まや姉さんの就活モチベーションUP講座 略歴

2018年03月15日

スキのないESを書く3要素は「Will・Can・Must」

ESは面接に向けた宣伝書類

 今、いろんな就活生のESの下書きを読ませてもらっています。みんなこの時期に入ると本気度が高まっているからか文章のレベルもぐんとあがり、読み応えのある内容になってきました。
 ESは、あなたという人材の強みを前面に出し、「私を採用するとお得ですよ!」と企業に伝えるための宣伝書類です。次に面接に呼ばれるかどうかがこれで決まります。時間のやりくりが大変でしょうが、みなさんぜひ全力で書いてください。
 どんな視点から書けばスキのないESになるか、ポイントをお伝えします。

(写真は、ある就活生のエントリーシートです)

ポイントは「Will・Can・Must」の3つ

 自分のキャリアについて考える時に役に立つ3要素、「Will・Can・Must」って聞いたことありますか?

 ① Will=やりたいこと(自分がやりたい仕事)
 ② Can=できること  (自分の能力や強み)
 ③ Must=やるべきこと(会社から要求される仕事)

 と考えてみてください。なんだそんな簡単なことか、と思うでしょうが、これ、ESを書く時だけでなく、面接でも、社会人になってからでも役に立つ整理法なので覚えておいてください。人が仕事をする時は、この3要素がバランスよく重なると能力が発揮されやすくなり、重なる部分が大きくなればなるほど、やりがいを感じるといわれています。

ESに当てはめてみると…

 ESでもこの3要素に整理して書くべきことを考え、織り交ぜるようにしてください。
 ①のWillは、あなたが「こんな環境でこんな風に働きたい」「こんな業務・職種を経験してみたい」と思う将来イメージです。このWillが全くないなら、そもそも就活は味気ないですよね……。Willが会社側にうまく伝わらないと、「この人、うちでほんとに働く気あるのかな?」と思われてしまいます。ESの「志望動機」欄では、「自分がこの会社でやりたい仕事」「やりたいことをどんな風に実現したいか」について、きちんとアピールするようにしてください。

 ②のCanは、あなたが今持っている能力や強みのことです。いくら壮大なWillを語れても、実現させるためのCanがゼロだったら相手にされません。「Will=やりたい仕事」を前提にし、そこでいかせそうな自分の「Can=能力や強み」をESの「自己PR」や「ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)」欄で書くようにしてください。WillとCanは、常にセットで考えるといいでしょう。

 ③のMustは、会社側から要求される「やらねばならないこと」です。利益を追求する組織の一員になる以上、「自分がやりたいこと」だけやるわけにはいきません。会社に入ればあなたの意にそぐわないMustがいっぱいあります。というか、新人時代はMustだらけといっていいかも。「就活であんなにやりたい仕事について語ったのに全然やらせてもらえない」なんて嘆きたくなることもあります。異動や昇進すれば、否応なく新たなMustが発生します。
 Mustは2種類あり、「社員レベルでやるべきMust」と「会社や業界レベルでやるべきMust」があります。実際に働かないとわからない部分が多いですが、就活生のみなさんも、これを少しだけ意識してほしいのです。

(写真は、写真や図入りのエントリーシート。これ作るのは大変……)

企業に憧れるとMustを見失う

 いろんな学生のESを読ませてもらったところ、みなさん、①のWillと②のCanの要素は結構スキなく書けています。面接の練習でも「では1分間自己PRをしてください」とお願いすると、みなさん開口一番「私の強みは~~です」とCanの話がスムーズにできます。社内の職種のこともよく研究されていて、「私には~~という強みがあるので御社の○○部門でいかせます」と見事に話せる。こちらが「すご~い!」と圧倒されてしまうぐらい……。

 逆に、みなさんが手薄になりがちなのが、③のMustの要素です。志望企業にほれ込むあまりいい面ばかり見て、Mustが見えなくなってしまう。WillとCanを十分持ち合わせた優秀な学生でも、Mustの視点がなく、単なる憧れ受験になってしまっている人がいます。Mustの視点がないままESを書くと、どうしても企業のほめ言葉や、漠然とした夢ばかりになってしまいます。

 先日、航空会社のCA(客室乗務員)を志望する優秀な学生さんに会いました。激戦の職種なのに「日本の大手航空会社しか受けない」とのこと。「えっ、外資系やLCC(格安航空会社)は考えてないの?」と聞いても、「完全にノーマーク」で、説明会にも行く気はないとのことでした。でも本当にCAになりたいのなら、競合他社も比較検討するべきだと私は思います。実際に受験するかどうかは別にして、他社と比較すれば、第1希望の会社が抱える課題が見えてきます。「大手航空会社がLCCや外資系に負けないようにするために、今後どんな努力をするべきか」というMustを提案できるようになります。

(写真は、ある就活生のノート。自分の強みがびっしり書かれています)

Mustは自力で調べるしかない

 スキのないESを書くには、単なる憧れをさっさと卒業して、Mustの要素も考えるようにしてください。大げさにいうと、「会社がやるべきこと」「会社が抱えている問題は何か」を調べ、「こう解決してはどうか」「こんな改善点があるのでは」と自分なりにアイデアを提案するのです。Mustは、特に就活の後半、面接を勝ち上がっていくにしたがって重要になってきます。最終面接に近づくにつれ厳しい質問を浴びせられ、「本当にキミはうちでやっていく気があるのか」と試されます。会社の長所だけでなく欠点をきちんと見据え、Mustを真剣に考えて言葉にできれば、役員クラスにも一目置かれることでしょう。

 企業は普段、自分たちのポジティブな面しか外に出しません。みんなが憧れる超人気企業だって、「えっ、こんなことやらされるの?」と驚くような泥くさい仕事、地味なルーチンワークがいっぱいあります。企業が抱えているネガティブな問題もいろいろあるけど、説明会では教えてくれません。ならば、みなさんが別の方法でさぐるしかありません。

【Mustを知る方法1】新聞や専門誌の記事を調べる
 会社レベルのMustを知るには、自分が狙っている企業の過去の記事を、図書館のデータベース(朝日新聞なら『聞蔵(きくぞう)』)で調べるのが一番です。トップの突然の交代、経営方針の転換、合併・買収、経営不振、不祥事、事故、リコールなど、過去1年に起きた出来事をざっとチェックしましょう。新聞は、企業のネガティブな情報も記事にしています。ESや面接に備え、自分なりの意見や改善案を考えてみてください。

【Mustを知る方法2】先輩社員から苦労話を聞く
 社員レベルのMustを知る最大のチャンスはOB・OG訪問です。憧れの会社の先輩に会うと、ついキラキラ輝いて見えてしまうもの。先輩も「学生にはいいところを見せよう」と張り切るでしょう。でも、先輩からは、仕事のカッコいい面だけでなく苦労話も聞いてください。今まで一番辛かった仕事、辛い中で先輩がどうリカバリーしたか、その後のキャリアにどうつながったかも聞いてみてください。どんなにすごい先輩でも人知れず苦労しているはず。苦労を乗り越えた上でのキラキラなのです。

(写真は、新聞記事の切り抜きです)