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――2014年度入社予定の採用実績を教えてください。
全体で約470人。全国型では約120人、地域型で約350人という内訳です。文系・理系は特に意識して採用していませんが、近年は理系学生の採用が少し増えている印象です。今年は院卒の学生も約20人いますが、これも事前に採用数を決めていません。
――エントリー数と近年の傾向は?
エントリーは数万人規模です。具体的な数はお知らせできませんが、ここ数年変わらないですね。
――募集職種について教えてもらえますか。
「全国型」「地域型」の2職種です。総合職・一般職という考え方ではなく、簡単に言うと「海外も含め転勤があるのが全国型」「本人の了解なく転居転勤がないのが地域型」です。当社では役割等級制度を導入しており、等級が同じであれば「全国型」「地域型」に関わりなく同じ役割を担うことになっています。エントリーしていただく学生の数は「地域型」の方が多いですが、「全国型」「地域型」の併願もできます。
――男子学生と女子学生で違いを感じることはありますか。
一概に言うのは難しいですが、コミュニケーション能力は女性の方が高いと思います。就職活動の早い時期に面談したり、質問を受けたりするとそう感じますね。男性はその後、徐々にいろんな社会人に会ってか、コミュニケーション能力がもまれてくるんですけど。
――セミナーは内容を変えて何回も開いていますね。狙いを教えてください。
企業選択は学生にとって人生を左右しかねない非常に大切な判断です。ありのままの東京海上日動を知っていただく機会を充分にご提供するのが一番大事だと思うので、学生に来てもらう「時期」「目的」にあわせてコンテンツを検討し、セミナーを開催しています。例えば、初期段階は大学説明会や合同企業説明会などの場で我々採用担当が「企業概要」「損害保険のビジネスモデル」をお伝えします。12月中旬ごろからは現場第一線の社員と会っていただき「仕事の醍醐味」「現場の厳しさ」「社風」にふれてもらう「マリンセミナー」を開催します。東京では1日40人を超える社員に協力してもらい、学生と1対10から15くらいの少人数でコミュニケーションをとる機会を提供しています。ありのままの姿を伝えるため多くの社員に協力してもらうのが、うちの会社のセミナーの大きな特徴です。我々人事はコーディネートに徹します。また、年明けには「仕事内容」を具体的に理解してもらうことを目的に「リスクコンサルティング体感セミナー」というセミナーを開催し、実際の案件をもとに本当に手を動かして仕事の中身を知ってもらう。それぞれのセミナーで、「会社のアウトライン」と「人」と「仕事の中身」を知ってもらいたいんです。
――志望者が多いでしょうから、すべての学生に直接説明するのは難しそうですね。
たとえば「マリンセミナー」は全国で1万5000人くらいの学生とお会いしています。東京で10日間くらい、大阪・名古屋はじめ他の主要な都市でも複数日程行っています。「リスクコンサルティング体感セミナー」に参加できるのは2000人くらいで、1日に何回も開きます。5~6人のグループワークで、6チームにプレゼンで競争してもらう。6チームに社員が1人ついて、プレゼンのアドバイスやどのチームがよいかを評価する。学生には本気になってつくってもらい、社員もその場で感じたことを率直にアドバイスします。
説明会の最初の段階は採用担当が数百人の学生を前に話をします。「企業概要」を知ってもらうという点では意味がありますが、それを繰り返しても学生が得るものは限られてしまう。ありのままの会社を知ってもらうために「あらゆる年次」「あらゆる部署」の社員が多数セミナーに出ます。セミナーによっては役員が出るなんてこともありますよ。…続きを読む