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■採用実績
──採用実績を教えてください。
2018年4月の入構予定者は40人です。内訳は男性が23人、女性17人。文理は、文系27人、理系13人で、学部卒が21人、大学院卒が19人です。
例年30~40人ほどです。中途採用は年によって違いますが、最近は10~30人くらいです。
──理系、院卒が多いですね。建築や機械など専門知識を持つ人が必要だからですか。
さまざまなバックグラウンドを持った職員が活躍しており、理系や院卒の職員も多いということかと思います。採用の段階では個別分野や国際協力の専門性は判断基準にしていません。
──基本的にすべて「ポテンシャル(潜在能力)採用」ですか。
「学生時代に力を入れてきたこと」を聞くと、勉強や研究を頑張ってきた人はいますし、理系で土木や環境、建築、農業などを学んだ人が、途上国での都市開発やインフラ整備、農業を志望するなど、大学での学びを活かすことももちろん可能です。ただし、専門職ではなく総合職としての採用なので、幅広く活躍できるポテンシャルがあるかも重視しています。途上国の課題を幅広い視点から考えるうえで、国際政治や経済学といった学びも役立つでしょう。
──男女の違いは感じますか。
JICAでは若手のうちから海外赴任も経験しますから、女性を中心に、結婚や出産なども含めて先を見据えてどうキャリアを積むかを具体的にイメージする学生も多い印象です。
■説明会・ES
──2019年卒採用のスケジュールを教えてください。
3月からエントリーを開始し、大学の学内説明会に参加したり、自社説明会を行ったりする予定です。
──自社説明会の特徴は?
職員との座談会を開催しています。いろんなキャリアやバックグラウンドを持つ職員が参加し、学生は好きな人に話を聞くことができます。JICAの仕事は幅広いので、アフリカ、中南米、教育、インフラなどさまざまな経験がある職員に会ってもらいたい。グループワークを交えた説明会も予定しています。東京、大阪、京都、神戸、札幌、仙台、福岡などで開催しています。
──エントリーシート(ES)の締め切りはいつごろ?
4月下旬を予定しています。
──ESはどのような内容ですか。
比較的オーソドックスで、「志望動機」「学生時代に力を入れてきたこと」などをWEBで打ち込んでもらいます。
──海外経験は問いますか。
問いません。学生からもよく質問されるのですが、選考の段階では「途上国での経験」「ボランティアの経験」があるかどうかは必須条件ではありません。国内外問わずいろんな方、バックグラウンドの違う方と協力しながら、途上国の課題解決に取り組む仕事なので、「問題解決力」「物事を前に進めていく力」「新しいものを生み出す力」などを見ています。
そういった力は「途上国で頑張っていました」という経験だけでなく、勉強や研究、ボランティア、アルバイト、部活等でも培われると思うので、みなさんの多様な経験と、そこで得たものを伝えてもらえればと思います。
──とはいえ、受験者には海外経験者が多いのでしょうね。
長い留学だけでなく、大学の短期プログラムなどで海外に行ったことがある学生も多く応募しています。ただ必須条件ではないし、採用された人にも海外経験がない、途上国には行ったことがない、という人もいます。
──中には、途上国でどっぷり活動してきた人もいるのでは?
もちろんそのような人もいます。アジアやアフリカでのインターンシップに参加した人、大学のゼミや研究で途上国に行った人、アフリカ民族の研究をしてきた人もいました。「JICAの海外事務所でインターンをしていた」という人もいます。
■海外選考
──「国内選考」と「海外選考」があるそうですが、海外選考の対象は主に日本人の海外留学生ですか。
選考で国籍は問わないのですが、実際には海外に留学している日本人学生が多いですね。ヨーロッパやアメリカに留学している人が比較的多いですが、それ以外の地域から選考に参加する人もいます。
──海外選考の時期はいつごろ?
エントリーは3月1日からで、4月にロンドンで開かれるイベントに参加予定です。そのイベントで面接も行っています。ロンドンでの選考に参加できない海外の人はスカイプで面接を受けられます。
──国内、海外とも最終的には6月上旬に最終面接?
6月1日から面接開始予定です。海外の人も最終選考だけは東京に来てもらい、国内選考に合流してもらいます。…続きを読む