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■採用実績
──2017年卒と2018年卒の採用実績を教えてください。
採用数は年によって変動がありますが、毎年数百名程度の新卒採用を行っており、2019年卒も同じくらいの人数を採用する予定です。
─―男女比は?
50:50を目標としています。コンサルティング職は男性に人気が高いため、ここ数年は女性に興味を持ってもらえる取り組みを強化しています。実際の採用は女子学生が50%弱です。
──どんな取り組みを?
そもそも女性には「コンサルティング会社は自分とは別世界」と思っている人が多いので、「働くとは何か」を考える小規模セミナーを行い、コンサルタント職に興味を持ってもらえるよう丁寧に説明しています。仕事内容が分かりづらいうえに、「男性社会」という先入観があるので。実際にはそんなことはなく、ずいぶん変わってきました。
また、女子学生はライフイベントを意識して就活をするので、そうした情報をウェブサイトや小冊子で提供しています。
──内定者は東大はじめ学力トップ校の学生がひしめいているイメージですが、実際には?
上位校の学生は多いですね。そのため「学歴で制限していますか」と聞かれますが、何もしていません。最近では地方での説明会も開いているので、地方の学生も増えてきました。
内定を出した学生と話すと、「すごい人ばかりで気後れします。ここに入ったら埋もれてしまう」と心配や不安を抱いている学生も多いです。実は私も地方大学出身で、自分に早稲田や慶應など都心の大学の華やかさがなくて心配したことがあったので、「心配しなくてもいいんだよ」と話します。
■職種別採用
――応募者数はどのくらいですか。
プレエントリーが数万、本エントリーは数千人規模です。会社の規模がどんどん大きくなっているうえ、知名度も上がっているので伸びています。
──職種別採用ですね。
大きく分けるとコンサルタントとエンジニアで、具体的には「戦略コンサルタント」「ビジネスコンサルタント」「デジタルコンサルタント」「ソリューション・エンジニア」の四つ。学生には第3志望まで選んでもらいます。ビジネスコンサルタント志望の学生に適性を見たうえで「ソリューション・エンジニアの方が合っているのでは」と提案することもあります。フレキシブルな対応が可能です。
──どんな仕事内容ですか。
まず「戦略コンサルタント」は、企業や組織がどの方向に進むかという局面に携わります。新規事業や企業戦略、経営戦略を立てたり、10年、20年後を見据えた戦略を立てたりする仕事です。
「ビジネスコンサルタント」は募集人数の一番多い職種で、領域も多岐にわたります。業務改革やIT(情報技術)戦略、システム構築などを幅広く手がけます。基本的には「業界×何かのテーマ」を持ち、「小売業界のマーケティングに詳しい」「金融のシステムが得意」といった専門的なコンサルティングをしています。
──大まかにいうと「戦略コンサルタント」は企業の経営的な部分を担い、「ビジネスコンサルタント」は個々のテーマに応じた戦術を担当するんですね。
そうですね。次の「デジタルコンサルタント」は、さらに「アクセンチュア・アプライド・インテリジェンス」「アクセンチュア・インタラクティブ」「アクセンチュア・インダストリーX.0(エックスポイントゼロ)」の三つのグループに分かれていて、それぞれ主に、データサイエンス(統計分析)、デジタルマーケティングなどのインタラクティブ(双方向)、そしてIoT(モノのインターネット)を活用した、デジタル技術に特化したコンサルティングを行います。
最後の「ソリューション・エンジニア」は、企業の基幹システム構築や運用に関わります。
──コンサルタントは文系が多く、エンジニアは理系という印象があります。
文系の学生には「文系で大丈夫ですか」と聞かれ、理系の学生からは「理系でいいんですか」と聞かれますが、特に指定はありません。もちろんプログラミングやテクノロジーの素養があることはプラスですが、弊社には人材育成の環境が整っています。入社後に研修があるので、ほぼまっさらな状態で入社しても心配ありません。
――文理どちらが多いのですか。
全体では文系の学生のほうが多いですね。「ソリューション・エンジニア」はエンジニア職ですが、理系に限りません。文系の学生がインターンなどで実際にやってみて面白くなったり、「手に職をつけたい」と考えて志望したりする人もいます。
──文系だとどんな専攻の学生が多いのでしょう。
金融機関や商社と併願する学生が多くいます。商社だと事業開発やグローバルなどの志望動機が、金融は企業支援という面で重なるので、そういった分野を学んできた学生が多いですね。
──理系で向いている学部は?
デジタルコンサルタントは一定の関連知識が必要なので、ほかのコンサルタント職とは違います。たとえば、大学で統計学や応用物理を学んだ人、プログラミングなどの素養がある人は向いていると思います。
「アクセンチュア・アプライド・インテリジェンス」は統計解析の手法などを駆使してさまざまなデータから経営に有用な情報を引き出し、科学的な根拠にもとづいた意思決定をお手伝いする仕事で、データ・サイエンティストの卵が応募します。「インタラクティブ」には、「今までにない顧客体験」を生みだすためのデジタル戦略をつくりたい人や、今までだと広告会社などでクリエーターやデザイナー職を目ざすような人たちが応募します。自分がつくったデザインでインパクトを与えて世の中を変えたいという使命感を持った人たちです。「インダストリーX.0」はIoTで製造業、モノづくりと関わるので、ITよりも工学系の素養がある人が向いています。電子工学、半導体、センサーやバッテリーの研究をしていた人は強いですね。
とはいえ、素養を持っている人だけでなく、「やってみたいな」と思う人にも来てもらいたいです。
──どの職種が人気ですか。
募集人数はビジネスコンサルタントが一番多く、ソリューション・エンジニア、デジタルコンサルタント、戦略コンサルタントの順です。やはり、ビジネスコンサルタントは幅の広い職種なので、一番人気がありますね。デジタルコンサルタントは最先端の仕事をしてみたいという学生が多く、戦略コンサルタントは難易度が高いと感じるようで「挑戦したい」という学生が多いですね。ソリューション・エンジニアはモノづくりを自分の手でやりたい、という方が多いです。…続きを読む