SDGsに貢献する仕事

日本IBM

  • エネルギーをみんなに そしてクリーンに
  • 働きがいも経済成長も
  • 産業と技術革新の基盤をつくろう
  • つくる責任 つかう責任
  • 気候変動に具体的な対策を
  • パートナーシップで目標を達成しよう

日本IBM〈後編〉人にしか出せない価値にフォーカス【SDGsに貢献する仕事】

2026年06月03日

 SDGs(持続可能な開発目標)関連の業務に携わっている若手・中堅社員に直撃インタビューする「SDGsに貢献する仕事」の第34回。外資系IT大手で、AIやハイブリッドクラウド、量子コンピューターなど最先端のテクノロジー力と豊富なコンサルティング実績を誇る日本IBMの後編をお届けします。世界を代表するテクノロジー企業ですが、日々の仕事で一番重要なことは「人と人とのコミュニケーション」。人にしか出せない価値を提供していくことにフォーカスしているといいます。社員お2人に日本IBMで働くやりがい、就活生へのメッセージもうかがいました。(編集長・福井洋平)

【お話をうかがった方のプロフィル】
日本IBM コンサルティングサービス事業本部 サステナビリティー・ビジネス推進 槇(まき)あずささん
新卒で入社以来、コンサルティング業務に従事。資源循環プラットフォームや製品カーボンフット・プリントの仕組み構築など多数の案件に携わる。社内において介護コミュニティー立ち上げなど自社のサステナビリティーにも挑戦中。

日本IBM コンサルティングサービス事業本部 サステナビリティー・ビジネス推進 関貴大(せき・たかひろ)さん
新卒で入社後、サプライチェーン領域における業務改革・システム導入プロジェクト等を経て現職。学生時代は環境資源工学を専攻し、卒論テーマは「米のもみ殻を活用した新素材の創出」。
(前編はこちらから

看護や介護を個人の問題から会社の問題にする

■日本IBMのコミュニティー文化
 ──槇さんは、サステイナビリティーに関わる前はご自身で何か仕事上のテーマを持っていたのですか?
 槇あずささん それほどはありませんでした。ただ、入社前から「社会の課題を解決したい」という思いは強くありました。

 正しいことをしている人が、正しく評価される社会であってほしい。たとえば、ペットボトルを捨てるときに、キャップとラベルを外す人には「社会に貢献して、いいことをしましたね」と1ポイントあげるような世の中になるといいなと思っています。ちゃんと社会の課題を解決して、みんなが暮らしやすい世の中、次世代に残すべき会社、社会を作っていくべきだと思います。私が日本IBM に入ったのは、水道管のようにテクノロジーのインフラを引いて、社会課題を解決できる企業と感じたからです。

 ――前編では、日本IBMでサステイナビリティービジネスにかかわるきっかけの一つが、社内で女性活躍や介護のコミュニティーを立ち上げたことだと伺いました。なぜ、このような活動をされたのですか。
 日本企業がサステイナブルに発展していくためには、女性が活躍できる環境が不可欠です。また、40~50代という働き盛りで介護問題を抱えることが多く、そういった人たちが仕事と介護を両立できるようにしなければ、企業はサステイナブルではなくなります。そうしたコミュニティーを社内で立ち上げていたので、「ぜひ、やってみませんか」と声をかけていただき、ちょうどマッチしました。

 ──具体的に介護コミュニティーでは何をされていたのですか?
 槇 もともと女性活躍推進のコミュニティーを運営していて、介護の担い手はまだまだ女性が多いと分かりました。これから女性が活躍していく中で、出産、育児、介護が続くとなると、キャリア形成をするのが難しいです。とはいえ、介護は女性だけの問題ではなく、シングルの人もいますし、地方に親がいて、なかなか帰省して介護ができないという問題もあります。お子さんや配偶者に障がいがあって、看護している社員もいます。
 看護や介護はどうしても「個人の問題」と捉えられがちで、会社の問題になっていません。子育て中の社員が「今日、子どものお迎えに行くんだよね」という話はしても、介護中の社員が「今日、父のデイホームのお迎えに行くんだよね」という話はしづらいのが現状です。キャリアと介護の両立が難しく、制度はあっても使えなかったり、相談できなかったりします。会社としてもビジネスケアラーが増えるのはリスクになるので、介護や看護の問題をどんどんオープンにしてサポートし合う社風にするため、有志を集めて介護コミュニティーを立ち上げたのです。

 ──会社へは、どういう提言をしたのですか。
 槇 今、世の中の企業では約25%がビジネスケアラーだというリポートがあります。我々も人事と一緒に社内調査をしたところ、40代、50代で介護をしながら働く、ないしはそのリスクがあるという人の割合が高いことが分かりました。それを放置しておくのはIBMとしてサステイナブルではないので、まずはそれを会社の課題として捉えよう、と社長と話しました。

 日本では介護に関する法整備が整い、国が認めている法制度はIBMも会社として認めているので、ハード面はわりと整っています。しかし、一方でソフト面はまだです。「介護の関係で、今日は早く帰らなきゃいけないんだ」と話し合える環境や、実際に介護をした人に経験談を語ってもらうソフト面を作る必要があると会社に提言しました。

会社=「クライアントゼロ」でまずトライアンドエラー

■コミュニティーでの取り組み
 ──日本IBMには、コミュニティーを立ち上げる文化があるんですね。
 槇 「会社を変えた方がいいんじゃない?」となったら、自分たちでやってみよう、トライアンドエラーをしてみようと動きます。我々にとって会社は実験場=「クライアントゼロ」と呼んでいます。AIもまずは自分たちで試して、試行錯誤して、「これはうまくいったね」というものをお客さまに提供することでスピード感をもってスタートできたりします。

 コミュニティーでも我々で介護を取り扱って、「こうしたら社員が働きやすくなった」ということがあったら、福利厚生のメニューにしたり、他のお客さまも同じようにお悩みであれば仕事以外の部分でもつながったりしたいと思っています。

 ──関さんも、そうしたコミュニティー文化に接することはありますか。
 関貴大さん はい。昨年もチームでクライアントゼロの形でAIを活用して、自社のプロジェクトで生かせるAIアセットの開発をしていこうという活動をしていましたし、それ以前も農業や食に関する研究コミュニティーに参加したりしてきました

 ──それは部署横断的な活動ですか。
 槇 そうですね。弊社は若手技術者コミュニティーがあり、部署を問わず4000人ぐらいの若手が入っています。そこで普段会わない人と会って、アイデアを出して、実際にデモを作って会社に提言したり、お客さまの若手とうちの若手でチームをくみ、3カ月ぐらいのプログラムをしたりしています。「この2社だったら、どう社会を変えていけるか」と両社の若者で話して、両社のエグゼクティブにプレゼンすることもあります。

 本当にそのアイデアが良ければビジネスになりますし、若手のうちから共創文化を作っていく、育てていくことはすごく力になります。
■日本IBMの働き方
 ──働き方としては、お客さまのところに行く日も多いのですか。
 関 私はお客様先に行く日が多く、現在のプロジェクトでは週に2-3日程度は首都圏外のお客さま先に行っています。ただ、必ずしも先方に行かなければならないわけではなく、お客様のニーズも踏まえ自分で働き方を決めています。お客様先に行かない日は在宅でリモート勤務をしています。

 槇 私はいろいろなお客さまとご一緒することが多いので、出張が多いですね。お客さま先と、東京・大手町や虎ノ門、箱崎などの日本IBMのオフィス、自宅をその日その日で組み合わせながら、一番効率的に働ける場所を選んでいます。

 ──みなさん移動が多いなかで、チーム間のコミュニケーションはどうやって取っていますか。
 関 チームにはプロジェクトチーム、所属チームの2つがあります。プロジェクトチームのメンバーは基本的に現地でお客さまを含めてディスカッションするか、それ以外はリモートでコミュニケーションを取ります。所属チームではリモート会議や勉強会、対面ミーティングがあり、月に何度かは虎ノ門や箱崎で集まってコミュニケーションを取るようにしています。

 ──槇さんはいま、何人くらいのチームを率いていますか。
 槇 30人ぐらいですね。私もまめにメンバーに連絡していますが、30人を3チームに分けて、その配下にまたメンバーがいて、という形なので、まずはリーダーの人たちとコミュニケーションを取ります。その配下のメンバーがどういう状況かも確認しますし、その中で私も一緒に確認したほうがよければ、メールやSlackなどのチャットを使います。

 たとえば関だったら、新しいプロジェクトもやりつつ、所属チームでもタスクを渡して、「これにトライしてみたらいいんじゃない?」とか、1on1で「最近、元気?」「お願いしたタスクはどうなった?」と直接聞くこともある。Teamsで「15分ちょうだい」「今、大丈夫?」と話すこともあります。

人にしか出せない価値を提供する会社になる

■関さんの日常業務
 ──関さんは、たとえばどういったことを相談されるのですか。
 関 「今後はこんなことをやりたい」「新しいプロジェクトをやりたい」という相談ですね。

 槇 プロジェクトチームではスキルをしっかり育てていくべきですし、所属チームではキャリアを作っていくべきなので、キャリアに関わることが多いですね。

 ──関さんがいま、客先で一番時間を割いているのはどういうことですか?
 関 お客さまとの会話です。現場でお客さまと話すこともありますし、グローバルな会社なので、ヨーロッパやブラジル、タイ、フィリピンなど海外拠点のお客さまと会話をする必要もあります。朝から夜まで、時差を見ながらいろいろと組み合わせて、ずっとディスカッションとヒアリングをしています。今はちょうどシステム稼働直前なので、いろいろと海外の方に触ってもらい、その結果がどうだったのかヒアリングをして、かなり密にコミュニケーションを取っています。

 去年の夏は海外拠点のメンバーを全員日本に集めて、そこで実際にシステムを触ってもらいました。一緒に横に立ちながらどうやって操作をするのか、どこに課題を感じていて、もっとどういう形にしてほしいのかをヒアリングしました。

 ──御社はテクノロジー企業ですが、ヒューマンタッチの部分が多いと感じます。人と人との会話が多いんですね。
 関 テクノロジーだけあっても、それをうまく生かせないと意味がないので、一番重要なのが人と人とのコミュニケーションだと思います。私がお客さま先に行っているのは、そこが重要だと思っているからです。お客様との会議の中で何が課題かをヒアリングする。そこで意見をいただくのも重要ですし、ちょっとした雑談で仲良くなって、その結果、会議で心の底から課題に思っていることを話してもらえるようにもなります。人と人とのコミュニケーションは、すごく重要なポイントだと思っています。

 ちなみに日本IBMはAIを使って生産性が向上できたあかつきには、人にしかできないことの価値提供を最大化しようという方針があります。人しか出せない価値を提供していくといったことにフォーカスしているのです。

日本IBMは「知のコロッセオ」

■槇さんの就活
 ──槇さんは、就職活動時はどういった業界を見ていましたか。
 槇 就職活動時にはコンサルティング業界だけを受けていました。日本IBMに興味を持ったきっかけは、学内説明会でした。

 私が大学で学んでいた法学は、同じ問題によっても人によって解釈や主張が違い、人間力が求められる分野です。コンサルティングは「この人とだったら社会を変えられるかもしれない」という企業と一緒に社会課題を解決していく仕事で、ロジカル思考と同時にこちらも人間力が問われるところが面白いと思いました。その中でも日本IBMはテクノロジーも備えていることが魅力的でしたね。

 ──入社の決め手は何でしたか?
 槇 ほかにもいくつか内定をいただいたんですけど、この会社は会う人、会う人とのフィーリングが合い、「この人と働くのは面白そう」と思うことができました。皆さんが、独自の意見をきっちり持っていたからだと思います。うちは何か課題があったら「どう解決する?」と、みんなが手を差しのべてくれるカルチャーなのですが、それも感じました。入社後もこの見方は強くなりましたし、グローバルでも同じカルチャーを感じて、感動しました。みんなポジティブで、助け合ってチャレンジしようよ、と。温かい家族みたいです。

 ──転職の多い業界だと思うんですけども、転職を考えたことはありましたか?
 槇 ないです。転職サイトも1つも登録したことがありません。日本IBMは、新卒から長く勤めている人が多いんです。

 日本IBMは日本もグローバルも含めて素晴らしいお客さまに出会い、そこで自分たちの意見をぶつけ合う「知のコロッセオ」みたいな会社です。私も関も好奇心がかなり旺盛なタイプなんですが、ここでは日々知的好奇心が満たされ、かつ最新のテクノロジーについても常にシャワーのようにIBMのグローバルから情報が来る環境です。楽しい仕事なので、転職に興味が湧かないのかもしれません。

資源の面も含めて日本企業を強くしたい

■IBMで働くやりがい
 ──槇さんの今後の目標と、IBMで働くやりがいを教えてください。
 槇 サステイナビリティーという分野には、ライフワークのように携わっていきたいです。1社とだけではなく、業界を超えて新しいサービス、日本なりのサーキュラーエコノミーを作っていって、グローバルと勝負したい。テクノロジーを活用しつつ、資源の面も含めて、日本企業を強くしたいと思います。

 日本が一番になるというよりは、「日本と一緒にやると自分たちの国も盛り上がるね」と、国同士も共創できると思っています。「1社ではできないけれど、複数社だったらこんなにすごいことができたよね」という事例を生み出したいと思います。

 ──それは IBM だからこそできることですか?
 槇 そうですね。IBM はテクノロジーもありますし、あらゆる業界のお客さまとお付き合いがありますし、グローバルに仲間がいますし、うちならではの強みだと思います。

 ──槇さんは、ジェンダーギャップを感じたことがありますか?
 槇 それはないですね。なんでも「自分のことは自分でする」というカルチャーです。

 関 槇さんや上司に意見も言えますし、プロジェクトマネージャーと意見が対立したとしても意見を尊重してもらえます。エイジギャップ、ジェンダーギャップを感じたことはありません。

社会実装に向けた課題解決できるのはIBMと感じた

■関さんの就活、IBMで働くやりがい
 ──関さんは、大学時代は何を研究していましたか。
 関 大学では環境資源工学を専攻していて、都市や農村から出る廃棄物をどう再利用するかという研究をしていました。それと関連してサーキュラーエコノミーも研究をしてきたので、サプライチェーンとサステイナビリティーの掛け合わせで何かできればと思っていました。

 ──そうした研究をされていて、IBMを入社先に選んだ理由は。
 関 大学で「米のもみ殻をどのように再生素材として活用するか」という研究をして、結果的に米のもみ殻から再生素材を作ることができたのですが、コストが高すぎて社会実装できないという課題にあたったのです。そういった課題を仕組みとして解決できるし、テクノロジーを社会実装していくことができるのがIBMだと思いました。

 ──なぜ、日本IBMなら解決できるのでしょうか。
 関 日本IBMにはAIやブロックチェーンなどの最新のテクノロジー、そしてこれまでいろいろなシステムやテクノロジーを作っていて、それを世の中に適用させることができたという歴史があります。

 たとえばメーカーでも自分で何かを研究して、世の中に生み出すことはできます。ただ、それを世の中に適用させていく仕組みの部分は、メーカーだけでは対応できないと思いました。自分は技術を世の中に適用させていく、そこの一助となる活動がしたいと思い、それができるのは日本IBMだと考えました。

 ──関さんは就活の時は他の会社も見ていましたか。
 関 自分は留学から帰ってきて、秋入社だったので、他の人ほどたくさん見てはいませんが、基本的にIT業界を見ていました。IBMにした決め手は2つあって、1つはやはり一番最新のテクノロジーに自分で関われる場所が IBMだったことです。もう1つは槇と同じですが、面接をしてくれた方がすごく良くて、IBMにしました。面接というよりも、すごく楽しい会話でした。

 ─―IBMで働くやりがいを教えてください。
 関 お客さまと直接対話して、課題は何なんだろうと一緒に考えながら、それを洗い出していき、それを最終的に解決することでお客さまに「やってよかったね」「ありがとうございます」と感謝してもらえることが一番のやりがいです。もう1つは自分の興味分野である最新のテクノロジーに触れることができること。誰よりも早く自分で触れて、知って、実践できることに、やりがいと面白さを感じています。プロジェクトでも、社内の研修でも自由に新しいテクノロジーに触れられます。

(写真・大嶋千尋)

SDGsでメッセージ!

(槇さん)世界をよりよく変えていくカタリストになる。これがIBM のパーパスです。
カタリストになるとは触媒になるというだけではなく、変化を起こし、イノベーションを起こす、そして世界を変えていくリーダーになっていくという人です。 我々の会社は公平でインクルーシブな企業文化です。そんな中、どんな人と働きたいですか?

(関さん)やはり好奇心旺盛な方と一緒に働きたいなと思います。世の中に一緒にインパクトを与えていける人、そんな人と一緒に働きたいと思います。また、いろんな人とのコミュニケーションを通じて、いろんな学びも得られるので、コミュニケーション好きな方、好奇心旺盛な方、ぜひ入ってください。

(槇さん・関さん)待ってまーす!

日本IBM

【IT】

日本IBMは、175カ国以上で事業を展開するグローバル・テクノロジー企業であるIBMコーポレーションの日本法人です。世界最先端の研究開発力、深いコンサルティング知見、そしてITシステムの設計・開発から運用・保守にわたるエンドツーエンドの製品・サービスの提供を通じて、お客様の企業変革とデジタル・イノベーションの加速を支援しています。