
■GHG排出量の算定
──榊さんは入社当初からサステナビリティ推進部に勤務していますが、これまでどういった仕事をされてきましたか。
榊 2023年4月に入社し、入社1年目より現在担当しているGHG排出量の算定に携わってきました。私が入社した当時、GHG排出量の算定・開示が本格的に始まり、取り組みをグループ会社全体に拡大していこうとしていました。そのため、入社1年目はまず「現状を正確に把握する」ことから始まりました。20社以上のグループ会社それぞれから、電力使用量、燃料使用量、廃棄物量、水使用量など、膨大なデータを収集する仕組みを構築しました。また、並行してISO 14001(環境マネジメントシステム)の事務局としての運用も担当していました。
2年目はGHG排出量算定対象を国内外全グループ会社に拡大するとともに、「削減」にも本格的に取り組み始めました。私は主に工場や車両の使用で排出されるGHG排出量の削減施策の立案に携わり、営業車両の電動化ロードマップの作成等を実施しました。また、伊藤園グループ全体の排出量の80%以上を占めるスコープ3(サプライチェーン全体での排出量)の削減においては、サプライヤーとの協働が不可欠です。そこで、新たな試みとして、各飲料製造委託先の設備や環境の実務担当者を対象に、環境品質会議を開催する等、サプライチェーン全体で削減に取り組むサプライヤーエンゲージメントの推進にも携わりました。
3年目は海外グループ会社のサプライチェーンすべてをGHG排出量の算定対象として拡大し、SBT認定を取得するところまで達成しました。GHGプロトコルに準拠した正確性の高い算定かつ科学的根拠に基づいた削減目標を設定して取り組む企業として認定されたことは非常に意義があると思います。入社からわずか2年半でこのような成果に貢献できたことは、私自身の大きな自信にもなりました。削減施策の推進においても、立案した施策の実行フェーズに入り、各部門と連携しながら具体的なプロジェクトを推進しています。
──榊さんは学生時代にそういったことを専門でやっていたのですか。
榊 いえ、専門は全く異なり、大学ではマーケティングと企業戦略を専攻していました。ただ、大学時代に培った「課題を発見して、データに基づいて分析し、実行可能な解決策を導き出す」というアプローチは、GHG排出量削減施策の立案やデータの分析の場面で直接いきています。専門知識はゼロからのスタートでしたが、問題解決の思考プロセスは共通していると実感しています。