業界MAP

教育・生活サービス

業界の仕組み

映像授業は堅調,早期英語教育も伸びる

ill_kyoiku.gif 2015年度の教育産業全体の市場規模は、矢野経済研究所によると、前年度比0.9%減の2兆5006億円となった。しかし学習塾・予備校の市場規模は前年度比2%増の9570億円と増加。拡大した要因は映像授業を組み合わせた学習サービスが堅調なこと、小学校低学年層の児童の開拓が活発化していることがあげられるなどと分析している。

 また英会話・語学学校市場は前年度比1.0%増の3100億円となった。20年度に導入の学習指導要領からは小学3年から英語教育が開始となることが決まり、早期英語教育の需要が高まっている。

生き残りかけ、業界再編進む

 教育サービス市場は中長期的には少子化は避けられず、今後ゆるやかに縮小していくだろう。

 学習塾・予備校業界では、生き残りをかけた買収や業務提携など業界再編が進んでいる。予備校は中学受験市場にすそ野を広げている。東進ハイスクールを展開するナガセは四谷大塚、代々木ゼミナールの高宮学園はSAPIXをそれぞれ買収。河合塾は日能研、駿台は関西の浜学園とそれぞれ提携した。

 通信教育・出版の塾業界への参入も目立っている。ベネッセホールディングス(HD)は東京個別指導学院やお茶の水ゼミナールなどを次々と傘下に収め、学研HDは市進HDとの資本・業務提携などを進めている。Z会を展開する増進会出版社は栄光ゼミナールを展開する栄光HDを傘下に収めた。

 業界再編の動きの中、一方で中高一貫教育専門の学究社など独自のポジションで好調な塾もある。少子化の中、より多様できめ細かい教育サービスが求められている。

警備業界、「2強」が握る

 警察庁の調べでは、2015年末の警備業者数は9342(前年比1.1%増)、警備員数は53万8347人(0.2%増)。警備員数100人未満の業者は8330と全体の89.2%を占め、その大半が契約先に警備員を常駐させる「常駐警備」。センサーやカメラを使い、異常時に警備員が出動する「機械警備」は、コストがかかることから、わずか676業者ではあるが、前年よりは14業者増加している。そのシェアの大半をセコムと綜合警備保障(ALSOK)の2強が握る。最大手のセコムは警備のほか医療サービスなどまで幅広く手がけ、一方ALSOKは常駐業務では業界首位。警備業界の総売上高は約3.3兆円で、そのうち売上高3000億円以上の企業は、この2社のみ。今後は中小業者の統廃合が進むとみられている。

最新トピックス

小学生の英検受験者が増加

 実用英語技能検定(英検)を受ける小学生が増加し、2015年度の小学生の申込者数は約24万人で、10年前の1.6倍以上の伸びを見せた。小学5、6年で外国語活動が必修となり、中学入試への英語導入も広がる中、小学生の英語学習熱が高まっている。特に低学年での受験が伸びている。また、難易度の高い級を受験する小学生も増えている。16年6月の英検では大学レベルとされる準1級を受験した小学生は前年同期比で32%増だった。

2020年度から大学入学共通テストがスタート

 大学入試改革により、現在実施されているセンター試験は2019年度を最後に廃止され、20年度(21年1月)から「大学入学共通テスト(仮称)」がスタートする。センター試験との大きな違いは数学国語などでの記述式問題の導入、英語については4技能を評価することなど。英語はTOEICや英検など民間の検定試験を活用する。国語の記述問題の採点は大学側の負担が大きいとして民間業者に一任する方針だ。

5G商用化でKDDIはセコム、ドコモはALSOKと連携

 2020年から携帯電話の5Gサービスを商用化するKDDIは高精細な画像でリアルタイム監視するセキュリティーシステムをセコムと共同開発することを発表した。一方NTTドコモも20年からの5Gサービス商用化に向けてALSOKと提携してシステム開発を進める。複数のセンサー等の機器から収集した大容量データを解析して異常検知等を行う高度化警備システムの実現を目指す。

採用の傾向

教育業界の主な採用職種

「講師」「教材開発」「テスト・大学研究」「編集製作」「校舎運営」「販売促進」「宣伝広報」など。
※講師は職種別採用による年間契約制等で採用される。

セキュリティサービス業界の主な採用職種

「サービス開発」「商品開発」「サービス運営(警備員など)」「法人営業」「ホームセキュリティー営業」「営業管理」など。

理系の技術職採用として「基礎研究」「機器・設備開発」「設備技術コンサルタント」「建設技術コンサルタント」など。

個々の生徒への視線を大事に

 教育・塾業界では、教員免許が必須の資格というわけではない。特に将来教室長などをめざすマネジメント系の業務ならなおさらだ。しかし当然ながら児童・生徒はもちろん、その保護者も相手にする仕事なので、人と接することに喜びを感じられる性格でないと厳しい。
講師職も、近年は集団指導から個別指導が中心となっている。今まで以上に個々の生徒への目配りや指導力が問われるのは間違いない。

【主要各社の大卒採用計画】
(2018年4月入社、カッコ内は2017年度実績)
ベネッセコーポレーション/未定(48)、TAC /約20(7)、早稲田アカデミー/ 30(41)、セコム(短大、高専、専門学校、高校卒含む) / 900(569)、Plan・Do・See / 30(27)