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――2016年春入社予定の内定者数を教えてください。
全部で785(男性323、女性462)人です。ほとんどが学部卒で、院生は10人(男性6、女性4)と全体の1%程度。理系の学生は全体の21%です。
採用数はこの数年ほぼフラットです。2016卒の採用計画数は前年より50人くらい少なかったのですが、人物重視でいい学生を採用していった結果、前年とほぼ同じ数になりました。
――部門別採用をされていますが、内訳は?
現在当社では「法人部門」「個人部門」「管理・サービス部門」の3部門で採用していて、それぞれ294人、298人、193人が内定しました。ただ、2017年卒採用からは募集コースを「ソリューション・フィールド」「カスタマーサービス・フィールド」の1コース2分野での募集に変更する予定です。
――なぜ部門別に採用しているのですか。
多種多様な人材を迎え入れ、ダイバーシティーを実現するためです。給与体系は全員同じで、キャリアの終点、目指すプロフェッショナル像をどこに置くかという観点でコースを分けています。その間は本部と支店、または国内に限らずキャリアを積んでもらいます。同じ部署内で東京と大阪の間を「席替え」することもあります。
――他社とはどう違うのでしょう?
メガバンクでも大企業取引、個人取引、事務といった業務ごとのカテゴリー分けはあります。違う点は二つ。一つは、みんな総合職なのでいろいろな経験ができることです。個人部門や管理サービス部門でも本社勤務になることがあります。他社だと、いわゆる特定職やアソシエイト職といわれる社員が本社でバリバリやることは少ないと思うので。
もう一つは、最初の勤務地をエントリーシート(ES)の段階で選べる点です。「全国可能」「関東エリア」「関西エリア」の三つから選ぶ形です。入社後も基本的にそのエリアでキャリアを積んでいきますが、一度東京のマーケットを見たいとか、本社で経営管理を学びたいといった理由で一時的にエリアを移ることもあります。
――職種や勤務地にこだわる学生には魅力的ですね。
他社だと事務職で入ったら一生事務ということが多いと思いますが、当社ではキャリアの途中でいろんなことにチャレンジできるので、前向きなキャリア志向でりそなを選ぶ学生も多いですね。
――来年からのコース変更はなぜ?
法人、個人という枠組みをなくすためです。たとえば、企業を訪問して社長に会うと、社長自身は個人として株も資産も持っている。将来の事業展開や承継と自分の相続の問題は切り離せません。そんなとき、「自分は法人コースだから個人の営業はしない」とセクショナリズムに走ってしまうことがないように、コース分けを見直すことにしました。
ソリューション・フィールドは高い専門性を持ち、法人・企業オーナーを中心とするお客さまのニーズ・課題に対して、オーダーメイドで様々なソリューションを提供していくコース。カスタマーサービス・フィールドは、窓口業務を中心に広範囲で多様な業務知識・スキルを組み合わせてアレンジメントして各種商品・サービスを提供するコースです。こちらは窓口にお客さまがいらっしゃったときに、資産運用、住宅ローン、相続の相談など、それぞれの人に応じたブースがあり、いろいろな取引のパートナーになっていくイメージです。
――リテール業務ということですか。
リテールという言葉は「個人の取引」という意味でよく使われますが、当社では中小企業取引と個人取引の両方を総称してリテールといっています。当社のスローガンである「リテールNO.1」はそういう意味です。…続きを読む