
(前編はこちら)
※主な回答者は佐藤さん(写真右)。会田さんの発言のみ(会田)と表記しています。
■インターンシップ
──インターンシップについて教えてください。
インターンシップは計6種類。文系のワンデーインターンが3種類、理系のワンデー、ツーデーが一つずつ、さらに生産技術の2週間のインターンがあります。夏から継続的に行い、12月までに計約700人が参加しました。
ワンデーインターンは2018年卒生から本格的に始めましたが、採用にはうまくつながりませんでした。インターンに参加した約1200人のうち、本採用でESを出したのは30%くらいでした。学生の志望度を上げられず、満足度も高くなかったんだと思います。
──今回は工夫した?
文系の3種類は、「アイリスはこんな仕事をしています」という体験版、「ネット通販」、「BtoB(企業間取引)の営業」です。詳しく知りたい人は複数回参加できるようにしたところ、リピーターが1割くらいいました。
──3日間のインターンと同じ効果が得られそうですね。会場は?
東京、大阪、仙台の3カ所で、2月まで継続しています。
理系の商品開発系のインターンにも力を入れました。仕事全般を見られるワンデーと、仕事内容を詳しく知ってもらうツーデーを実施しました。2回で計50人の参加でしたが、半数以上が本選考を受けてくれました。
■社風
──アイリスオーヤマって、どんな会社ですか。
(会田)キーワードは「ユーザーイン発想」と「ジャパンソリューション」。消費者目線のユーザーインの発想でソリューション事業を行う会社です。家電だけ、食品だけといった専門メーカーではないので、主語に製品が来ない。生活者がより豊かになる製品を提供しています。学生には「商品を作るだけではなく、日本の課題を解決するために事業をしている」と説明しています。
──「日本の課題」はたくさんありますね。
いま代表的なのは家電、LED照明、食品です。シュレッダー、空気清浄機など軽家電は昔から手がけていましたが、家電に本格参入したのは2009年です。
(会田)最近はBtoB事業も増えていて、LED照明を中心にオフィス向けのもの、金属製ラック、店舗向けの陳列棚なども手がけています。
──つかみどころがないイメージです。ライバルは?
(会田)ないですね。「生活を豊かにする」という点に目を向けているからです。大山健太郎会長は「変化対応業」と言っています。
──日本には世界に名だたる家電メーカーがあるのに、なぜ、あえて家電に進出を?
理由の一つは「技術者」です。大手メーカーの優秀な技術者が早期退職で辞めて海外に流出してしまうのを防ぎたかった。
(会田)日本の家電は値段が高い。我々が参入したら安価に作れることが分かったんです。10万円の炊飯器もある中、我々は2万円で作り、味も変わらない。コストを積み上げて商品の値段を決めるのではなく、「いくらならユーザーが買うか」から小売価格を決める「引き算の発想」なんです。「値頃感」が大事です。
ただ、「なるほど開発」というコンセプトがあって、単に安いだけではダメ。「分離式」の炊飯ジャーなど、すべての商品でひと工夫しています。そうするとお客様も買いやすい。
──新商品開発の「プレゼン会議」を毎週開くそうですね。
毎週月曜日で、大山晃弘社長をはじめ各部門長が出席します。ここ角田I.T.P.(インダストリアル・テクノ・パーク、宮城県角田市)がメイン会場ですが、テレビ会議参加もあって50~60人が出席します。各事業部の担当者、実際にアイデアを出す人が出席します。
毎週60案件ほど出て、年間1000点の新商品を出しています。