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――2015年春に入社予定の新入社員の数を教えてください。
計画値として出しているのは、大学、大学院、高専以上で技術系500人、事務系100人の計600人です。あとは高校卒や、事業所ごとの採用もあります。今年入社の人数もほぼ同じ約650人です。
――男女比は?
技術系と事務系で異なります。技術系はいま女性が約15%、事務系は40~50%の間くらいです。コントロールしてこういう数字になっているわけではなく、会社としてはもっと女性を採りたいのですが理系の女性は全体数が少なく、応募者の割合もほぼ同じ数字のため、こうなっています。事務系の新入社員も、だいたい応募者割合と同じですね。
――理系中心ですから、大学院修了者が多いのでしょうね。
技術系は8割が院卒です。いわゆるドクターは1割で、応募者のほとんどは修士ですね。事務系の院卒は数人程度です。院卒は何人、ドクターは何人と最初に枠を決めているわけではないので、事務系でも技術系でもいい方であれば採用させていただきます。
高専卒は、今年は日立製作所だけだと十数人の採用数でしたが、もっと採りたいと考えています。
――技術系ではどんな能力が必要ですか。
技術系の中でも特に研究所は応募する学生もほとんど修士やドクターなので、四大卒生は難しいという面はあると思います。一方で、事業部でもっと現場寄りの設計や開発を担当する社員については、研究内容に加えて人間力というかコミュニケーション能力も問われてくるので、技術系でも単純に学歴だけではなく、コミュニケーション能力とかチームワークがとれるかどうかも見ます。
――四大卒で入れるのはよっぽど優秀な学生ということですね。
そういうわけでもないんですが、基礎的な勉強をしっかりやっているかは見ています。あとは研究のアプローチや、研究内容を理解して勉強をしているかも。四大卒は応募割合が少ないだけで、それほど狭い門というわけではありません。
――女性の技術系採用を増やしたいそうですが、アベノミクスの影響ですか。
アベノミクスの前からです。日立はいま事業の9割以上が「B to B」(Business to Business=企業間取引)ですが、最終消費者は一般の方々。それなのに上流の作り手が日本人男性だけなのはどうなのか、という考え方があり、以前から日立では社外取締役に女性を入れたりしています。…続きを読む