株式会社東急ハンズ
2023シーズン⑩ 東急ハンズ《後編》
接客、企画、バイヤー…仕事は色々 DIY体現するアイデアの会社【人事のホンネ】
人事部 採用研修グループ 川口純奈(かわぐち・じゅんな)さん
2022年01月19日
人気企業の採用担当者への編集長インタビュー「人事のホンネ」2023シーズン第10弾、東急ハンズの後編です。「自分らしい服装で」来てもらう最終面接では、燕尾服、法被姿、バイトの制服……などなど、学生はみな思いっきり個性をアピールするそうです。アイデアやチャレンジを大事にして、「Do It Yourself」を体現している会社ならではです。(編集長・木之本敬介)
(前編はこちら)
■就活スーツ
──就活生の服装についての考えは?
最終面接に来る学生には「自分らしい服装で来てください」とお願いしています。「今までずっと就活をしてきて、平常心で受けたいからスーツで来ました」という学生もいますし、部活動のジャージで来た人もいます。大学のオーケストラサークルで指揮者をしていた人は燕尾服のまま電車に乗って来ました。「地域のお祭りが大好きです。お祭り男を見てください」と法被の人、「カフェでバイトしていたときの服装です」という人もいました。
最終面接は本社で行うので、今回はどんな学生に会えるのか本社スタッフもそわそわ、わくわくしています。
──本人はアピールしたいポイントですね。
はい。どんな思いをこめているのか私たちも知りたいので、面接の中で「今日の服装のポイント」を聞くようにしています。控え室で「質問に対しては簡潔にね」と言いますが、時間は延びますね(笑)。そこはぜひ語ってほしいポイントですので、余裕を持ったスケジュールを組んでいます。
■インターンシップ
──インターンシップについて教えてください。
2023年卒向けは夏に仕事体験のインターンを実施しました。売り場づくり、バイヤー体験、新規事業提案の3コンテンツを用意しました。バイヤー体験と新規事業は3時間の短いコースで3回開催。売り場づくりは3時間コースを7回、8月~9月にかけて実施しました。1回30~35人ほどで、計400人近くが参加しました。
秋は社員と話をする座談会を開きました。夏の仕事体験では人事以外の社員と話す機会がないので、11~12月にかけて若手社員と話してもらい、ハンズの社員の雰囲気を感じてもらいました。夏も秋もオンラインで行いました。
――対面のインターンは?
コロナ以前には、2月に店舗で実習するインターンを実施していました。フロアで本当にスタッフとして、1日半から3日間働いてもらいます。人数は16人くらいなので、選考に通過した人のみですね。実際に働くことで接客の楽しさやギャップを知ることができるので、今後も開催したいとは思っていますが、学生の安全に配慮したうえで検討する予定です。
──インターンの選考が厳しそうですね。
店舗実習は数日に渡るため、実はそこまで応募人数が多いわけではありません。なので一人ひとりの志望動機などじっくり聞きながら選考しています。
夏はESのみの選考でしたが、秋はESなしの先着順としたので応募開始後、ありがたいことに1時間で満席になりました。WEBになって以前より多くの学生に会えるようになり、たくさんの人に弊社を知ってもらうきっかけが増えてとても嬉しく思っています。
■働き方改革
──コロナ禍で働き方が変わりましたが、店舗があるハンズの場合はどうですか。
私が入社した10年前は閉店後の遅い時間にレイアウト変更もありましたが、ここ数年で「もっと効率よく働こう」という方針になってきました。今は店舗・本社ともに通常期はほとんど残業なく働けています。
「勤務間インターバル制度」も導入しています。終業後、次の仕事開始までに一定の時間を空けなくてはいけません。最近、有給休暇を時間単位で取れるようになり、勤務を抜けて通院してまた帰ってくることもできます。本社のスタッフはフレックス制度なので自分の働く時間を調整できます。働きやすい環境だなと個人的には思っています。
──テレワークは?
現状、本社へ出社する人数は3割に抑えています。本社スタッフはテレワークと本社出勤をチーム内で調整しながら働いています。私は周りとコミュニケーションを取りながら仕事をするタイプだったので、最初は辛くて辛くて。今は仮想オフィスやチャットを使ってコミュニケーションを取りながら週2くらいテレワークをしています。
ただ、店舗は商品がその場にあるので、なかなかまだ全員をテレワークにというのは難しいですね。オンライン接客も含め、これからチャレンジをしていくと思います。
──女性の働きやすさの取り組みは?
「女性だから」ということがそもそもなく、産休や育休がとりにくい雰囲気はまったくありません。産休や育休のときは店舗・本社ともに、みんなで「行ってらっしゃい」と快く送り出します。
(前編はこちら)
■就活スーツ
──就活生の服装についての考えは?
最終面接に来る学生には「自分らしい服装で来てください」とお願いしています。「今までずっと就活をしてきて、平常心で受けたいからスーツで来ました」という学生もいますし、部活動のジャージで来た人もいます。大学のオーケストラサークルで指揮者をしていた人は燕尾服のまま電車に乗って来ました。「地域のお祭りが大好きです。お祭り男を見てください」と法被の人、「カフェでバイトしていたときの服装です」という人もいました。
最終面接は本社で行うので、今回はどんな学生に会えるのか本社スタッフもそわそわ、わくわくしています。
──本人はアピールしたいポイントですね。
はい。どんな思いをこめているのか私たちも知りたいので、面接の中で「今日の服装のポイント」を聞くようにしています。控え室で「質問に対しては簡潔にね」と言いますが、時間は延びますね(笑)。そこはぜひ語ってほしいポイントですので、余裕を持ったスケジュールを組んでいます。
■インターンシップ
──インターンシップについて教えてください。
2023年卒向けは夏に仕事体験のインターンを実施しました。売り場づくり、バイヤー体験、新規事業提案の3コンテンツを用意しました。バイヤー体験と新規事業は3時間の短いコースで3回開催。売り場づくりは3時間コースを7回、8月~9月にかけて実施しました。1回30~35人ほどで、計400人近くが参加しました。
秋は社員と話をする座談会を開きました。夏の仕事体験では人事以外の社員と話す機会がないので、11~12月にかけて若手社員と話してもらい、ハンズの社員の雰囲気を感じてもらいました。夏も秋もオンラインで行いました。
――対面のインターンは?
コロナ以前には、2月に店舗で実習するインターンを実施していました。フロアで本当にスタッフとして、1日半から3日間働いてもらいます。人数は16人くらいなので、選考に通過した人のみですね。実際に働くことで接客の楽しさやギャップを知ることができるので、今後も開催したいとは思っていますが、学生の安全に配慮したうえで検討する予定です。
──インターンの選考が厳しそうですね。
店舗実習は数日に渡るため、実はそこまで応募人数が多いわけではありません。なので一人ひとりの志望動機などじっくり聞きながら選考しています。
夏はESのみの選考でしたが、秋はESなしの先着順としたので応募開始後、ありがたいことに1時間で満席になりました。WEBになって以前より多くの学生に会えるようになり、たくさんの人に弊社を知ってもらうきっかけが増えてとても嬉しく思っています。
■働き方改革
──コロナ禍で働き方が変わりましたが、店舗があるハンズの場合はどうですか。
私が入社した10年前は閉店後の遅い時間にレイアウト変更もありましたが、ここ数年で「もっと効率よく働こう」という方針になってきました。今は店舗・本社ともに通常期はほとんど残業なく働けています。
「勤務間インターバル制度」も導入しています。終業後、次の仕事開始までに一定の時間を空けなくてはいけません。最近、有給休暇を時間単位で取れるようになり、勤務を抜けて通院してまた帰ってくることもできます。本社のスタッフはフレックス制度なので自分の働く時間を調整できます。働きやすい環境だなと個人的には思っています。
──テレワークは?
現状、本社へ出社する人数は3割に抑えています。本社スタッフはテレワークと本社出勤をチーム内で調整しながら働いています。私は周りとコミュニケーションを取りながら仕事をするタイプだったので、最初は辛くて辛くて。今は仮想オフィスやチャットを使ってコミュニケーションを取りながら週2くらいテレワークをしています。
ただ、店舗は商品がその場にあるので、なかなかまだ全員をテレワークにというのは難しいですね。オンライン接客も含め、これからチャレンジをしていくと思います。
──女性の働きやすさの取り組みは?
「女性だから」ということがそもそもなく、産休や育休がとりにくい雰囲気はまったくありません。産休や育休のときは店舗・本社ともに、みんなで「行ってらっしゃい」と快く送り出します。
お人よしで親切な「いい人」多い お客様と話すうちに面白くなる
■競合
──採用で競合する会社は、やはり同業のロフトでしょうか。
実は色々な業界・業種を受けている学生さんが非常に多い印象です。メーカー、信用金庫、「人を楽しませたい」と旅行会社と弊社で迷っている学生もいました。この2年間では、ロフトさん、良品計画さん、カインズさん、ニトリさんの名前がよく出るようになりました。
WEB就活で接する企業が広がった一方で、興味ある業界を相当絞ってから受けているのかな?と思っています。いろんな会社のインターンに気軽に参加できるようになり情報を集めやすくなったからでではないでしょうか。ミスマッチは減っていると思います。
■社風
──ずばり、どんな会社ですか。
「いい人」が多いです。お人好しで、親切で、だまされてしまいそうな(笑)。誰かを押しのける、競争心や野心があってガツガツ上を目指していく、みたいな人は少ないですね。これはマイナスポイントでもありますが。
──モノを売るには、多少の強引さも必要では?
そこが足りないところであり、いい意味で弊社が成長できた理由でもあります。弊社は、お客様と会話しながら本当に必要なものを引き出す「コンサルティングセールス」を重要視していて、お客様が洗剤を探していたら、その用途まで伺います。店舗にある洗剤でなくてもいいと思えば、「お客様が持っている洗剤で何とかなりますよ」と言ってしまい、「あら、そう。今日は買わなくていいのね」というようなことが日常茶飯事です。強引に売る、売りたい、売るぞ、という人はあまりいないと思います。
■配属
──扱う商品は多種多様です。白い文具が好きな人でも、洗剤のコンサルティングセールスをできるのですか。
「ある特定のカテゴリーがすごく好き」という人は毎年いますが、新入社員は配属されるカテゴリーを選べません。文房具が好きな人が文房具フロアの配属になればラッキーですが、店舗の人員の都合上、興味がない売り場に配属される人もいます。DIYをしたことがない学生がいきなり「塗料」売り場に配属されることもあります。私もその一人でしたが、初めは興味がなくてもお客様と話しているうちに面白くなってくるんですよね。入ったところではまって好きになっていく人が多い気がします。
──学生にはどう伝えているのですか。
まず、「売り場だけでも色々な仕事があるよ」と伝えています。メインの仕事は接客や売場づくりですが、契約社員やアルバイトを交えてチームを運営するマネジメントも大事です。「お鍋の特集をしよう」「大掃除前だから洗剤の特集をしよう」といった企画もします。一つのフロアにもいろんな働き方があります。
さらに、本社には広報、人事、管理系があります。一番大きい部署は、バイヤーの仕事やプライベートブランドの開発など全社の営業戦略を考える商品戦略部です。海外事業部や法人営業もあるので、仕事が変わると「転職したみたいな気分になる」といわれます。
──コロナ禍でネット通販が伸びるなど、小売業のあり方が大きく変わっています。
コロナ前までは他の小売店に比べてEC(electronic commerce=電子商取引)が弱かったんですが、今はオンラインでの接客もできるようにしました。お店に行きづらい人にもハンズを体験してもらおうと、「シューケアマイスターによる靴磨き講座」といったWEBイベントも開いています。今はテレワークでおうち時間が増えたこともあり、WEBとリアル店舗の良さをミックスしました。
──採用で競合する会社は、やはり同業のロフトでしょうか。
実は色々な業界・業種を受けている学生さんが非常に多い印象です。メーカー、信用金庫、「人を楽しませたい」と旅行会社と弊社で迷っている学生もいました。この2年間では、ロフトさん、良品計画さん、カインズさん、ニトリさんの名前がよく出るようになりました。
WEB就活で接する企業が広がった一方で、興味ある業界を相当絞ってから受けているのかな?と思っています。いろんな会社のインターンに気軽に参加できるようになり情報を集めやすくなったからでではないでしょうか。ミスマッチは減っていると思います。
■社風
──ずばり、どんな会社ですか。
「いい人」が多いです。お人好しで、親切で、だまされてしまいそうな(笑)。誰かを押しのける、競争心や野心があってガツガツ上を目指していく、みたいな人は少ないですね。これはマイナスポイントでもありますが。
──モノを売るには、多少の強引さも必要では?
そこが足りないところであり、いい意味で弊社が成長できた理由でもあります。弊社は、お客様と会話しながら本当に必要なものを引き出す「コンサルティングセールス」を重要視していて、お客様が洗剤を探していたら、その用途まで伺います。店舗にある洗剤でなくてもいいと思えば、「お客様が持っている洗剤で何とかなりますよ」と言ってしまい、「あら、そう。今日は買わなくていいのね」というようなことが日常茶飯事です。強引に売る、売りたい、売るぞ、という人はあまりいないと思います。
■配属
──扱う商品は多種多様です。白い文具が好きな人でも、洗剤のコンサルティングセールスをできるのですか。
「ある特定のカテゴリーがすごく好き」という人は毎年いますが、新入社員は配属されるカテゴリーを選べません。文房具が好きな人が文房具フロアの配属になればラッキーですが、店舗の人員の都合上、興味がない売り場に配属される人もいます。DIYをしたことがない学生がいきなり「塗料」売り場に配属されることもあります。私もその一人でしたが、初めは興味がなくてもお客様と話しているうちに面白くなってくるんですよね。入ったところではまって好きになっていく人が多い気がします。
──学生にはどう伝えているのですか。
まず、「売り場だけでも色々な仕事があるよ」と伝えています。メインの仕事は接客や売場づくりですが、契約社員やアルバイトを交えてチームを運営するマネジメントも大事です。「お鍋の特集をしよう」「大掃除前だから洗剤の特集をしよう」といった企画もします。一つのフロアにもいろんな働き方があります。
さらに、本社には広報、人事、管理系があります。一番大きい部署は、バイヤーの仕事やプライベートブランドの開発など全社の営業戦略を考える商品戦略部です。海外事業部や法人営業もあるので、仕事が変わると「転職したみたいな気分になる」といわれます。
──コロナ禍でネット通販が伸びるなど、小売業のあり方が大きく変わっています。
コロナ前までは他の小売店に比べてEC(electronic commerce=電子商取引)が弱かったんですが、今はオンラインでの接客もできるようにしました。お店に行きづらい人にもハンズを体験してもらおうと、「シューケアマイスターによる靴磨き講座」といったWEBイベントも開いています。今はテレワークでおうち時間が増えたこともあり、WEBとリアル店舗の良さをミックスしました。
「何これ!?と思う体験ってハンズ以外ないな」
■やりがいと厳しさ
──東急ハンズの仕事のやりがいを教えてください。
アイデアを出せる会社です。店舗でも人事でも、やってみたいと思うことにどんどんチャレンジをさせてもらえます。「いいじゃん、一回やってみなよ」と気軽にポンと背中を後押ししてくれる上司が多く、とても前向きに仕事ができる環境です。人事なら採用ツールや運営面、インターンのコンテンツも全部私たち社員が考えています。
東急ハンズは、もともと今の渋谷店の土地を東急不動産が取得したことから始まり、今までにないお店を作ろう!とアイデアをどんどん出して東急ハンズが生まれました。
そんな背景もあり、今でも「Do It Yourself」を体現している会社です。
――厳しさは?
接客を大事にしたい反面、売り場づくりや売上管理、フロア運営など業務が多岐に渡り、じっくり接客するのが難しい現実もあります。限られた時間の中で、いかに効率よく仕事をして成果を出していくかが問われます。
■川口さんの就活と仕事
──川口さんの入社の経緯を教えてください。
最初の就職は2007年で、テレビ番組制作会社に入社したのですが、激務で体がもたなくて退社しました。ハンズには2011年に契約社員として入社し、ららぽーと豊洲店でお店の管理業務やキッチン用品を担当しました。2015年に正社員への登用試験に合格し、2016年に人事部に異動しました。
ハンズを志望したのは文房具や手帳など雑貨が好きだったからですが、それだけなら他の会社もあります。「東急ハンズ」が好きだったんです。私の実家は静岡で、父が趣味でキーケースや財布などの革細工をつくっていました。当時は静岡に材料がそろうお店がなかったので、小学生のころから父が車で毎週、渋谷店に連れていってくれました。
──静岡から毎週!?
ハンズの中でも革細工の材料の取り扱いが一番多いのが渋谷店です。小学生の私はポスターのフロアで、額に入ったポスターをバラバラバラとめくって見るのがすっごく楽しかった。それが原体験で、店舗に行って面白い、何これ!?と思う体験ってハンズ以外ではないなと。あのお店の中で働けたら、自分の知らないことを知れるんじゃないかと、接客とか商品販売のことは全然考えずに入ってしまいました。
――印象的な経験は?
全従業員が参加できる接客のロールプレイングのコンテストがあり、準優勝したことです。「接客の熱量が高く、相手が何を求めているのかちゃんと聞き出したうえで商品を提案していた」との講評をもらいました。当時は契約社員で管理部門でしたが、「自分の接客は間違ってなかった」と自信につながりました。
(写真・山本倫子)
──東急ハンズの仕事のやりがいを教えてください。
アイデアを出せる会社です。店舗でも人事でも、やってみたいと思うことにどんどんチャレンジをさせてもらえます。「いいじゃん、一回やってみなよ」と気軽にポンと背中を後押ししてくれる上司が多く、とても前向きに仕事ができる環境です。人事なら採用ツールや運営面、インターンのコンテンツも全部私たち社員が考えています。
東急ハンズは、もともと今の渋谷店の土地を東急不動産が取得したことから始まり、今までにないお店を作ろう!とアイデアをどんどん出して東急ハンズが生まれました。
そんな背景もあり、今でも「Do It Yourself」を体現している会社です。
――厳しさは?
接客を大事にしたい反面、売り場づくりや売上管理、フロア運営など業務が多岐に渡り、じっくり接客するのが難しい現実もあります。限られた時間の中で、いかに効率よく仕事をして成果を出していくかが問われます。
■川口さんの就活と仕事
──川口さんの入社の経緯を教えてください。
最初の就職は2007年で、テレビ番組制作会社に入社したのですが、激務で体がもたなくて退社しました。ハンズには2011年に契約社員として入社し、ららぽーと豊洲店でお店の管理業務やキッチン用品を担当しました。2015年に正社員への登用試験に合格し、2016年に人事部に異動しました。
ハンズを志望したのは文房具や手帳など雑貨が好きだったからですが、それだけなら他の会社もあります。「東急ハンズ」が好きだったんです。私の実家は静岡で、父が趣味でキーケースや財布などの革細工をつくっていました。当時は静岡に材料がそろうお店がなかったので、小学生のころから父が車で毎週、渋谷店に連れていってくれました。
──静岡から毎週!?
ハンズの中でも革細工の材料の取り扱いが一番多いのが渋谷店です。小学生の私はポスターのフロアで、額に入ったポスターをバラバラバラとめくって見るのがすっごく楽しかった。それが原体験で、店舗に行って面白い、何これ!?と思う体験ってハンズ以外ではないなと。あのお店の中で働けたら、自分の知らないことを知れるんじゃないかと、接客とか商品販売のことは全然考えずに入ってしまいました。
――印象的な経験は?
全従業員が参加できる接客のロールプレイングのコンテストがあり、準優勝したことです。「接客の熱量が高く、相手が何を求めているのかちゃんと聞き出したうえで商品を提案していた」との講評をもらいました。当時は契約社員で管理部門でしたが、「自分の接客は間違ってなかった」と自信につながりました。
(写真・山本倫子)
みなさんに一言!
就職活動を何から始めたらいいんだろうと迷っている人もいると思います。情報があふれていますが、まずは自分が社会人になったら何をしたいのか、何を大事にしたいのか、その都度立ち止まりながら、考えながら就活するといいと思います。興味があるなしにかかわらず、いろんな業界を見てみてください。ぜひその中で選ぶ会社の一つに東急ハンズがあったら嬉しいです。お会いできるのを楽しみにしています!
株式会社東急ハンズ
【小売業】
東急ハンズは「ここは、ヒント・マーケット。」をブランド・ステートメントとした住まいと住生活・手づくり関連の製品・道具・工具・素材・部品の総合専門小売業です。お客様の生活文化の創造をお手伝いするべく、さまざまな商品を幅広く取り揃え、親切で丁寧なコンサルティングセールスを目指しています。また、店頭販売に留まらず、オンライン相談やワークショップのサブスクリプションなど、時代にあわせてお客様のニーズに寄り添える提案を続けてまいります。
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2024/12/12 更新
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※就活割に申し込むと、月額2000円(通常3800円)で朝日新聞デジタルが読めます。