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――2014年度入社予定の採用実績を教えてください。
内定者数は1243人。内訳は、総合職が391人、総合職リテールコースが266人、ビジネスキャリア(BC)職が586人です。採用チームは大阪にもあって、総合職は、東日本6割、西日本4割の採用です。大阪で採用された人は西日本に配属というケースが多い。総合職の女性は近年3割くらいで横ばいです。
――今年度の採用はこれで確定ですか。
まだこれから海外に出向いて採用選考をします。中国・韓国などで、日本で働きたい人を集めたキャリアフォーラムがある。日本人の留学生の採用もしていて、ボストンの大きいキャリアフォーラムにも出向きます。
――採用数に変化はありますか。
近年増えていて、BC職というかつての一般職が去年より110名増えました。女性の働き方の多様化に合わせていろいろな制度を作っていて、子どもを持ちながら働く人が支店にはたくさんいます。支店の定員が5名として、全員が朝の保育所の送り迎えなど子育てをしながら働いているとすると、定員を増やしてその店に新人を入れます。採用数が増えているのはアベノミクスの影響ではありません。今後5~10年の採用計画を立てているので、全体的な業務遂行のための適正値です。景気がいいと採用数も増えるイメージがあるかもしれませんが、景気に左右されず、お客さまのご要望にお応えするために、銀行経営上必要な採用人数をキープしています。
――エントリー数の近年の動向はいかがですか。
プレエントリーは徐々に増えていて、ありがたいと思います。本エントリーは、3万人近い学生からご応募をいただいています。
――募集職種(総合職、総合職リテールコース、BC職)の違いを教えてください。
「総合職」は、海外国内問わずどこにでも転勤があり、銀行の全ての仕事に携わる可能性があります。
「総合職リテールコース」は、個人のお客さまに提案するコンシューマーサービス(CS)職を変更したものです。今年が初めての採用で2014年春入社が1期生。従来のCS職の行員はリテールコースになっています。今はニーズが多様化して、法人のお客さまでもオーナーが個人の相談にも乗ってほしいというケースがあり、個人と法人の両方をカバーできるよう「総合職リテールコース」をつくりました。リテールコースは男性の割合が増えています。これは、法人営業も担当するようになったことと、これまでの「地域型」に、国内だったらどこへでも行く「全域型」という職種を加えたため。海外には出ないが国内のビジネスをずっとやっていきたい、そういうキャリアパスを描く男性が増えてきたからだと思います。「総合職」と「総合職リテールコース」は基幹職なので活躍の場も広いし、しっかり理解して入ってきてほしいですね。
「BC職」は、2008年に一般職を発展的に解消して新しく作った職種です。「結婚しても働きたい」「子どもを産んでも働きたい」「役職者を目指したい」など意欲のある人が増え、マネジメントも目指せる職種設計にしました。主な仕事は、窓口、窓口の後方事務、サポート、そして相談業務です。マネーライフコンサルタントも担当してもらう。仕事はかなり幅広い。仕事のレベルが上がり、幅も広くなり、意欲をもつ女性が増えています。
――かつての一般職というと、女性が就くイメージですが。男性はいるんですか?
「BC職」へのエントリーはほとんどが女性、今年の内定者は全員女性です。エントリーする男性もいますが、聞いてみると、自分の目指していたのは「総合職」だと気づいて変更する人もいます。ただ、過去には男性で採用した人もおり、採用の可否に性別は関係ありません。
――内定者に大学の偏りはありますか。
学生数が多い大学は自然とエントリーが多くなり、採用数も多くなる傾向はあります。
――特定の大学の学生を優先的に選考する「ターゲット校」を設定する企業が増えていると聞きます。選考に大学名は関係ありますか。
関係ありません。先入観によらず、その人の本質を見たい。ただ、いわゆる学力の高い学校には関心がいきますよね。だからといってそこの学生に何か優遇をすることはありません。