就活体験レポート

大手製薬会社 内定者の就活体験

助け合う精神で就活に臨めば、いざというとき力になる

N.D.先輩

大手製薬会社 内定  男性

2013年11月07日

就活の事前準備~「このままではいけない」と気付いた瞬間

 就活解禁日までは、Webテストの模擬試験やインターンシップの選考を受けていました。自分はできると思っていたWebテストも、独特な問題形式に最初は戸惑いました。また、インターンシップの選考は2社受けたのですが、1社は書類選考落ち、もう1社は面接で落ちるという残念な結果でした。就活解禁日前に就活の厳しさを痛感し、「このままではいけない」と気づいた瞬間でもありました。
 「何か対策を打たなければならない」。そう考えていたときに、朝日新聞社が主催する「朝日学生キャリア塾」と出会いました。ESや面接対策だけでなく、グループディスカッションや時事問題など、就活で必要となるひと通りのスキルを磨くことができました。最初は、伝えたいことが思うように伝えられなかったり、誤解を招くような発言をしたりして、厳しい指導を受けていました。しかし、就活が本格化するまでに、こうして第三者による客観的な評価から改善点を見出だせる機会を得られたことは、かなり有効だったと今でも思います。

就活を意識するきっかけ~広い視野で社会を見つめられるように

 修士1年の6月に、院生を対象にした企業合同説明会に参加したことが、就活を意識するきっかけとなりました。初めから「仕事を通して人の心の健康に貢献したい」という思いがあった私は製薬業界にしか興味がなかったのですが、この説明会で、製薬業界でなくても心の健康に貢献できることに気づき、広い視野で社会を見つめられるようになりました。たまたま学内の掲示板で合同説明会のポスターを見かけて、軽い気持ちで参加した説明会でした。しかし、この説明会に参加してなかったら、きっと製薬業界にしか視野を向けられず、凝り固まった考えになっていたに違いありません。

12月から1月にかけて~楽しみながら会社説明会に参加

 12月と1月は、合同説明会と企業説明会に足繁く参加していました。特に、多種多様な企業が一挙に集まる合同説明会は、今まで自分が意識したことがない世界と触れ合える機会に溢れていて、まるで「社会科見学」のように楽しみながら、あちこち回っていました。学業や研究との両立が難しい時期ではありましたが、説明会で隣に座った学生と情報交換をしたり、会場の緊張感のある空気に就活に対するやる気が再燃焼したりと、参加したらしただけの利益はあって、中だるみすることは一切ありませんでした。
 この時期は、Web上で「プレエントリー」をするときでもありました。プレエントリーをしなければ、個別の企業説明会に予約できなかったり、ESが配信されなかったりするので、少しでも興味があったらプレエントリーすることにしていました。

2月から3月~ESに追われる日々

 説明会のピークが過ぎた2月・3月は、ESに追われる日々でした。多くても、1社につきA4サイズ2枚程度のESですが、1日1社書くのが精一杯でした。特に、同じ業界の企業はESの締切日も大体同じなので、締切日をまとめたスケジュール帳と常ににらめっこしながら、どの企業から取り組むべきか考えながら、書いていました。
 3月末から、面接が始まった企業もありました。その結果に一喜一憂していましたが、4月から本命の業界の選考が一斉に始まる前に、「就活の直前リハーサル」ができたように思います。

4月から大手企業の選考開始~そして内定。これまでの苦労や悲しさが一気にチャラに!

 4月から、大手企業の選考が一斉に始まりました。このとき一番辛かったのは、選考に落ちていなくても、他企業と選考の日時が被ると、どちらか一方を棄権しなければいけなかったことです。ただでさえ、「本当に行きたい企業しか受けない」という信念で就活を行っていた私は、本エントリー数もさほど多くはなく、それでも泣く泣く取捨選択をしなければいけないときがありました。次々に「持ち駒」が減っていく現実に、不安な思いでいっぱいになりました。また、秋ごろから就活の準備を始めていましたが、今思い返すと4月が1番何も考えずに、ひたすら目の前のことにがむしゃらになって取り組んでいました。先のことを思い悩んでも仕方がないので、あえて深く考えないようにしていた時期でもありました。
 一方で、息抜きを忘れたこともありません。例えば、面接の空き時間に動物園に行ったこともあります。ついつい気が塞ぎ込みやすいときだからこそ、意図的に息抜きの時間を設けていました。休むときは思い切り休んだからこそ、メリハリのある就活ができたと思っています。
 就職先の内定が出たのが、4月下旬でした。製薬業界で1番行きたいと思っていた企業から、内々定の知らせを受けたとき、これまで味わってきた苦労や悲しさが一気にチャラになったほど嬉しい思いでいっぱいになりました。「就活も、努力すれば報われるんだ」そう思った瞬間でした。

後輩たちに伝えたいこと~助け合う精神で就活に臨もう!

 就活は、1人でするものではありません。私の就活は、多くの人に支えられてきました。確かに、就活は自分の将来を大きく決める出来事である以上、自分一人で頑張らなければいけないときもあります。しかし、つらいとき愚痴をこぼせる人、同じ業界を目指して切磋琢磨できる人、就活のことを忘れて遊べる人……そういう人がそばにいてくれたからこそ、私は最後まで就活を続けることができました。中には、周りにいる就活生が「敵」のように映る人もいるかもしれません。それでも、例えば面接の待ち時間に他の学生に話しかけてみると、自分の緊張がほぐれるときもあります。また、こちらから情報を提供したら、お返しに自分が掴めなかった情報を教えてくれることだってあります。周囲に敵意を向けるのではなく、助け合う精神で就活に臨めば、いざというとき思わぬ力となって、あなたを支えてくれると思います。