
Q.トオルさんは、志望業界をどうやって決めましたか?
――僕は教育学部なので、最初は100%教員になるつもりでいました。大学1年で始めた進学塾のアルバイトも、「教師になったら役に立つかも」という気持ちでした。教壇に立つ講師ではなく、受験生の学習計画を受験日まで支える担任助手や、新規契約を取る面談が担当です。結構ハマって学生リーダーにもなりました。ところが、大学2年10月にその塾の会社が開催したビジネスセミナーに参加したのがきっかけで、志望業界が変わってしまいました。
Q.どんなセミナーだったのですか?
――その時に講演したのが、大手広告会社の営業の方でした。広告なんて全く興味がない世界でしたが、その方のお話がとても面白かった。広告のコンセプトづくりから実際に形になって世に出るまでのプロセスを初めて知り、驚きました。教員の仕事でも多くの生徒に影響を与えられますが、「広告ならもっと大きなスケールで社会に影響を与えられるかもしれない」と思いました。それで一気に、将来の目標が教員から広告業界にシフトしました。
Q.就活の流れはどんな感じでしたか?
――大学3年のインターンの頃から広告業界を意識していましたが、その他にメーカーやIT、教育系の会社など、なるべくたくさんの業界を見るようにしました。説明会は25社、プレエントリーは30社、ES提出は20社ぐらいです。職種はどこも広告系や営業系で応募しました。よく「合説(合同説明会)はあまり役に立たない」という学生がいますが、僕の場合は役に立ちました。僕が第1希望の会社を見つけたのは合説で、社員の方のお話を直接聞いたのがきっかけでした。
Q.ESで工夫したことは何ですか?
――ESで書く内容は面接でのフックになると思い、とにかく面接で話したいことを中心に書くようにしました。自分が自信を持ってやってきたのは「水泳」と「進学塾のアルバイト」です。自分を形作ったものトップ2なので、自己PRやガクチカもこの2つに絞って書きました。手書きのESでは他の人と違うアピールをしようと思い、自由記述欄にアルバイト先の名刺を貼ったりしていました。
Q.先輩社会人には会いましたか?
――はい、アルバイト先の進学塾を通じて、内定した1年上の先輩や、すでに働いている先輩に相談に乗ってもらいました。社会人の先輩にESを読んでもらい、広告企画のヒントをもらったこともあります。自分の大学には教員希望が多くて、広告業界の人がいないんですよ。アルバイト先にいろんな大学の仲間がいたので本当に助かりました。