究の方向に進もうと思っていましたが、新型コロナウイルス禍があり、自分の考えや価値観を考え直しました。本当に自分の目の前の人たちを幸せにしたいという気持ちが出てきて、自分の研究や論文で誰を幸せにできるのかなと。エンタメのほうがもっとたくさんの人に笑顔と感動を伝えられると思い、2022年に入社しました。
――吉本興業はお笑いの会社という世界的にも珍しい会社ですよね。存在はご存知でしたか。
王 バラエティー番組も見て日本語を勉強していたので、知っていました。リスペクトしている芸人さんはいろいろいますが、漫才日本一決定戦の「M-1グランプリ」で初めて司会の今田耕司さんを見たとき、「こんなに回しが上手な人がいるんだ」と感動しました。今田さんとは入社後、イベント出演のときに少しアテンドをしたぐらいですが、ご一緒いたしました。
宮本 王は、『吉本興業百五年史』という分厚い社史を全部読み込んでうちを受けに来たんです。
王 知れば知るほど、面白い会社です。吉本興業が日本の文化の一部、もともと一方言にすぎなかった「関西弁が面白い」という認識をつくり全国に広げたと考えています。文化研究の面でも面白い会社です。
──王さんから見て、吉本興業がここまで大きくなった理由は何だと思いますか。
王 『吉本興業百五年史』を見ると、本当に時代に応じて、いろんなことにチャレンジしていく会社です。映画を手がけたり、ボーリング場をつくったり、本当に日本のエンタメの歴史をつくってきたと思います。
宮本 一時期は、プロ野球も経営していました。
王 なんでもチャレンジするという歴史のうえに、SDGsへの取り組みもあるのかもしれません。いま私が所属しているコーポレート・コミュニケーション本部では、一夜で「吉本はSDGsで何ができるか」というアイデアを全社から集めました。臨機応変、柔軟性がほかの日本企業とは違うところかもしれません。
■王さんの仕事
──王さんが関わっているのはどういう仕事ですか。
王 コーポレート・コミュニケーション本部と、海外事業部を兼務しています。海外事業部では中国で吉本興業の招聘公演、中国のCMGという国営メディアとの共同番組制作をしています。
コーポレート・コミュニケーション本部では、「東京宝島」という東京都のPR事業を担当し、小笠原諸島など東京の11の島のPRをしています。ほかには外務省とJICAのグローバルフェスタの出演者の調整、ASC(水産養殖管理協議会)のイベントも主導しています。養殖は持続可能な漁業の1つとして、SDGsの観点からも欠かせない産業です。
宮本 漁業ではMSC(海洋管理協議会)がよく知られていて、正しい漁獲方法で取られたラベルのついたものを消費することを啓蒙しています。そのアンバサダーを、ココリコの田中直樹さんが務めています。そこからASCのPRにも協力しています。
──なぜ、吉本興業に入ろうと?
王 大学院のときは学術研究の方向に進もうと思っていましたが、新型コロナウイルス禍があり、自分の考えや価値観を考え直しました。本当に自分の目の前の人たちを幸せにしたいという気持ちが出てきて、自分の研究や論文で誰を幸せにできるのかなと。エンタメのほうがもっとたくさんの人に笑顔と感動を伝えられると思い、2022年に入社しました。
――吉本興業はお笑いの会社という世界的にも珍しい会社ですよね。存在はご存知でしたか。
王 バラエティー番組も見て日本語を勉強していたので、知っていました。リスペクトしている芸人さんはいろいろいますが、漫才日本一決定戦の「M-1グランプリ」で初めて司会の今田耕司さんを見たとき、「こんなに回しが上手な人がいるんだ」と感動しました。今田さんとは入社後、イベント出演のときに少しアテンドをしたぐらいですが、ご一緒いたしました。
宮本 王は、『吉本興業百五年史』という分厚い社史を全部読み込んでうちを受けに来たんです。
王 知れば知るほど、面白い会社です。吉本興業が日本の文化の一部、もともと一方言にすぎなかった「関西弁が面白い」という認識をつくり全国に広げたと考えています。文化研究の面でも面白い会社です。
──王さんから見て、吉本興業がここまで大きくなった理由は何だと思いますか。
王 『吉本興業百五年史』を見ると、本当に時代に応じて、いろんなことにチャレンジしていく会社です。映画を手がけたり、ボーリング場をつくったり、本当に日本のエンタメの歴史をつくってきたと思います。
宮本 一時期は、プロ野球も経営していました。
王 なんでもチャレンジするという歴史のうえに、SDGsへの取り組みもあるのかもしれません。いま私が所属しているコーポレート・コミュニケーション本部では、一夜で「吉本はSDGsで何ができるか」というアイデアを全社から集めました。臨機応変、柔軟性がほかの日本企業とは違うところかもしれません。
■王さんの仕事
──王さんが関わっているのはどういう仕事ですか。
王 コーポレート・コミュニケーション本部と、海外事業部を兼務しています。海外事業部では中国で吉本興業の招聘公演、中国のCMGという国営メディアとの共同番組制作をしています。
コーポレート・コミュニケーション本部では、「東京宝島」という東京都のPR事業を担当し、小笠原諸島など東京の11の島のPRをしています。ほかには外務省とJICAのグローバルフェスタの出演者の調整、ASC(水産養殖管理協議会)のイベントも主導しています。養殖は持続可能な漁業の1つとして、SDGsの観点からも欠かせない産業です。
宮本 漁業ではMSC(海洋管理協議会)がよく知られていて、正しい漁獲方法で取られたラベルのついたものを消費することを啓蒙しています。そのアンバサダーを、ココリコの田中直樹さんが務めています。そこからASCのPRにも協力しています。
吉本は「やれないことがない」会社
(写真は2024年に開催した「Warai Mirai FES」の様子/吉本興業提供)
■吉本興業で働くやりがい
──吉本興業で働くやりがいを教えて下さい。
宮本 吉本は「やれないことがない」会社です。何でもやらせてくれる会社ですし、何でもできる環境があります。例えば「コンテンツをつくりたい」「イベントをやりたい」となれば相談に乗ってくれるエキスパートが近くにいます。いろんな新しいことをつくり続けていく楽しさがある会社です。ミーハーなところでは、芸人さんのパフォーマンスを身近で見られます。
これからはテレビだけではなく、動画やデジタルコンテンツ、出版などアウトプットしていく形が増えていくと思います。そこで芸人さん本人が意識していなかった強みを発掘する楽しみもあります。例えば、J3の試合まで全部見るくらいサッカー好きだった元「DonDokoDon」の平畠啓史さんに「本を出しましょう」と相談して、Jリーグ本を出したことがあります。芸人さんとの相談の中で何か新しいものができるのは吉本ならではの醍醐味かなと思います。
王 私は本当に自分が好きなエンタメと、社会で必要とされていることがマッチしていて、それがすごく楽しいです。でも、シンプルに毎日笑える職場で楽しいなと。私はけっこう笑い声も大きいんですけど、この会社にいると普通です。毎日みんなと一緒に笑える時間がすごく楽しいので、1人で外回りの仕事のときはちょっと寂しくなります。何か困難があっても、この人たちと一緒になら楽しく解決できるという職場でいいなと思ってます。
■吉本興業で働くやりがい
──吉本興業で働くやりがいを教えて下さい。
宮本 吉本は「やれないことがない」会社です。何でもやらせてくれる会社ですし、何でもできる環境があります。例えば「コンテンツをつくりたい」「イベントをやりたい」となれば相談に乗ってくれるエキスパートが近くにいます。いろんな新しいことをつくり続けていく楽しさがある会社です。ミーハーなところでは、芸人さんのパフォーマンスを身近で見られます。
これからはテレビだけではなく、動画やデジタルコンテンツ、出版などアウトプットしていく形が増えていくと思います。そこで芸人さん本人が意識していなかった強みを発掘する楽しみもあります。例えば、J3の試合まで全部見るくらいサッカー好きだった元「DonDokoDon」の平畠啓史さんに「本を出しましょう」と相談して、Jリーグ本を出したことがあります。芸人さんとの相談の中で何か新しいものができるのは吉本ならではの醍醐味かなと思います。
王 私は本当に自分が好きなエンタメと、社会で必要とされていることがマッチしていて、それがすごく楽しいです。でも、シンプルに毎日笑える職場で楽しいなと。私はけっこう笑い声も大きいんですけど、この会社にいると普通です。毎日みんなと一緒に笑える時間がすごく楽しいので、1人で外回りの仕事のときはちょっと寂しくなります。何か困難があっても、この人たちと一緒になら楽しく解決できるという職場でいいなと思ってます。
海外展開は可能性大
■芸人のプロ意識
──実際に吉本に入ってみて、芸人さんを見て何か印象が変わったことはありましたか。
王 プロフェッショナル精神がすごいです。例えば、先日は「次長課長」の河本準一さんと一緒に4日間の中国ロケに行きましたが、毎日午前3時半に起きて、山に登ったり、カンフーを学んだり、左足にめちゃくちゃ大きなマメができていたのにその足で山を登ったり、ずっと収録をしたりしていて、中国のスタッフもプロフェッショナルな姿勢に感動していました。
宮本 プロフェッショナル意識も、オンとオフのスイッチの切り替えもすごいですね。お客さんの前、カメラの前では100%のパフォーマンスをします。
■苦労する点
──お笑い事務所ならではの苦労はありますか。
王 歴史も長いですし、全国のいろんな局、地方の「住みます芸人」とかもいるので、案件が多すぎて把握が大変です。例えばAIがそこをサポートできるようになったら、会社としてもいいことなのにと思います。
宮本 弊社は、どんなジャンルでもチャンスがあればとにかくチャレンジしてみる、駄目だったら撤収する、というのが伝統で、SDGsへの対応も早かったですし、AI、VRなどのテクノロジーにも早い段階で参入しました。そういった新規事業についていくのは大変ですが、同時に新しい刺激にもなり、やりがいを感じます。
──本業のお笑いについては、今後どうやって守っていきますか。
宮本 芸人さんの才能を信じています。よく私たちの会社は牧場に例えられますが、私たちが環境を整え、そこの中で面白さを追求してもらうのは芸人さん自身のスキルや能力次第です。我々は、より才能を開花してもらう環境をしっかりつくることが大切と思っています。
──今後は海外展開も可能性がありますか。
王 めちゃくちゃ可能性があります。日本のお笑いは絶対に世界で通用すると思うので、それをいかに着地させるか。これからの楽しみでもありますし、チャレンジしていきたいことでもあります。一番の問題は言葉ですが、それは今のAIの字幕の技術などでカバーできると思います。実は、上海で吉本新喜劇を上演したところすごく受けたんです。そういった可能性もありますし、「ドキュメンタル」などフォーマットを輸出してローカライズするという手法もあるので、世界に展開できるコンテンツづくりにも力を入れています。
(インタビュー写真・山本友来)
──実際に吉本に入ってみて、芸人さんを見て何か印象が変わったことはありましたか。
王 プロフェッショナル精神がすごいです。例えば、先日は「次長課長」の河本準一さんと一緒に4日間の中国ロケに行きましたが、毎日午前3時半に起きて、山に登ったり、カンフーを学んだり、左足にめちゃくちゃ大きなマメができていたのにその足で山を登ったり、ずっと収録をしたりしていて、中国のスタッフもプロフェッショナルな姿勢に感動していました。
宮本 プロフェッショナル意識も、オンとオフのスイッチの切り替えもすごいですね。お客さんの前、カメラの前では100%のパフォーマンスをします。
■苦労する点
──お笑い事務所ならではの苦労はありますか。
王 歴史も長いですし、全国のいろんな局、地方の「住みます芸人」とかもいるので、案件が多すぎて把握が大変です。例えばAIがそこをサポートできるようになったら、会社としてもいいことなのにと思います。
宮本 弊社は、どんなジャンルでもチャンスがあればとにかくチャレンジしてみる、駄目だったら撤収する、というのが伝統で、SDGsへの対応も早かったですし、AI、VRなどのテクノロジーにも早い段階で参入しました。そういった新規事業についていくのは大変ですが、同時に新しい刺激にもなり、やりがいを感じます。
──本業のお笑いについては、今後どうやって守っていきますか。
宮本 芸人さんの才能を信じています。よく私たちの会社は牧場に例えられますが、私たちが環境を整え、そこの中で面白さを追求してもらうのは芸人さん自身のスキルや能力次第です。我々は、より才能を開花してもらう環境をしっかりつくることが大切と思っています。
──今後は海外展開も可能性がありますか。
王 めちゃくちゃ可能性があります。日本のお笑いは絶対に世界で通用すると思うので、それをいかに着地させるか。これからの楽しみでもありますし、チャレンジしていきたいことでもあります。一番の問題は言葉ですが、それは今のAIの字幕の技術などでカバーできると思います。実は、上海で吉本新喜劇を上演したところすごく受けたんです。そういった可能性もありますし、「ドキュメンタル」などフォーマットを輸出してローカライズするという手法もあるので、世界に展開できるコンテンツづくりにも力を入れています。
(インタビュー写真・山本友来)
SDGsでメッセージ!
今、就活中で挫折していたり、悩んでいたり、落ち込んでいたり、ちょっと明日に希望を持ってない人もいるかもしれません。でも、何とか乗り越えて、絶対に笑える日が来ると思いますので、笑って会う日を楽しみに頑張りましょう。(王さん)
エンターテインメントに興味のある学生のみなさん、吉本興業は面白いこと、人々を笑顔にすること、何でもチャレンジできる会社です。ぜひ、一緒に楽しいことをやりましょう、お待ちしております。(宮本さん)
吉本興業株式会社
【芸能・エンターテインメント】
1912年の創業以来、お笑いを中心とした劇場運営やタレントマネジメントのほか、テレビ番組制作、映像・音楽・映画・出版等コンテンツの企画・制作・販売、イベント事業などを手掛ける総合エンターテインメント企業です。また、省庁や自治体などと連携しながら、SDGs推進や地方創生などの活動にも注力し、エンターテインメントを通じて、多様な社会課題の解決に取り組んでいます。
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※就活割に申し込むと、月額2000円(通常3800円)で朝日新聞デジタルが読めます。
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