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――2015年度の新入社員数と2016年度の入社予定数を教えてください。
2015年度は、技術系が204(男性180、女性24)人で修士171人、博士7人。事務系が55(男性34、女性21)人で全員学士、合計259人です。
2016年度入社予定の内定者は、技術系227(男性208、女性19)人で修士188人、博士7人。事務系56(男性38、女性18)人で全員学部卒、合計283人です。少し増やしました。
――少しずつ採用数を増やしているのですか。
通常は220人程度だったのですが、2015年入社から増やしだし、2016年入社は2015年から比べ20人ほど増えました。2017年卒採用では、通常時に戻す可能性があります。(3月15日に大卒採用人数は250人と発表)
――女性の採用数に目標は?
技術系は10%、事務系は35%、トータルで15%は女性を採用するという目標値がありまして、社長がWEB上で公表しています。
リケジョの採用は年々競争が激しくなっています。理系でも化学系は半分くらいが女子ですが、IHIが多く採る機械や電気系はそもそも女子が10%程度しかいません。とはいえ、IHIは早くから女性採用に積極的で、これまで採用してきた大学に先輩後輩のネットワークができているので、そういう大学からの採用が多くなっています。女性が社内で活躍している姿を目の当たりにした学生が来てくれています。
ただ、同業他社も女性採用に力を入れ始めているので、どんどん難しくなっています。女子向けセミナーを開き、就職情報会社主催の理系女子セミナーにも参加して、ご縁ができたらフォローを密にして応募してもらえるよう一生懸命がんばっています。
■エントリー数
――エントリー数を教えてください。
2016年卒採用のプレエントリーは技術系が9661人、エントリーが678人です。技術系は「学校推薦制度」があるので事務系のように単純に年ごとの比較をするのは難しいのですが、我々がベンチマークにしている自由応募のエントリー数は428人でした。2015年卒採用はプレエントリー数はあまり変わりませんが自由応募が880人あったので、ほぼ半減しました。採用スケジュールの変更に伴い、学生が手堅く応募数を絞って就活を進めたのかなと思います。
一方の事務系は2016卒採用でプレエントリーが1万2544人、エントリーが3060人。2015はプレエントリーが1万930人でエントリー数が3472人だったので、あまり変化はありませんでした。
――技術系の学校推薦採用はどのくらいの割合ですか。
約90%です。自由応募の率を増やそうとしたこともありますが、辞退者が多く、例年80~90%程度です。
――多いですね。すると、技術系の自由応募は競争率が高いのでしょうね。
高いかどうかは別にして優秀な学生が来るのは事実です。一方で内定辞退者も多く、必要な数を採用するには、ある程度学校推薦制度が必要なわけです。
――どんな大学に推薦を依頼していますか。
過去の入社実績をもとに推薦してもらうので、お付き合いのある大学から採る形が多くなっています。新設の大学やお付き合いが途絶えた大学の学生は採用の可否を判断しづらいので、推薦状を出してもらったうえで学力確認のための試験も受けてもらうなど、フレキシブルに対応しています。その大学からの採用が2~3年続いて実績ができたら、大学側の意向を確認したうえで、正式に通常の学校推薦を適用する、という流れです。試験はSPIだけではなく、もっと専門的、技術的な内容です。
――技術系トップの東大、東工大クラスだと推薦枠は何人分ですか。
年によって変わりますが、年に10人以上は入社します。
――どんな学科からの採用が多いのでしょう?
電気、機械、航空、あと化学、物理、応用化学、応用物理、情報処理系は毎年います。…続きを読む