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■工作機械
──「人事のホンネ」に工作機械メーカーは初登場です。工作機械って何でしょう?
ひとことでいうと、「材料を削って部品をつくる機械」です。世の中の製品、商品は、元をたどると必ずどこかで工作機械を使ってできています。モノづくりになくてはならないもので、機械をつくる機械なので「マザーマシン」とも呼ばれます。
自動車の部品を削るのはもちろん、ペットボトルは工作機械によって削られた金型に原料を流し込んで生み出されています。一見関係ないように思える身近な日用品も、実は元をたどれば工作機械が関わっています。豊かな生活は工作機械によって支えられているんです。
──「BtoB」(企業間取引)の企業は分かりづらい面がありますが、DMG森精機は「あさがくナビ人気企業ランキング」で2019年卒学生対象は26位、2020年卒対象では49位と上位に入っていますね。学生への説明などで工夫していることはありますか。
工作機械はBtoBの製品ということもあり、学生にはとっつきにくいかもしれません。私自身、文系出身で工作機械を知ったのは就活のときでしたし、見たこともありませんでしたから。なので会社説明では、まず工作機械を知ってもらうことから始めます。自動車業界だけでなく、半導体、航空機、金型、医療機器などモノづくりのさまざまな業種とつながっているのが工作機械です。製造業に関わりたい学生や社会に貢献したいという学生は多いので、響いているのではないでしょうか。また、工作機械メーカーといっても、理系学生だけではなく、文系出身もグローバルな環境で活躍できることを知ってもらいたいと思ってPRしています。
■2020年卒採用
──2020年卒の採用はいかがでしたか。
例年と同じスケジュールで実施しました。2月中旬から書類選考が始まり6月頭に内々定というスケジュールです。文系、理系問わずさまざまな学生が応募してくれました。4月から一緒に働けるのを楽しみにしています。
――採用実績を教えてください。
短大、高専卒を含めて、2019年入社は66人、2020年卒の内定者は46人でした。2021年卒についてはまだ決まっていません。
男女比は年によって異なりますが、例年7対3くらいです。文理は、理系が多い年もあれば、半々のときもあります。
――採用ホームページ(HP)の女子学生向けコーナーが充実していますね。
今年は初めてダイバーシティパンフレットも作成し、社員の活躍をピックアップして載せました。また、女性でも長く働くことのできる環境があることも伝えるためでもあります。
結婚や出産をしても働きたいと思う女子学生も今の時代はたくさんいますから。
■インターンシップ
──インターンシップについて教えてください。
2021年卒生対象のインターンシップは、理系は2019年夏のお盆明けから2週間、文系は1週間実施しました。文理合わせて40人ほどです。
理系なら開発、設計、加工技術など、文系は広報、受付などの部署に実際に配属して、先輩社員のもとで仕事をしてもらいました。現場に行くことで会社の良い面も悪い面も自分で確認できるのが売りです。どんな職場、どんな人が働いていて、どんな施設があるのか、目で見て肌で感じ取ってもらいたい。広報部門に行くと今日のような取材に同席することもありますよ。
──たくさん応募が来るのでしょうね。
そうですね。本当は全員に参加してほしいのですが、人数に限りがあるので書類選考と面接をしています。
冬は、文理とも2月に1週間のインターンを行います。
─―短いものは?
8月から1月まで、1泊2日の最新技術セミナーを実施しています。三重県の伊賀市に当社最大の事業所があります。当社で働く技術者の講演を聞いた後、組立工場や展示場の見学を実施しています。就活が早期化しているので、毎月何らかのイベントを用意しようと考えました。せっかくマイページを見に来てくれた学生にはイベントの案内をしたいので。
──1泊2日だと、ホテル泊?
各自で手配してもらい、規定に基づき交通費と宿泊費を支給しています。
最新技術セミナーは定員オーバーした場合、志望動機を見て選考します。…続きを読む