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――2015年入社の新卒採用の内定者は何人ですか。
2015年の入社予定者数は総合職と専任職あわせて300人です。内訳は全国転勤のある総合職が267人、地域限定の専任職が33人です。
職種は、建築・土木・事務の3つに大きく分かれます。建築・土木は理系出身者対象、事務は文理問わず、全学部出身者が対象となります。
――2014年入社の新入社員数は?
総合職197人、専任職25人の計222人です。
――今年は採用人数が急増したんですね。
弊社の中長期的な業績予想をベースとして、必要要員数を算出し、採用人数を設定しています。2015年は昨年よりも増員しました。
――男女比はどうでしょう?
2015年入社の女性は54人、総合職が26人で専任職が28人です。専任職は33人中28人が女性です。入社後のワーク・ライフ・バランスを考えて専任職を選ぶ女性が多いですね。
2014年入社の女性は全部で29人、総合職が12人で専任職が17人です。
――建築・土木の仕事に携わる女性を「けんせつ小町」と呼ぶネーミングを最近、業界が発表しましたね。女性社員の数は増えているんですか。
増えていますね。積極的に採用しようという意識もあります。子どもの数が減るなか女性の活躍は会社の成長には不可欠。男性、女性をフラットに見て、いい人にはどんどん来てもらおうというのが今の大成建設の考え方です。
ちなみに、私が入社した2004年は同期が110人いましたが、女性社員は1名のみでした。この10年で様変わりしました。
――11年前は1名だけだったんですか⁉ では、専任職や総合職で女性の採用を始めたのはいつからですか。
2000年以降ですと、総合職が2003年入社、専任職が2004年入社からです。弊社では、2007年に「女性活躍推進室」という専門の部署をつくり、女性社員の活性化対策に取り組んできました。その後室名を「人材いきいき推進室」へと変更し、現在、ダイバーシティーに関する様々な活動に取り組んでいます。
――会社の雰囲気もかなり変わったんでしょうね?
変わっていますね。もう女性がいて当たり前という文化になってきたと思います。外国籍の方も毎年5人前後入るようになりました。
――地域限定の専任職ですが、地域はいくつに分かれていますか。
専任職の採用エリアは、北海道、東北、首都圏、北信越、名古屋、関西、中国、四国、九州の9地域です。
――専任職を志望する男子学生もいるんですね。
います。地域によっては地元志向が強く、地元に残って貢献したいから地域限定職という意識の方もいます。ただ女性のほうが多いですね。
――技術系は大学院修了者が多いのですか。
そんなことはありません。職種によって異なりますが、全体では、学部卒のほうが院卒より多いですね。設計職などは結果として院卒が多く面接に残るということはありますが、院卒を優先して多く採ろうという意図はありません。
――学部学科でいうと、やはり建築と土木が中心なんでしょうね。
技術系の職種ですと、そうなります。たとえば、建築施工職の場合、会社に入ってから「一級建築士」を取らなければなりません。現場トップの「作業所長」になるには基礎知識の習得が大切です。建築士は、建築学科もしくは土木学科を出ていないと受験資格がないんです。休日に学校に行くなどしてみんな必死で取っています。
土木施工職に関しても「一級土木施工管理技士」という土木専門の資格を取る必要があって、これも土木の勉強をしていないと難しい。だから基本的には、土木学科、建築学科を出た方がほとんどです。
――理系でも建築・土木以外は難しい?
そんなことはありません。たとえば、建築の中に「エンジニアリング」という職種があります。弊社は人工で真水を海水にする技術を持っていて内陸部の水族館などで活用されています。そういったところを担当する社員は建築学だけではなく、機械工学などの知識が必要です。建築学科・土木学科以外の理系出身社員も多く活躍していますよ。
――技術職の採用は、学部学科を応募の条件にしているんですか。
ええ。募集要項に応募条件のマトリックスがあります。横に職種の一覧、縦に出身学科系統の一覧があって、該当するところが着色されています。たとえば建築施工なら建築系、土木系、その他技術系の学科が対象となり、事務なら全学科学科が対象となります。…続きを読む