
――いま秋採用を募集中ですね。
朝日新聞社では例年、春と秋の年2回採用選考を行っています。2015年新卒採用の人数は春採用と秋採用を合わせて前年と同じくらいだと思います。2014年春入社は計77人、記者部門は53人、ビジネスが18人、技術部門が6人。男女比は6対4です。春採用の方が若干人数は多いですが、秋採用も積極的に行います。
――昨年も聞きましたが、求める人物像を改めて教えてください。今年の春採用では求める人材を採ることができましたか。
従来と同じですが、いろんなことを知りたい、体験したいという好奇心にあふれていて、なおかつ周囲に対する配慮や調整能力のある人。知力、体力、人間力のバランスのとれている人。あとは冒険心ですね。今年の春もこのような人材を採用できたと思っています。秋採用で求めている人物像も同じです。
――今年の春の選考で印象に残ったことはありますか。
「他社に内定したので最終面接を辞退します」と連絡してきた学生がいました。ところが後から「やっぱり受験させてください」と言ってきた。結果的にその人は朝日新聞社に内々定して入社意思を固めたのですが、後でなぜ辞退連絡をしてきたのかと聞いたら、他社で「朝日の選考を辞退すれば内定を出す」と言われたそうです。「つい就活のプレッシャーに負けて朝日の選考を辞退してしまったが、もともと朝日新聞に入りたくて記者を目指して就活してきたのに、なんでここで諦めないといけないんだ」とふと我に返り連絡してきたというんですね。
その人の背景を聞くと、朝日新聞にとっても思い入れが強い人。それでも他社の甘言に屈してしまいそうになった。短い期間に多くの会社の選考を受ける就活生にかかる重いプレッシャーでしょうか。皆さん、そんなプレッシャーに押しつぶされそうになりながら就活しているんだな、ということがよくわかるエピソードでした。
――学生全体の印象は?
私が今まで一緒に仕事をしてきた40代や30代後半くらいの人に比べると、ワークライフバランスに関する考え方がしっかりしているなと思います。働き方というよりは人生設計というか、ライフプランについて問われることが多い。女性に限らず男性もですね。…続きを読む