まや姉さんの就活モチベーションUP講座 略歴

2017年11月30日

ピッタリの適職なんて簡単には見つからない!とにかく動こう

社会人が感じる3年の節目

 こんにちは、まや姉さんです。
 あっという間に季節は変わり、木々もすっかり紅葉、街にはクリスマスのイルミネーションが輝いています。先日、編集者仲間に誘われて早々と忘年会をやりました。メンバーの一人は最近転職したばかりの20代女性、前の会社には4年勤務したとのこと。もう一人の30代女性も転職経験があり、最初の会社に3年いました。2人とも転職とともに別の県に引っ越しして、生活環境も大きく変わったそうです。

 「石の上にも3年」ということわざがありますが、どうやら「入社3年」というのは社会人にとって最初の節目のようです。私自身は転職経験がないのですが、入社3年目は確かに新人時代とは違った風景が見えました。「たった3年なんて短すぎる!」と思うでしょうが、この「3年の節目」について考えてみます。

(写真は、京都・瑠璃光院の紅葉。今回は晩秋の風物シリーズです。もう今年もあと1カ月で終わりなのね……)

「3年で3割離職」はずっと変わらず

 新入社員が入社3年以内に仕事を辞める「離職率」。どのぐらいか知ってますか? 中卒は約7割、高卒は約5割、大卒は約3割で「七五三」なんて言われています。せっかく一生懸命就活して内定をもらったのにすぐにお別れなんて残念ですよね。企業側にしたら、新人にひととおり仕事を覚えてもらい「よし、これから本格的に頑張ってもらおう」と思った矢先に離職されてしまうため、大きな経済的損失になります。
 最近の就活業界では、「離職は就活生と企業のミスマッチのせい」「ミスマッチを防いで離職率を下げよう」という動きになっています。それでインターンシップや自己分析、適職診断など、さまざまなプログラムが用意されるようになりました。
 ところが、離職率はここ20年間、それほど変わっていないのです。景気の変動にもかかわらず、大卒の離職率は30~40%の間で横ばい状態が続いています。

(写真は、冬支度をする北海道のエゾリス。木の実を集めているのかな)

「こんなはずじゃなかった」は、みんなある

 なぜ3年目で節目が来るのか。入社1年目は、新しい環境の中で仕事を覚えるだけで必死、心身共に余裕がありません。2年目は、少しずつ仕事ができるようになり達成感が味わえるようになってきます。3年目になると仕事にも慣れ、周りが見えてきます。すると「果たして自分はこの仕事を続けていいのか?」「この会社に未来はあるのか?」「もっと別の世界があるのでは?」などと迷いが出てくるんですよね。
 「こんなはずじゃなかった」は、社会人になれば多かれ少なかれみんな感じます。強く感じた人は、新天地を求めて転職していきます。でもそれは必ずしも「就活の時に適職をちゃんと探してなかったせい」ではありません。ある意味、経験を通じて自分が成長し、視点が変わった証なのです。適職探しへの思い入れが強い人ほど夢と現実とのギャップが大きくなり、悩んでしまいます。
 まだ働いた経験がない就活生ならなおさら、100%ピッタリの適職なんてわかるわけありません。仕事をするうちに人間はさまざまな経験を通して成長するし、価値観も変わっていきます。また、一つの会社の中にもいろんな業務があり、配置換えや異動で予想外の仕事を与えられたりします。仕事は常に変化するのが当たり前。 
 だから、学生時代から「よ~し、自分にピッタリの適職を絶対見つけてやる!」と気合を入れ過ぎると逆効果、というのが私の持論です。山を登れば、思いがけず天気も変わるし見える風景もどんどん変わる。ならば、どんな変化があっても、とりあえず山を登り続けられるような気力体力を身につけた方が就活を乗り越えるのに役に立つと思います。

(写真は、箱根・仙石原のススキ。肩車してもらってる男の子うれしそう)

私の「こんなはずじゃなかった」体験

 私は学生時代、旅好き文系女子だったので「外国語や外国文化の本を作りたい」という、何ともふわふわした志望動機で朝日新聞の出版部門を受験しました。ところが、入社して最初に配属されたのは子ども向けの学習書籍の編集部。正直「こんなはずじゃなかった」と悩みました。3年目にパソコン雑誌に異動になり、目先が変わりました。3年後今度は疑惑やゴシップを追いかける週刊誌へと異動になりました。どのジャンルも全く未知の世界でハードルが高く、相当苦労しました。30代で新聞部門に異動になり、ニュース紙面を編集する仕事を担当しました。「こんなはずじゃなかった」のピークはこの頃。本・雑誌とは全く作法が違う新聞の世界で、自分の個性や強みを発揮することができず、完全にやる気を失ってしまいました。

 そんなある日、音楽好きの先輩男性にこう言われたのです。「山口さん、紙面作りはジャズのようなものだよ。ベースになる作法さえ守ったら、あとは自分の好きなようにアドリブでやればいい」と。その言葉を聞いて以来、肩の力が抜けて少しずつ仕事を楽しめるようになりました。3年たった頃から自分なりのカラーを出して自由に紙面作りができるようになりました。やっぱり「石の上にも3年」でした。
 いろいろ苦労はありましたが、過去の経験は全て今の仕事と私生活に役に立っています。「こんなはずじゃなかった」が「これでよかった」になりました。

(写真は、大阪のボージョレ・ヌーボーのイベント。毎年11月3週目の木曜日が解禁日。解禁直後の深夜0時に乾杯する人たち。ウェーイ!)

秘訣は、想定外の「波」に乗っかること

 「ベースになる決まりを守り、あとはアドリブで好きにやる」。このたとえは、就活にも当てはまると思います。よく学生さんから、「○○ってやらなくちゃいけないんですか」「○○と××はどっちいいですか?」などと相談を受けます。真面目な学生さんほど失敗を怖れているせいか、選択にとても慎重です。でも、就活に絶対の正解はないです。
 うまくいく秘訣は、慎重になって最初から正解を求めるのではなく、想定外の出会いをたくさん見つけ、偶然の波に乗っかってアドリブで動くといいと思います。たまたま見つけた企業イベントに行ってみる。親しくない先輩社員だけど連絡を取って会ってみる。なじみのない業界だけどインターンシップを受けてみる。業界の雑誌や本をあれこれ読みあさってみる……(新聞も読んでね)。
 「こんなはずじゃなかった。でも意外と面白い。新たな発見があった」と思えるような体験をどんどん重ねて、自分の引き出しを増やしてください。どうしようか迷ってもまずは動いてみる。試しにやってみる。試行錯誤や失敗こそ人生の糧になります。3年たてば、きっと今とは全く違う風景が見えていることでしょう。