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──まずは東京エレクトロンという会社について教えてください。
阪井素子さん(写真左) 1963年11月11日に創業した半導体製造装置メーカーです。最初はTBS(テレビ局)の出資のもと、創業者たちが半導体製造装置に着目して輸入販売を始めました。創業当初より商社機能にメーカー機能を併せもつことが重要だという考え がありましたが、半導体の需要が高まっていくなかでどうやって利益を創出していくかを考えたとき、「メーカー」となったほうがやりたいことを実現できるという判断があり、業態を変えていき、現在のような半導体製造装置メーカーとなりました。
太陽電池など、他の事業領域に参入したこともありますが、半導体製造装置の技術を突き詰めていくほうがビジネスとして利益も出るし、技術レベルが高くなり市場のニーズにも応えられるので、今は半導体製造装置を専業としてとしておこなっています。現在、半導体製造装置における世界シェアは4位、日本とアジアでは圧倒的に1位です。また、2024年4月2日にははじめて時価総額で日本2位にもなりました。
──それは何が寄与したと思われますか。
大久保智也さん(写真右) 生成AIをはじめ、半導体に関連するニュースが過熱しています。半導体産業としては、デバイスメーカーは日本以外の海外の企業が強いものの、製造装置は日本企業がグローバルでのシェアが高い。そこが認知されて、今のような好況になっているのかなと思います。