まや姉さんの就活モチベーションUP講座 略歴

2018年03月22日

「お客さまを幸せにしたい」はダメ…? 平凡な志望動機から抜け出す方法

量産型ESは研究不足のせい

 学生さんのESの「志望動機」を読ませてもらうと、無難にまとまった文章に多く出会います。志望企業のことを本当に知ろうとしているのかな? 単なる憧れだけで受けようとしているのでは? と心配になることも。今はES提出ピークの時期で、正直時間もないし「企業ごとに違う文なんて用意できない」というのが本音でしょう。
 ESで「自己PR」や「学生時代に力を入れたこと(ガクチカ)」で自分の強みをばっちりアピールできても、「志望動機」が平凡な内容だとESが量産型の文になります。量産型ESは、読み手の印象に残りません。仮に通ったとしても、その後の面接で行きづまります。自分の志望動機を読み返してみて「“あるある”な量産型だ」と思ったら、まだ企業研究が足りない証拠。ES締め切りには間に合わなくても、せめて次の面接までには相手企業のことをもっと知り、自分との相性について考え、すりあわせを行ってください。

(写真は、抹茶と和菓子。今回は「相性がいい組み合わせ」の食べ物シリーズです)

どの会社にも通じる内容はNG

 「志望動機」でよく見かける“あるある”な量産型ESの例です。あなたのESもこんな風になっていませんか?

 ・メーカー:「ものづくりにたずさわりたい」「人々の暮らしを豊かにする商品を作りたい」
 ・マスコミ:「社会的弱者の声をすくい上げたい」「多くの人に社会の現状を知らしめたい」
 ・航空・ホテル:「おもてなしの心でお客さまを満足させたい」「お客さまを笑顔にしたい」
 ・商社:「国際的な舞台で活躍し自分を成長させたい」「国と国とを結ぶ架け橋になりたい」

 こんなフレーズは、その業界の人にとってごく普通のことなので、読んでいる方は退屈です。どの企業も人々の暮らしを豊かにしたり人々を満足させたりするのは当たり前。ならば「それをどうやってその企業で実現したいか」を、自分なりに考えて提案してみてください。社名を隠せば、どの会社でも通じるような志望動機では、パワーが足りません。

 「お客さまを幸せにしたい」的なフレーズも決して悪くはないけれど、どうやって実現したいか「How」に力点を置いて具体的に伝えてください。たとえばマスコミ業界ならば、「どんな手段で」「どんな情報を」「誰を対象に」「どうやって」広めたいのか、誰がその企画にお金を払ってくれそうか、具体的に考えてみてください。志望動機は、ビジネスの企画を練るつもりで書くのがいいと思います。

(写真は、ショートケーキとブラックコーヒー)

企業の「人柄」知ってプロポーズ

 みなさん、たくさんの志望企業にエントリーしたと思います。では、あなたは、なぜその会社を選びましたか? 「とりあえず社名や商品を知っているから」「人気企業だから」「待遇がよさそうだから」「親や知り合いが働いているから」という段階に止まっているなら、自分中心の発想です。もっと企業側の事情を知った上で、企業目線に立ってESを書くようにしてください。
 ①自分の強みが発揮できそうな部門は、その会社にあるか? 
 ②部門別採用の場合、自分の志望動機が部門の方向性に合っているか?
 ③志望先の企業・部門が抱えている課題に対し、何か提案ができるか?

 相手企業の特徴を知ることは、人にたとえると人柄を知ることと同じです。相手の人柄も知らずに「私と結婚してください」ってプロポーズする人はいませんよね。真剣にプロポーズするなら、相手の特徴や要望を知って自分とすりあわせをしましょう。

(写真は、ローストビーフと赤ワイン)

同業他社で求める人材像が違うことも

 行きたい業界がある人は、同業他社をいくつも受けることでしょう。同業でも、各社で求める能力や人材像が違うことがあります。違いを知らないとピントはずれな志望動機を書いてしまうはめに……。
 先日、ある大手ホテルを取材しました。その会社では総合職と専門職に分かれて募集をしています。総合職では、将来の経営を担う幹部候補を少数精鋭で採用しています。人事担当者に話を聞いたところ、「ホテル業界というと『笑顔でお客さまを満足させたいです』と語る学生が一般的には多いですね。でも弊社の総合職は、そこはそれほど重視していません。むしろ論理的思考力と巻きこむ力を重視しています」とのことでした。ホテル=接客業=「おもてなしが第一」という単純発想ではダメということです。

 最近、私も個人的に、新聞社志望の学生さんの相談を受けるのですが、時々、企業情報に乏しい学生さんがいます。たとえば同じ新聞社でも全国紙、地方紙、専門紙では経営方針や社風が違います(同業なのでもちろん似ている部分もありますが)。また、ひとくちに朝日新聞といっても「職種のデパート」といわれるぐらい業務がたくさんあります。学生さんが「どんな仕事がしたいのか」がはっきりしてなかったり、社内の部門の仕組みを知らなかったりすると、基本的な説明だけで時間がかかり、深いアドバイスまでたどり着けないのです。
 企業の深い情報がほしいなら、自分自身も情報を持ってないとダメです。

(写真は、生ハムとルッコラのピザ)

ゴールは「相性のいい1社との出あい」

 「優良企業だから」「海外に行けそうだから」「待遇がいいから」という理由だけで漠然とエントリーした人は、これからもっともっと企業の情報にコミットしてください。就活のゴールはとりあえず「内定」ですが、内定を早くたくさんゲットすることが最終ゴールではないです。
 最終ゴールは、就活を通していろんな業界を知り社会の仕組みを知ること、自分の人間性や知識の幅を広げること、そして最終的に自分と相性のいい「1社」とご縁ができることだと思います。
 入社後に「こんなはずではなかった」とならないように、これからもできる限り外に出て生の情報をゲットし、たくさんの社会人に会って話をしてください。