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2017年12月14日

ESの鉄板その1「自己PR」を書くコツ

鉄板の三大テーマをおさえよう

 こんにちは、まや姉さんです。
 今回から3回に分けて、ESの書き方のコツを説明します。「こういう文章なら合格」という文例集ではなく、「考え方のヒント」をご提案できればと思います。
 ESで聞かれる鉄板のテーマは、大きく分けて次の3つ。①「自己PR」、②「学生時代に力を入れたこと(通称:ガクチカ)」、③「志望動機」です。企業によって実にいろんな質問文があるので、答え方に戸惑うと思います。企業によっては業界独特の質問もありますが、たいていは上の鉄板テーマ①②③のどれかに該当します。質問がちょっとずつ違う変化球だと思ってください。

過去・現在・未来の時間軸を意識

 いろんな質問があふれているESですが、企業側が知りたがっていることは、要は次の三つです。

①「自己PR」→あなたは一体どんな人物なのか?(現在の人物像)
②「ガクチカ」→あなたの今までの経験や成果は何か?(現在の姿を形作った過去の経験)
③「志望動機」→過去の経験を生かし将来どんな仕事をしたいのか?(過去から予測される未来像)

 こんなふうに、過去・現在・未来の三つの時間軸を意識すると、企業側に伝わりやすいESが書けます。さらに言うと、ES1枚の中で三つの時間軸が1本の線でつながっていると、説得力が出ます。

 学生さんのES添削をしていると、過去・現在・未来が全くバラバラで連携していないことがよくあります。例えばこんなケース。「高校時代は1年オーストラリアに留学し英語を一生懸命学びました」→「高校時代はダンス一筋、大学時代はチアリーディング一筋で、チームワークの大切さを学びました」→「現在は法学部で国際法について学んでいます」→「将来は金融機関で投資の仕事がしたいです」。それぞれの体験は実に素晴らしいし価値あるものなのですが、過去・現在・未来がバラバラで一体感がない。バラバラだと人物像がイメージできず印象に残らないのです。「なぜこの人は体を動かすことが好きなのに、投資の仕事がしたいのだろう?」と、志望動機に納得できません。まぁ、人生の選択は往々にして行き当たりばったりなので、バラバラなのは仕方ないのですが……。

 限られた文字数であなたを最大限にアピールするなら、時間軸を意識して、「あなた」という人物をストーリーで見せること。そうすると説得力のある内容になります。

(写真は、大阪・茨木市の梅花大学チアリーディング部の練習風景。チアリはチームワークが命。高く持ち上げるワザがすごいなぁ……)

「自己PR」文例を見てみよう

 自己PRでは、自分の最大の強みについて述べてください。そして具体的な理由も添えてください。「私のアピールポイントは粘り強い性格です」というなら、多様な切り口から「粘り強さ」を証明するエピソードを補ってください。「私は粘り強いです!」と100回繰り返しても、粘り強さを証明したことにはなりません。抽象的な言葉ではなく、具体的なエピソードで証明するのです。

 では、実際の文例を見てみましょう。時々「あさがくナビ」の就活セミナーでもご紹介している、ある学生さんが実際に書いた自己PRです。

~自己PR文~
―――私は粘り強い性格です。何事もあきらめることなく、どんな逆境にあっても、最後まで頑張り続ける自信があります。勉強と部活の両立に悩みながらも、中学時代から熱心に部活に取り組んできました。大学に入ってからは、アルバイトにも真剣に取り組んできました。時々しんどいこともあり、くじけそうになることも何度かありましたが、中学時代からの部活で鍛えた根性で、何事も最後までやり抜くことができると思っています。まさに「継続は力なり」です。この力をぜひ御社で発揮したいと考えています。―――


 なるほど、部活に勉強にアルバイトに……いろいろ頑張ったんですね。でも最大の欠点は「具体的なデータ」が全くといっていいほど入っていないことです。何の部活、何のアルバイトをやったのかもわからないのは致命的。また部活やアルバイトを「どのように頑張った」のかがさっぱり見えません。「なぜ粘り強い性格といえるのか」「何をどう頑張ったのか」「部活と勉強の両立のためにどんな工夫をしたのか」「結果はどうだったか」「自分自身はどう成長したのか」…そういう切り口から、もっと詳しく掘り下げてほしいのです。“まさに「継続は力なり」です”なんてありきたりの教訓はいらない。必要なのは、あなたにしか書けないエピソードです。

(写真は、長いも、納豆、オクラ入りの「ねばねば丼」。粘り強さなら最強ですね)

書き直してみると……

 学生さんと実際にお話ししながら過去を深掘りしていくと、さまざまな具体的事実が浮かび上がりました。たくさんの体験談があっても詳しく思い出せなかったり、うまく言葉にできないことはよくあります。ESを書くときには、誰かと対話しながら過去を掘り下げていくことをおすすめします。

 学生さんに、新たにわかった事実を補いながら、先ほどの自己PR文を書き直してもらったらこうなりました。

~自己PR文~
―――私は何事もあきらめず、工夫して乗り越えます。中学からテニスを続けています。体力をつけるため毎日、家で1時間走り込み、入浴時に試合のイメージトレーニングを10分間行うようにしました。その結果、高2で部員40人中6人のレギュラーになりました。宿題を早くすませて学習時間を毎日2時間確保し、学年で20番以内に入りました。今はカフェでアルバイトをしています。工夫して「本日のおすすめ」をシェフと相談して作りました。売り上げが1.5倍になり、アルバイト統括を任されるようになりました。今も走り込みを続けています。粘りと体力には自信があります。―――


 ……いかがでしょうか。 最初の文章よりは、かなり具体的で説得力のあるストーリーになりましたよね。人によって考え方は違いますが、「テニス部」「勉強との両立」「カフェのアルバイト」と三つの話をミックスするぐらいなら、私はどれか一つに絞ってさらに掘り下げることをおすすめします。

 「自己PR」を具体的に掘り下げていけばいくほど、限りなく「学生時代に力を入れたこと(ガクチカ)」に近づいてきます。それでOKです。別の欄で「ガクチカ」の質問が来たら、あなたの「粘り強さ」をさらにアピールできる別のエピソードを取り上げればいいのです。「粘り強い」という強みをキープしつつ、別の角度からもう一度それを証明するようにしてください。「えー、そんなに粘り強さを証明するエピソードなんてないよ」というのなら、「粘り強さ」はあなたの本当の強みではないかもしれません。エピソードが少なくとも三つ以上思い浮かぶ強みを探した方がいいでしょう。

 次回は「ガクチカ」の書き方ついてお伝えします。

(写真は、私立和歌山信愛中学・高校の女子テニス部。全国屈指の強豪校です)

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