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2018年05月17日

【就活相談Part2】夢は大手出版社…情報得るには社員に会わなきゃ!

地元と東京、両方で就活

 就活もそろそろ後半戦、息切れしないように頑張りましょう。就活生のリアルなお悩み相談、2回目は地方公立大学4年生イズミさん(仮名)にご登場いただきます。

【イズミさんのプロフィール】
 地方の公立大学で日本文学を専攻、好奇心旺盛で地元ゆかりの作家研究をしたり、まちおこし企画に関わったりととてもアククティブな女子学生。昔から海外ミステリーを中心に読書が大好きなため、東京の大手出版社が第1希望です。ただし住んでいる地域では、出版社の情報がほとんど入らず孤軍奮闘しています。東京の大手出版社は激戦なので、地元の優良企業も押さえとして数社受けているとのこと。今回は、長距離バスと電車を乗り継いで東京まで来てくれました。
(個人が特定できないよう情報を一部変更しています)

イズミさんにズバリ質問

Q.イズミさんは出版社でどんな仕事がしたいのですか?
 ――私は編集者ではなく営業職を希望しています。もともとイギリス文学が好きで、翻訳物ですがある作品に衝撃を受けた経験があって……。私も文芸の営業担当になって面白い本を世に広め、多くの人に影響を与えるような仕事がしたいです。ただ出版社の営業職が具体的にどういう仕事なのか、実はそんなによくわかっていないので焦っています。私の周りにはマスコミを目指している仲間がおらず、出版社で働いている先輩もいないので、情報不足が悩みです。

Q.今の選考状況は?
 ――出版社は他業界より動きが結構遅いので、本格的に動くのはこれからです。現時点では、大手の出版社数社にESを提出しました。出版社って質問が多くて内容も細かく、書くのがものすごく大変なんですよね。ほかに作文課題もあったのですが、特に誰にも相談せずに書いて出してしまいました。出版社は東京に集中しているので、何度か上京して大手中心に10社ほど受けようと思っています。

Q.地元ではどんな企業を受けますか?
 ――地方の新聞社や地方テレビ局の営業職、地銀や私鉄など10社ぐらいです。面接に呼ばれている会社もいくつか……。でも、いろいろ見て銀行は自分には合っていないと思いました。東京の出版社が第1希望ですが、激戦なのでダメ元で受けてみて、押さえで地元企業と思っています。でも、こんなにバラバラな業界を受けて、「ほんとにいいのかな?」という疑問もあります。

Q.学生時代最も頑張ってきたことは?
 ――文学のゼミで民話「鶴の恩返し」を学びました。またゼミで学んだことを、地域のまちおこしにつなげるプロジェクトにも参加しています。地元で「鶴の恩返し」のグッズの開発やイベントの企画もしました。また物語をオリジナルの絵本にし、地域の方言や英語でも発信しました。自治体と組んでその絵本をアニメ化し、地元の子どもたちに広める活動もしています。

Q.イズミさんはすごく好奇心旺盛そう。今までの経験が仕事でどう生かせそうですか?
 ――私は、一つの物語が、いろいろ形を変えて社会に広がっていく過程に関心があります。たとえば海外の小説が日本語になったり、小説がドラマ化されたり、マンガがアニメ化されたり。出版社に入ったら、コンテンツの著作権を扱う「ライツ」の部署で働いてみたいとも思っています。

Q.営業ではなく、記者や編集者の仕事をしたいと思いませんか?
 ――実は地方の新聞社の試験を受けたら、作文が結構よく書けていたらしくて「記者をしてみないか?」と言われました。もし可能性があるのなら、記者もやってみてもいいかなと思っています。でも出版社だと、今の私は編集者になれるほどの力はないかと。それよりは、本を多くの人に広めて作り手を支える方が合っていると思います。

 イズミさんが第1希望の出版社に出したESを見せてもらいました。

イズミさんのES拝見

①自己PR:妥協せず突き詰める
 好奇心旺盛さを武器に自分の足で稼ぎ、いろんなことを実際に見聞きすることが得意です。大学の日本文学ゼミでは、民話「鶴の恩返し」を調べるために全国各地をめぐり、研究者などにインタビューをしました。まちおこしのプロジェクトでは、「鶴の恩返し」のキャラクターグッズを制作して販売もしました。興味を持ったことはとことん突き詰め、妥協しないのがモットーです。

②ガクチカ:日本民話のメディア化
 文学のゼミで郷土に伝わる民話「鶴の恩返し」を学び、それをメディアで展開したことです。私はもともと全国各地にある「異類婚姻譚(いるいこんいんたん)」といわれる種類の民話に興味があります。人間と人間でないものが結婚する話で、国内だけでなく世界中にあります。ゼミでは「鶴の恩返し」をテーマにした紙芝居を制作し、地元の子どもたちに朗読するボランティアもしました。自治体に予算をもらい、紙芝居をアニメ化しました。

③志望動機:本との出会いを提供
 私は、よい作品を多くの世代の人に知ってもらい、みんなが1人1冊「一生の友」といえるような作品に出会ってもらいたいと考えています。御社の宣伝部でポスターや広告、CMなどを制作し、読者と作品を結びつける仕事をしてみたいです。大学のゼミでは、民話を題材にした紙芝居やアニメの制作、読み聞かせを経験しました。その経験から、よい作品を人に届けるには、発信側が作品を深く理解することが大切だと学びました。

面接では仕事のプランを

 ESでは「鶴の恩返し」のことを具体的に書いていて、とてもいいと思います。イズミさんの文学へのこだわりや、とことん突き詰める性格が垣間見えます。でも、この活動が今後の仕事でどう生かせるか、志望動機へのつながりが見えず、もったいないです。面接では、「将来やりたい仕事」を意識しながら過去の活動を話してみてください。紙の本や雑誌の売れ行きが低迷している今、出版社はどこも生き残りに必死。そんな時代にふさわしい宣伝方法を考えてみてください。イズミさんの経験を応用して、紙の本×SNS、マンガ×ドラマ、マンガ×グッズなど、複数のメディアを使った宣伝戦略を提案してみてはいかがでしょうか。

出版社員に会って話そう

 イズミさんは、行動力もコミュ力も抜群なので、営業職に向いていると思います。ですが、なぜ編集者ではなく宣伝部希望なのか、私は正直疑問に思いました。「本が好きだから出版社で働くことが憧れ」「でも編集者は難関だから営業でいこう」という気持ちがないですか? 出版社のライツ(著作権)部門を希望していますが、ライツは出版ビジネスに長けた中堅社員が担当することがほとんどです。もし本気でライツを希望するなら、憧れを卒業し、ビジネスとしての出版の世界を知りましょう。
 出版社の採用は大手でも一桁と非常に狭き門です。地元企業と併願するのは現実的でしょう。でもせっかく出版社を受けるのだから、1人でも多くの業界の人に会って生の情報を得てください。とことん突き詰めるイズミさんの底力を、今こそ発揮するべきです。

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