LINE株式会社
■採用実績と職種
――「人事のホンネ」にIT企業が登場するのは初めてです。新卒採用は何人くらいですか。
新卒採用は今年が3回目ですが、だいたい毎年10人前後です。
――志望者数は?
最初に応募してくるプレエントリーは4000~5000人ですが、そのあとエントリーシート(ES)に加え、課題も提出してもらうので、実際の志望者は数百人になります。
――ずばり、どんな人を求めているんでしょう?
一つは非常にロジカルな人、それから好奇心が強い人、主体性がある人、タフな人といったところでしょうか。
――なぜ、まずロジカルな人が必要なんですか。
「なんとなくそう思うから」ではなく、事実や数字を根拠に判断することを会社として求めているからです。
――好奇心、主体性についても教えてください。
新しいサービスをユーザーに提案したり、変化の激しい業界で生きていくためには、新しいことや変化を好む人の方が合っていると思います。また弊社は、監督やベンチからのサインで動く「野球型」ではなく、状況を見ながら臨機応変にプレーヤーが判断して動く「サッカー型」の組織ですので主体性のない方は難しいですね。
――「タフ」とは、精神的にという意味ですか。
そうですね、肉体的なタフさと両方備わっていればすばらしいですが、どちらかというと精神的な方を見ています。なぜなら、変化の激しい業界で勝ち残って行くにはその変化に全力でついて行く必要があります。その変化をストレスと感じるか、刺激や楽しさと感じるかの違いは大きいと思います。
――採用職種を教えてください。
大きく分けて、総合職と技術職の二つです。技術職は理系が基本で、総合職は文系・理系が両方います。
――技術職には多様な職種があるようですが、採用時に細かく分けて募集するのですか。
いえ、技術職という大きな枠で応募してもらいます。内定後、これまで学生時代に研究してきたことや自分で開発したものの中身、内容を見たうえで配属先を決めます。
――2015年新卒採用はどんなスケジュールでしたか。
オーソドックスに、大手企業のスケジュールとほぼ同じタイミングでやりました。2013年12月にサイトをオープンしてプレエントリー受け付けを始め、2014年の2月頃課題を出してもらい、3月から面接をしました。内々定を出したのは4~5月です。小規模ですが秋採用もやりました。
――総合職と技術職、それぞれの人数は?
今年は総合職7人、技術職4人ですが、まだ選考中の方がいらっしゃるので、もう少し増えるかもしれません。
――女性は何人採用しましたか?
2人で、両方総合職でした。まだ少ないと思います。全社の女性社員の割合は3割台です。
――2016年新卒採用は増やしますか。
まだ決まっていませんが、2015年新卒よりは少し多く採ろうと思っています。ただ毎年「いい人がいれば採ろう」というスタンスです。応募者数をなるべく増やす準備はしていますが、無理にハードルを下げて採用者数を増やすつもりはありません。
――「人事のホンネ」にIT企業が登場するのは初めてです。新卒採用は何人くらいですか。
新卒採用は今年が3回目ですが、だいたい毎年10人前後です。
――志望者数は?
最初に応募してくるプレエントリーは4000~5000人ですが、そのあとエントリーシート(ES)に加え、課題も提出してもらうので、実際の志望者は数百人になります。
――ずばり、どんな人を求めているんでしょう?
一つは非常にロジカルな人、それから好奇心が強い人、主体性がある人、タフな人といったところでしょうか。
――なぜ、まずロジカルな人が必要なんですか。
「なんとなくそう思うから」ではなく、事実や数字を根拠に判断することを会社として求めているからです。
――好奇心、主体性についても教えてください。
新しいサービスをユーザーに提案したり、変化の激しい業界で生きていくためには、新しいことや変化を好む人の方が合っていると思います。また弊社は、監督やベンチからのサインで動く「野球型」ではなく、状況を見ながら臨機応変にプレーヤーが判断して動く「サッカー型」の組織ですので主体性のない方は難しいですね。
――「タフ」とは、精神的にという意味ですか。
そうですね、肉体的なタフさと両方備わっていればすばらしいですが、どちらかというと精神的な方を見ています。なぜなら、変化の激しい業界で勝ち残って行くにはその変化に全力でついて行く必要があります。その変化をストレスと感じるか、刺激や楽しさと感じるかの違いは大きいと思います。
――採用職種を教えてください。
大きく分けて、総合職と技術職の二つです。技術職は理系が基本で、総合職は文系・理系が両方います。
――技術職には多様な職種があるようですが、採用時に細かく分けて募集するのですか。
いえ、技術職という大きな枠で応募してもらいます。内定後、これまで学生時代に研究してきたことや自分で開発したものの中身、内容を見たうえで配属先を決めます。
――2015年新卒採用はどんなスケジュールでしたか。
オーソドックスに、大手企業のスケジュールとほぼ同じタイミングでやりました。2013年12月にサイトをオープンしてプレエントリー受け付けを始め、2014年の2月頃課題を出してもらい、3月から面接をしました。内々定を出したのは4~5月です。小規模ですが秋採用もやりました。
――総合職と技術職、それぞれの人数は?
今年は総合職7人、技術職4人ですが、まだ選考中の方がいらっしゃるので、もう少し増えるかもしれません。
――女性は何人採用しましたか?
2人で、両方総合職でした。まだ少ないと思います。全社の女性社員の割合は3割台です。
――2016年新卒採用は増やしますか。
まだ決まっていませんが、2015年新卒よりは少し多く採ろうと思っています。ただ毎年「いい人がいれば採ろう」というスタンスです。応募者数をなるべく増やす準備はしていますが、無理にハードルを下げて採用者数を増やすつもりはありません。
似通った自己PRよりブログで個性見る 自分の考えを自分の言葉で
■ES
――エントリーシート(ES)の項目を教えてください。
「学業、ゼミ、研究室などで取り組んだ内容」「自己PR」「学生時代に最も打ち込んだこと」など、すごくオーソドックスです。
――どこをチェックしますか。
先ほどお話ししたロジカルな部分などに加え、「とりあえずエントリーしてみた」というレベルではないかどうかを最初の段階では見ます。あとは面接での話題を探すときに活用します。
――ロジカルさや本気度合いを見分けるポイントは?
ロジカルさに関しては、書いてある内容に一貫性があるか、文章として成立しているかを見ています。本気度合いについては、話のエピソードにインパクトがあるかどうかはあまり重視しません。違う業界向けに書いてるんじゃないかと思うものや、どの会社、どの業界でもいいような内容を書いているものは厳しい評価になります。
――ESでどのくらいに絞るんですか。
具体的な数は出せませんが、ESと課題を提出してもらうのが数百人ですね。
――ESに、自分の実績が確認できるURLを記入させる項目があります。珍しいですね。
個人で書いているブログでもいいんです。何かを好きな人、何かに打ち込んでいる人はそういうウェブサイトなどを作っている人が多い。趣味のことでもなんでも、どんなことについて書いたり考えたり行動しているか。私たちが見て構わないものがあれば、ぜひ書いてくださいということです。
――ここが空欄だと厳しい評価になるのですか。
そんなことはありませんが、自己PRを読み込むよりこの欄を見ることの方が多い。その人が何を考えているか、どんな行動をしているかが出やすいところなので、サイトがあれば確実に見ます。どうしても似通ってしまう自己PR欄よりも、自分自身の言葉で語ったものを見る方がその人のイメージをつかみやすいですね。
――「インターンシップまたはアルバイトの経験」という欄では何を見ますか。
何に興味があるのか、ですね。インターンは1年中やっているわけではありません。学生時代の限られた時間を何に使おうとしているのかを見ると、その人の興味分野がわかりやすい。アルバイトも、どんなことに興味があるかが出るので、面接での話題の一つとして書いて欲しいですね。
――IT業界でアルバイトをしていると有利なんですか。
そういう人だと話がしやすいのは確かですが、選考の決め手ではありません。インターネット系の企業でアルバイトやインターンをしたことない人にも当然内定を出しています。
――一般的に学生のアルバイトというと飲食店が多く、エピソードも似通ってくる傾向があります。そこから選ぶときのポイントは?
ロジカルさ以外でいうと、その人のキャラクターというか、普段どういうことを考えているか。たとえば「アルバイト先でどんなエピソードがありますか」と聞いたときにどんな話をするか。同じアルバイト先でどういう人と仲がいいかとか、飲食店だといろんな人と同じシフトで働いたりお客様と接したりするだろうから、そういうときに何を感じたのかは聞きますね。エピソードが面白くなくてもいいんです。
■提出課題
――提出する課題はどういうものですか。
技術職と総合職で違います。技術採用は技術テストで、数学やコンピューターサイエンスなどかなり専門的な内容を含んだペ-パーテストです。この課題に合格すればコンピューターサイエンス専攻でなくてもいいんですが、内定者には専攻してきた人が多い。学校でコンピューターサイエンスを勉強しているかどうかという下地はある程度重要かもしれません。
――総合職の課題は?
2015年新卒採用で出した課題は「2020年、インターネット、私」の三つのキーワードを使って将来を予測してくださいというものです。ワードで「こういう世の中になっている」「私はこうなっている」という論文を書いてもいいし、パワーポイントでプレゼン資料を作ってもいい。量がすべてではないんですが、3行くらいしか書かない人もいれば、非常にボリュームのあるものを作った人もいます。
――評価のポイントは?
これもロジカルかどうか、あとはコピーアンドペーストじゃないか、自分でちゃんと考えているのかを判断します。あとはその人がどういうポイントを見ているか。方向性や、細かいことを見る人なのか大きいところを見る人なのか、といったところを確認します。
――ユニークだったものはありますか。
ユニークさは求めていません。自分の言葉で自分が考えていることをきちっと語れているかどうか、視点がぶれたりしていないかを見ます。
――「面白い発想力」が求められる業界というイメージがありますが、ユニークさは必要ないんですか。
ユニークといってもいろいろあります。ユニークにたどりつく前の段階で、自分できちっと考えて、それをきちっと外に出せるかが大事。「こういうユニークな人がほしい」ということではなく、その人が何を考えているのか、どういう考え方をしているかを見極めることを重視しています。
――すごく真面目な人を集めているんですか。
もしかしたら業界の特徴かもしれませんが、非常に好奇心が強く行動力がある人は多いと思います。真面目かどうかと聞かれると……、不真面目ではありませんね。すごく勉強もしているし、インターンに積極的に参加したり、企画やイベントを積極的に企画したりという真面目さはすごくある。勉強ばっかりやっている人ではなく、グループワークも積極的にやっている人が多いように思いますね。
――課題は家でパソコンでやって提出するんですね。すると、誰が作ったかわかりませんよね?
コピペではないか、どこかで見たことがないかどうかは見ますが、それ以上は確認しないですね。面接でも課題について直接質問することはほとんどありません。ただ、課題に書いてあることと、面接で話すことや考え方が違うことがある。そういうところは見ます。
――エントリーシート(ES)の項目を教えてください。
「学業、ゼミ、研究室などで取り組んだ内容」「自己PR」「学生時代に最も打ち込んだこと」など、すごくオーソドックスです。
――どこをチェックしますか。
先ほどお話ししたロジカルな部分などに加え、「とりあえずエントリーしてみた」というレベルではないかどうかを最初の段階では見ます。あとは面接での話題を探すときに活用します。
――ロジカルさや本気度合いを見分けるポイントは?
ロジカルさに関しては、書いてある内容に一貫性があるか、文章として成立しているかを見ています。本気度合いについては、話のエピソードにインパクトがあるかどうかはあまり重視しません。違う業界向けに書いてるんじゃないかと思うものや、どの会社、どの業界でもいいような内容を書いているものは厳しい評価になります。
――ESでどのくらいに絞るんですか。
具体的な数は出せませんが、ESと課題を提出してもらうのが数百人ですね。
――ESに、自分の実績が確認できるURLを記入させる項目があります。珍しいですね。
個人で書いているブログでもいいんです。何かを好きな人、何かに打ち込んでいる人はそういうウェブサイトなどを作っている人が多い。趣味のことでもなんでも、どんなことについて書いたり考えたり行動しているか。私たちが見て構わないものがあれば、ぜひ書いてくださいということです。
――ここが空欄だと厳しい評価になるのですか。
そんなことはありませんが、自己PRを読み込むよりこの欄を見ることの方が多い。その人が何を考えているか、どんな行動をしているかが出やすいところなので、サイトがあれば確実に見ます。どうしても似通ってしまう自己PR欄よりも、自分自身の言葉で語ったものを見る方がその人のイメージをつかみやすいですね。
――「インターンシップまたはアルバイトの経験」という欄では何を見ますか。
何に興味があるのか、ですね。インターンは1年中やっているわけではありません。学生時代の限られた時間を何に使おうとしているのかを見ると、その人の興味分野がわかりやすい。アルバイトも、どんなことに興味があるかが出るので、面接での話題の一つとして書いて欲しいですね。
――IT業界でアルバイトをしていると有利なんですか。
そういう人だと話がしやすいのは確かですが、選考の決め手ではありません。インターネット系の企業でアルバイトやインターンをしたことない人にも当然内定を出しています。
――一般的に学生のアルバイトというと飲食店が多く、エピソードも似通ってくる傾向があります。そこから選ぶときのポイントは?
ロジカルさ以外でいうと、その人のキャラクターというか、普段どういうことを考えているか。たとえば「アルバイト先でどんなエピソードがありますか」と聞いたときにどんな話をするか。同じアルバイト先でどういう人と仲がいいかとか、飲食店だといろんな人と同じシフトで働いたりお客様と接したりするだろうから、そういうときに何を感じたのかは聞きますね。エピソードが面白くなくてもいいんです。
■提出課題
――提出する課題はどういうものですか。
技術職と総合職で違います。技術採用は技術テストで、数学やコンピューターサイエンスなどかなり専門的な内容を含んだペ-パーテストです。この課題に合格すればコンピューターサイエンス専攻でなくてもいいんですが、内定者には専攻してきた人が多い。学校でコンピューターサイエンスを勉強しているかどうかという下地はある程度重要かもしれません。
――総合職の課題は?
2015年新卒採用で出した課題は「2020年、インターネット、私」の三つのキーワードを使って将来を予測してくださいというものです。ワードで「こういう世の中になっている」「私はこうなっている」という論文を書いてもいいし、パワーポイントでプレゼン資料を作ってもいい。量がすべてではないんですが、3行くらいしか書かない人もいれば、非常にボリュームのあるものを作った人もいます。
――評価のポイントは?
これもロジカルかどうか、あとはコピーアンドペーストじゃないか、自分でちゃんと考えているのかを判断します。あとはその人がどういうポイントを見ているか。方向性や、細かいことを見る人なのか大きいところを見る人なのか、といったところを確認します。
――ユニークだったものはありますか。
ユニークさは求めていません。自分の言葉で自分が考えていることをきちっと語れているかどうか、視点がぶれたりしていないかを見ます。
――「面白い発想力」が求められる業界というイメージがありますが、ユニークさは必要ないんですか。
ユニークといってもいろいろあります。ユニークにたどりつく前の段階で、自分できちっと考えて、それをきちっと外に出せるかが大事。「こういうユニークな人がほしい」ということではなく、その人が何を考えているのか、どういう考え方をしているかを見極めることを重視しています。
――すごく真面目な人を集めているんですか。
もしかしたら業界の特徴かもしれませんが、非常に好奇心が強く行動力がある人は多いと思います。真面目かどうかと聞かれると……、不真面目ではありませんね。すごく勉強もしているし、インターンに積極的に参加したり、企画やイベントを積極的に企画したりという真面目さはすごくある。勉強ばっかりやっている人ではなく、グループワークも積極的にやっている人が多いように思いますね。
――課題は家でパソコンでやって提出するんですね。すると、誰が作ったかわかりませんよね?
コピペではないか、どこかで見たことがないかどうかは見ますが、それ以上は確認しないですね。面接でも課題について直接質問することはほとんどありません。ただ、課題に書いてあることと、面接で話すことや考え方が違うことがある。そういうところは見ます。
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2024/04/27 更新
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