就活体験レポート

大手菓子メーカー 内定者の就活体験

3年夏からの体験でガクチカに自信 早期のコンサル選考で経験積む

Y.S.先輩

大手菓子メーカー 内定 国際政治経済学部 女性

2022年01月05日

ボランティアや長期インターンに参加

 国際ビジネスゼミに所属し、アフターコロナの新ビジネスを議論したり、ビジネスコンテストに参加したりしてきました。学業以外では、海外ボランティアサークルのフィリピンでのストリートチルドレン支援、東日本大震災被災地でのワーキングホリデー参加、貧困層の子どもたちを支援するNPO法人の長期インターンシップ参加、といった活動をしました。就活での「ガクチカ」を意識して参加した面もあり、結果的にこうした経験がとても役に立ちました。

3年春から業界研究、9社のインターンに参加

 就活を始めたのは大学3年の5月からです。サマーインターン前には動き出そうと思っていて、新型コロナウイルスの影響で家にいる時間が増えたことをきっかけに、本格的に取り組み始めました。具体的には、まず業界研究と自己分析をして、サマーインターンに応募しました。

 インターンシップには、冬も含めて計9社参加しました。業界研究を進める中で、興味のある業界と興味のない業界がはっきりしてきたので、それをもとに興味のある業界を中心にエントリーしました。本選考で優遇される会社があったほか、インターンに参加したことで、会社の雰囲気を知ることができましたし、志望理由を具体的に書くことにもつながりました。

ガクチカに自信持てず……

 自己分析では、最初に自分史を書いてみて、強みや弱みを洗い出しました。また、インターン参加後には、そこでもらったフィードバックも参考にしました。導き出した「仕事選びの軸」は、“挑戦”です。挑戦できる環境か、挑戦する風土があるかなどを軸にしていました。自分が新たなことに挑戦することが好きで、興味を持ったことに積極的にチャレンジしてきた経験があり、働くうえでも大切にしたいと思い、軸にしました。

 ただ、事情があってボランティアサークルの2度目の海外派遣に参加できなかったこともあり、ガクチカに書く内容に自信を持てず、悩みました。そこで、もともと興味があり、フィリピンでの体験も生かせる子ども支援の活動をしようと考えました。そういう活動をしている団体を探したところNPO法人の長期インターン募集を見つけ、3年生の夏から参加しました。きっかけは就活でしたが、とても貴重な体験を積めて人間的に成長できたと思います。その後の面接にも自信を持って臨めました。

新聞記事検索で企業の動向・新製品チェック

 業界研究は、会社四季報の「業界地図」で気になる業界をピックアップし、その中で興味を持った業界を中心に行いました。企業研究は、まず企業の公式サイトで事業概要などを調べた後、OB・OG訪問の際や会社説明会・インターンに参加したときに、会社の雰囲気や実際の働き方を聞いて深めました。さらに、新聞記事のデータベース検索で企業の最近の動向や新製品などをチェックしました。

7人にオンラインOB・OG訪問 説明会では感じたことを言語化

 OB・OG訪問は、オンラインサービスのOB・OG訪問ネットワークを活用したり、インターンでお話した方から他の社員の方につないでもらったりしました。すべてオンラインでしたが、7人に会いました。実際に働いている方が感じる社風や働き方、具体的な業務内容、職種ごとの業務の違いなど、疑問点を解消するきっかけになりました。模擬面接をしてくれた方もいて、実際に働く社員の視点で私のガクチカや志望理由を修正してもらえる貴重な機会となりました。その後の実際の面接では、OB・OG訪問でいただいたフィードバックを生かすことができました。

 会社説明会ではメモをしっかりとるようにし、事業内容や企業理念をどう感じたかを言語化するようにしていました。気になったことはその場で質問するように心がけました。

ESは結論ファーストで

 ESは、結論ファーストで書き、情景が伝わりやすいようになるべく具体的に書きました。また、チームでの活動を書く時には自身のポジションを明確化し、そこを中心に書くように心がけていました。面接対策として取り組んだのは、まずES内容をひと通りしっかり話せるようにすることです。定番の質問への回答を練習したり、逆質問の答えを考えたりもしました。本選考が近づいた頃には、大学の進路就職センターを積極的に活用しながらESや面接の質をブラッシュアップしていきました。

食品業界で聞かれた「好きな商品とその理由」

 面接は、すべてオンラインの企業もあれば、最終のみ対面方式の企業もありました。企業によって回数は違いましたが、最終面接を含めて3回行う企業が多かったです。よく聞かれたのは、ガクチカと志望理由です。食品業界では、「好きな商品とその理由」についても頻繁に質問され、新聞記事検察での新製品チェックが役に立ちました。想定外の質問だったのは、「企業理念とそれを聞いてどう感じたか」や「ビジネス目線で取り組めるか」といったものです。ボランティアやNPO法人での奉仕活動に携わった経験が多かったので、「NPO法人でなくていいのか」とも聞かれました。

 逆質問については、必ず2~3問用意して面接に臨んだのですが、逆質問中心の企業面接もあって、「ほかには?」と深掘りされました。もっと多めに準備しておけばよかったと後悔しました。

2月にコンサル、4月に菓子メーカー内定

 最初の内定は外資系コンサルから大学3年の2月にいただき、4年の4月中旬には菓子メーカーからも営業職としての内定をいただくことができました。迷いましたが、家族や周りの人に相談したうえで、菓子メーカーに決め、6月に就活を終えました。インターンシップで感じた、人を大切にする社風や事業内容が決め手となりました。

業界を絞りすぎず応募して良かった

 就活を振り返って、やって良かったと思うのは、早めの時期から業界をあまり絞りすぎず、興味のある企業のインターンシップや選考に応募したことです。特に、選考時期の早いコンサルティング業界を多く受けていたため、周りよりも早く選考の経験を積むことができました。

 コロナ禍の就活で一番苦労したのは、オンライン中心になったため、企業や社員の方の雰囲気がわかりづらかった点、面接で自身の雰囲気や特長を伝えづらかった点です。一方で、オンライン面接は移動の必要がないので、1日に複数の会社説明会や面接に参加できたことはメリットだったと思います。

親の企業人としてのアドバイスに感謝

 親との関わりでは、企業人としての目線で、ESの記述や面接での切り返しについてアドバイスをしてくれたことに感謝しています。

■目指した志望業界 食品業界、コンサルティング業界
■説明会に行った企業数 60社
■プレエントリーした企業数 60社
■ESを提出した企業数 40社
■面接を受けた企業数 30社
■内定(内々定)した企業数 5社