就活体験レポート

銀行 内定者の就活体験

面接受けるうち予想内の質問増える 「自己PR・長所・ガクチカ」は字数別に用意

F.H.先輩

銀行 内定 文化構想学部 女性

2019年04月23日

変わったサークル活動が面接で役立つ

 日本史系のゼミに所属し、アルバイトやサークル活動に力を入れていた「THE文系」の学生でした。アルバイトをするのが好きで、飲食・塾講師・アパレル等様々な業界の職場を体験してみました。サークルは少し変わったところに所属しており、イルミネーションを作るという活動をしていたので、就活では面接の最初の話題として役立ちました。

インターン参加者への「優遇」知り、やる気に

 就活を始めたのは、3年生の6月頃。夏のインターンシップに参加するため、大型セミナーやインターンシップの説明会に参加し、ESを書き始めました。
 やる気になったきっかけは、2年生の春休み(3月)に先輩の就活セミナーに交じって話を聞きに行った時、夏のインターン生への「優遇」について聞いたことです。夏がスタートダッシュだと感じました。大型セミナーで自身の興味のある業界を考えつつ、インターンシップのための説明会やES、面接への参加・取り組みを行いました。業種にこだわらず応募しました。

人材業界のインターン参加 その後もずっとES・面接指導をマンツーマンで

 インターンは夏に8社、冬は夏の継続で5社に参加しました。興味のある金融系企業は5日間程度、他の業種は1dayインターンでした。業務体験が出来るものを選びました。
 人材業界のインターンでは、年をまたいで3月までESや面接対策、自己分析の方法などを継続的にマンツーマンで指導してくれました。おかげで、一人で悩まずに対策を進めることが出来ました。金融系のインターンでは、インターン生限定の1dayインターンの斡旋や早期の案内など優遇してくれる恩恵がありました。

説明会ではネットに書いてない会社のポイント探す 自分の体験・性格とのリンク確認

 会社説明会では、メモをしっかりとるよう心がけました。特に企業が「何に力を入れているのか」「どんな人材が欲しいのか」の2点と、誰が話しているのかをメモしました。この2点は、だいたい三つくらいにナンバリングされていたので、それぞれと自身の体験や性格がリンクしているか確認しました。話し手の名前は面接などで出すと、足を運んで企業のことを調べているという印象を与えられ、面接官による評価にプラスに働いたように思います。

 会社説明会やインターンでは、ネットには書いてない、足を運ばないと聞けない会社のアピールポイントを探しました。インターンで会った社員の方にその場で話を伺ったり、自分のやりたい仕事に従事したことのある方にやりがいや大変さを聞いたりして、それと自分の性格をリンクさせてESや面接の話に使いました。

 OB・OG訪問については、会社に問い合わせて行くような正式な訪問はしていません。
 金融系に進んだ高校やサークルの先輩と個人的に食事に行き、働き方や給与体系・福利厚生などが実際にはどうなのかを伺いました。

過去・現在・未来のイベント書き出して自己分析

 自己分析については、夏のインターンからのご縁で企業セミナーや担当リクルーターのお世話になりました。
 過去・現在・未来で、自分にとって記憶に残った(またはやってみたい)イベントを書き出し、それぞれにおいてそう行動した原因や当時の心境を書きました。すべてを時系列に並べ、自分の考え方の傾向や譲れないことを見つけていきました。
 そうして見つけた自分の長所や短所が表れている「直近の経験」(サークル活動やアルバイト経験)を、数値や具体性を意識しつつ、自己PRや大学時代頑張ったこととして文章化しました。文章構成の基本にのっとって、簡潔に「結論ファースト」を意識しました。

 私の仕事選びの軸は、「お客様と直接会話をして、一人ひとりへのサービスを提供できる仕事か」と、「資格を取れるところか」でした。

6月1日は面接かぶる 優先度低い会社は3日ごろに

 全体のスケジュールをまとめます。
【3年生の2月まで】
・インターンシップ参加
・合同セミナー参加
・ESに使う自己PRや長所短所、頑張ったことの文章化
・SPIの勉強
 反省点:冬休みは中だるみしてしまい、あまり就活をしなかったところ。していれば、より多くの業種のインターンシップに参加でき、視野を広げられたかもしれないと思います。SPI対策も2月ごろから始めましたが、ES作成とかぶってしまい、どちらかをもう少し早く始めて時期をずらせば負担が軽くなったかと思います。

【3年の3月~4年の5月】
・説明会参加(本選考のES提出)
・SPI試験(納得するまで5回ほど受けました)
・面談(疑似面接、リクルーター面談等)
 反省点:面談を1日に3回ほどはしごする時もあり、別会社用のPRポイントを話してしまったことがあります。しっかり切り替えることが大切です。面談では時事問題に関する質問がまれにありましたが、それほどないので電車の中で見るくらいで良かったと思います。

【4年の6月から】
・本命の大手企業の面接
 反省点:予想以上に面接がかぶります。6月1日に面接したところはその場で翌日の面接時間の予約をしたり、そのまま2次面接を開始したりしました。事前の面接予約の段階で、優先度の高い3社くらいは6月1日、他は3日以降に1次面接の予約を入れるのがベターかもしれません。

自己PRは「結論ファースト」「ナンバリング」「数値など具体性」

 ESを書くときには、以下のような工夫をしました。
・使用するペン:手書きのESの場合、きちんと就活用のペンにした方が断然見目の良いESに仕上がります。
・キャリアセンターの活用:毎日利用しました。面接官に近い年齢の大人の方に見てもらった方が容赦なく添削して頂けるので、客観的に改善できます。友達同士や先輩だと評価が甘く、個人的には不十分な添削に感じました。
・各企業のESを書く前に共通する項目(自己PR、大学生活で頑張ったこと、長所・短所等)は300字バージョン、500字バージョンなど何通りか作っておく:時間短縮になりますし、面接時にESに記載したこと以外のアピールポイントを聞かれることがあるので何かと便利です。また字数を変えて作ることで、確実に言いたいこと、字数・時間が余れば言いたいことなど、自分のPRの中でも優先順位が明確化するので面接でも役立ちました。
・自己PRは結論ファースト、ナンバリング、数値などの具体性を入れる:実際に夏季インターンや早期選考を行っている企業でパターンを変えて書いてみると良いでしょう。数値を入れ込むより、結果に至る過程を詳しく書いた方が選考者の目に留まることもありました。三通りくらい試してみて、自分が書きやすい、面接時に受け答えし易いESに、実践を経て仕上げていくと良いと思います。

志望度を正直に答えたら落とされた!

 面接の前には、インターンや説明会などでメモしておいた企業のアピールポイントと、自分のやりたいことや長所がマッチしている点を、二つか三つ考えておきました(ESに書いたことでも可)。直前に見返して暗記しました。

 面接は、どの企業も大体4次くらいまでありました。
・1次面接:面接官1~3人対就活生2~5人。ESに書いたような自己PR、なぜこの企業を選んだか、などを流れ作業で聞かれました。あまり深掘りはされません。
・2次面接以降:面接官1~3人対就活生1~2人。15分ほどかけて質問に答えます(ESに書いたことをほぼそのまま答える)。それに対し、より具体的に何をしたのか、障害はなかったのか等を聞かれました。あくまでESに書いた内容を質問されることが多く、何社か面接を受けると、面接官が疑問に思うポイントも一緒なので面接中の質問も予想内のことが多くなりました。

 よくされた質問はESに書いたことです(自己PR、頑張ったこと、なぜこの企業を選んだか、入社後やりたいこと、キャリアビジョンなど)。
 予想外の質問としては、複数の就活生が一列に並び、お題に沿った時事問題を誰かが言えなくなるまで順番に挙げ続けるというものがありました。
 志望度を聞かれた際は嘘でも一番と答えるべきです。正直に話して落とされました!

合同セミナーで幅広い業界見ておけばよかった

 就活全体を振り返って、やっておいてよかったのは、ES用の「自己PR」「長所・短所」「学生時代に力を入れたこと(ガクチカ)」を早めに、字数ごとに作っていたことです。企業研究や企業ごとの志望理由を作るのには労力が要るので、使い回せる部分はあらかじめやっておくと楽になります。また字数ごとに作ることで、面接で話す優先度も自分の中で明確になります。

 後悔しているのは、もっと合同セミナーを利用して幅広い業界を見ておけばよかったということです。行かないにしろ、知っておくに越したことはありません。様々なセミナーに行きましたが、自分の興味のある企業に複数回行ってしまったのは時間の無駄でした。興味のある企業は会社説明会に行けばより詳しく話が聞けるので、大型合同セミナーではあまり関心の無い業種を見ればよかったです。

選考状況聞かなかった親に感謝

 就活で親にされて嫌だったことは、希望業種への批判です。家族が行ってほしい業界と私が行きたい業界が違ったので、家族の勧める業界へのES提出やインターン参加を押し付けられ、時間を割かなければならず大変でした。しかし、その業種を見ることができ、改めてやりたいことを再確認出来たので良かったとも思います。
 親に感謝しているのは、選考状況や内定が出たかを私が話すまで聞かないでいてくれたことです。他の同年代の子を持つ親同士で話して就活の現状を耳にしていたようですが、私が焦らないように、気になっても我慢してくれたようです。

■目指した志望業界 銀行、保険
■説明会に行った企業数 80社
■プレエントリーした企業数 80社
■ESを提出した企業数 60社
■面接を受けた企業数 50社
■内定(内々定)した企業数 5社
(内定以外は概数)