
■2019年卒採用ふり返り
──2019年卒採用はいかがでしたか。
各企業の採用日程が前倒しされた影響で、相当早い段階から学生が志望企業を決めていました。当社は経団連の指針に基づいて3月から会社説明会を始めましたが、すでに業界を絞っている学生が多く、「まだ何も決めていないので、とりあえず説明会に来てみました」という学生は例年よりかなり少なかったですね。
その結果、エントリー数が減りました。
──早めに志望企業を決めるのは良いことでは?
多様な業界の情報が平等に行き渡った状態で早めに志望を決めるのであればいいのですが、現状はそうではありません。学生とミスマッチがないよう、3月からの説明会で当社や自動車業界をしっかり知ってもらいたいのに、すでに学生のほうが業界等を絞っていてなかなか来てくれない。一方で、参加して実際に話してみて「ちょっと違うな」と思った学生は行き先がなくなってしまいます。
──実際には夏のインターンシップから企業PRが始まっていて、「3月の時点で企業理解が深い学生が来てくれて良かった」という企業もあります。
もちろん、企業理解が深い学生もいます。当社も前年まで技術系は1カ月間のインターンをしていました。参加した学生の理解は深まりますが、最大250人しか受け入れられない。技術系の採用数はそれより多いので数が足りません。
──企業理解が浅いまま内定するケースもありますか。
3月のスタート時点ではマイナスからのスタートでしたが、追い上げて最終的には学生と良い関係をつくれたと思っています。
■就活ルール
──経団連が就活日程の指針を廃止しますが、当面は政府主導でこれまでと同じ「3月企業広報解禁、6月面接スタート」になりそうですね。
ルールはあったほうがいい。全くなくなると、学生の就活が長期化する心配があります。ルールがなくなり通年採用になると、常時採用に注力できる会社が有利になり、結果として「大手一人勝ち」の採用マーケットになってしまいかねません。
──「大手一人勝ち」で良いのでは?
大手一人勝ちが良いこととは思いません。変化が激しい今の情勢ですし、一企業だけで成り立つ世の中ではありません。多様な会社の方と協力していくことが大切であり、それが日本全体としても、よい方向につながると考えています。