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――2014年度入社予定の採用実績を教えてください。
総合職が131名(うち女性19名)で、理系は約20%、大学院修了は15%くらいです。一般職は39名で全員女性。合計170名です。
――近年、採用数に変化はありますか。
2013年度入社は総合職148名、一般職48名と若干多く採りましたが、総合職が百数十名、一般職が数十名というのが例年の傾向です。2013年度は事業拡大傾向のある営業部門からのニーズも踏まえ、採用数が増えました。ここ数年はキャリア採用も増えており、毎年平均30名ほど。それ以前は10名以下の年もありましたが、来年も今年並みの採用を考えています。理系、院卒、外国籍、総合職の女性の比率などは、毎年自然体で採用しており、受験者数に近い比率となる傾向があります。
――総エントリー数はどれくらいですか。
プレエントリーはざっくり3万名くらい。近年それほど変動はありません。本エントリーは、総合職が1万名を超えるくらいで、一般職が3000名弱です。一般職への男性の応募はほぼないため、近年は採用実績がありません。
■総合商社の仕事
――総合商社は事業領域が広いですよね。商社の仕事をわかりやすく教えてもらえませんか。
社内には現在、12の営業部門がありますが、属している産業界、扱っている商品・商材、ビジネスの内容は様々です。したがって、配属された部署によって仕事も大きく異なるのが総合商社の特徴です。ただ、トレード(貿易)と投資を主体としてビジネスを展開しているという共通点はあります。トレードの世界では、全世界を舞台にあらゆる産業界で世の中のニーズを探り、必要とされているところへ必要なモノを届けるという需要と供給をつなぐ役割を果たしてきました。めまぐるしく変わっていく世界の政治経済の状況によって世の中のニーズも変化していくため、常に先を見据えて、ビジネスの内容も変化させていくことが総合商社には求められています。
――貿易だけでなく、今は投資によるビジネスが大きなウエートを占めていると聞きます。
我々の投資は、トレードと切っても切り離せないものがほとんどです。トレードを大きくするために、もしくは我々の事業領域を広げていくために、投資をしているのです。例えばよくモノの流れを川の流れに例えて、原料調達の分野を「川上」、製造・加工などの中間分野を「川中」、卸売・小売といった消費者に近い分野を「川下」と表現します。我々は単に川上と川中をつなぐ、川中と川下をつなぐトレードのみを行うのではなく、そのトレードをより大きくしていくために、川上、川中、川下それぞれの分野で投資(買収や一部出資等)をし、我々がコントロールできる事業領域を拡大していっています。投資をした我々のグループ会社を成長させていけば、当然それに関わるトレードの収益も増え、またそのグループ会社の収益の一部が配当として還ってくれば投資収益も稼げます。私が入社した1996年頃も既に「トレード+投資」の重要性が叫ばれていましたが、年々投資の重要性は高まり、商社はトレード収益と投資収益の両輪で稼ぐようになってきています。…続きを読む