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(前編はこちら)
■面接
──総合職の面接について教えてください。
伊地知(写真右) 個人面接で、学生が自らの強みや当社に対する思いを伝えることができるような面接を心がけています。
──面接で重視するポイントは?
伊地知 情熱とロジカルの二つを合わせ持っていることが大事だと思います。各自治体や事業者の方と仕事をするとき、当社の魅力ややるべきことを分かりやすく伝える論理力も必要です。また、「人々が出会い、笑顔が生まれる、安全で豊かな社会を目指す」という当社の価値観に共感してもらったうえで、しっかり熱意を持って働いてもらいたい。価値観への共感を知るため、志望理由や当社で取り組みたいことを深掘りします。当社が目指す将来像と、本人が目指す方向性が一致しているかを確認できればと思います。
──面接でニュースや時事問題については聞きますか。
蒲(写真左) 世の中への関心は必要ですね。「鉄道会社だから、インフラ企業だから安定している」ということは決してありません。これからの社会状況を見極めたうえで、鉄道会社がどうあるべきかを考える必要があります。
■社風
──JR西日本はどんな会社ですか。
伊地知 まずは何よりも安全を最優先に取り組んでいる企業です。安全は鉄道を基幹事業とする当社にとって、あらゆるサービス、商品の根幹です。そして、鉄道の安全を事業運営の根幹としたうえで、鉄道だけでなく、不動産やショッピングなど、みなさんが思っている以上にいろんなビジネスを営んでいます。中期経営計画には「挑戦し続ける企業」を掲げています。人口が減少していく中で、新しい創造事業や不動産事業、ショッピングなどいろんなことに挑戦していく必要があります。私が学生のときに思っていたより、ずっと挑戦意識がある会社です。入社7年目の若い年次で採用活動を担わせてもらえているのも、その一つの表れですね。
蒲 私たちは山陽新幹線、北陸新幹線と近畿圏の在来線、そして西日本各地の在来線とさまざまな鉄道輸送を担っています。お客様の多い近畿のアーバンエリアだけでなく、ローカルも一体的に含めた地域づくり、街づくり、あるいは全く新しいビジネスに取り組んでいます。そういう意味で、私たちは常に「良質な危機感」をもってチャレンジしています。
──採用で競合する会社は?
伊地知 学生の就職活動の軸の切り口によってさまざまです。鉄道各社をはじめとするインフラ企業はもちろんですが、昔に比べて競合企業が多種多様になってきました。
──関西出身者が多いのでしょうね。
伊地知 多いのは事実ですが、もともと関西出身で関東の大学に行った学生も、反対に関東出身で関西の大学に来た学生も、関西に縁もゆかりもなかった人もいます。
蒲 出身地に関わらず、先ほど言った「人々が出会い、笑顔が生まれる、安全で豊かな社会を目指す」という価値観に共感できる人を採用します。
──採用ホームページの社長メッセージで、冒頭で福知山線事故に触れていますね。
蒲 福知山線列車事故は現在の私たちの取組みの原点です。事故を決して忘れることなく、他の何よりも「安全第一」を会社経営の根幹に据えています。我々にとってはすべての安全性に対する取り組み、会社経営のスタートなんだと伝えたい。説明会でも話しています。…続きを読む