業界MAP

人材サービス・コンサルティング

業界の仕組み

景気回復を受け、派遣労働者需要高まる

ill_jinzai.gif 人材サービスは、人材派遣、人材紹介、求人情報サービス、再就職支援事業など幅広い分野にわたり、また人材派遣や人材紹介も一般労働者、技術者、製造派遣・請負、グローバル人材などの細かい分野に分かれている。業界大手のリクルート、テンプ、パソナ、外資のアデコなど総合人材サービスを展開する企業から、技術者派遣のメイテックなど特定分野の人材派遣や人材紹介を行う企業、採用広告に特化した企業など業態もさまざまだ。

 根幹となる人材派遣業と人材紹介業はどちらも厚生労働省の許可を受けて求職者を企業に派遣・紹介するが、人材派遣では派遣会社と派遣社員が雇用契約を結び、給与も派遣会社が支払うのに対し、人材紹介では雇用契約を結ぶのは取引先企業と紹介された社員。紹介会社には紹介先企業から紹介手数料が支払われる。

 厚生労働省「労働者派遣事業報告書の集計結果」によると景気回復を受けて2013年度から派遣労働者数は増加に転じている。

 矢野経済研究所の「人材ビジネス市場に関する調査」(2016年)によると2015年度の人材派遣市場は前年度比5%増の4兆1020億円。前年度に引き続き需要が拡大した。また、人材紹介業市場規模は前年度比113.5%の2100億円と推計。人材紹介業市場の規模は10年以降6年連続で拡大を続けている。13年以降、景気の回復傾向が続き、人材需要の増大で人材サービスも伸びている。

コンサルは「デジタル変革」支援を中心に活発な需要

 コンサルティング業も幅広い分野に存在するが、主な分野として経営陣に戦略面でのコンサルティングを行う「戦略系」、企業の業務プロセスやオペレーションの改善を行う「業務・IT系」、マネージメント・コンサルティングやリサーチ業務などを行う「シンクタンク系」などが挙げられる。野村総合研究所や三菱総合研究所など日本勢に加え、マッキンゼー&カンパニー、アクセンチュアといったグローバルに展開する欧米のコンサルティング会社が日本に進出している。

 調査会社IDCジャパンは国内コンサルティングサービス市場(ビジネス&ITコンサルティングで構成)の16年の市場規模を6792億円とし、2016年~2021年において年間平均成長率3.9%で成長し、21年には市場規模8238億円になるという予測を発表した。

 産業分野を問わず現場において新たな事業モデルや生産性向上のためにデジタル技術の活用を進めることが不可欠となり、すべてのビジネス領域でデジタル変革(DX)のための支援需要が高まっているためだ。主要ファームはDX支援に向けた人材強化に力を入れている。

最新トピックス

派遣会社が事務系の無期雇用派遣サービスを続々開始

 改正された労働者派遣法(2015年施行)では派遣会社に派遣労働者の無期雇用化などを求めている。これを受け、大手派遣会社では、スタッフサービスの「ミラエール」、マンパワーグループの「エムシャイン」など、事務系の無期雇用派遣サービスを次々とスタートさせた。テンプスタッフが17年4月3日から開始した一般事務の無期雇用派遣サービス「ファンタブル」では未経験で事務職を希望する人材を無期雇用スタッフとして採用。有給の研修を経た後、派遣先で就業する。また就業期間中に研修プログラムを実施し、「希望に合った就業先での直接雇用への道を開く」としている。

KDDIとアクセンチュアがデータ分析合弁会社設立

 KDDIとアクセンチュアは3月14日にデータ分析の合弁会社「ARISE analytics(アライズアナリティクス)」を設立した。最新のAI技術などを取り入れた次世代型チャットサービスやレコメンドエンジンの開発、そしてKDDIやグループ各社が保有するデータ分析の支援などに注力する。またインターネット広告やIoTなどの事業領域ではKDDIのパートナー企業が有するデータの分析機能を提供するとともに、革新的なデータの利用活用の取り組みを提案していく。

採用の傾向

人材サービス業界の主な採用職種

 「コーディネーター」「営業」「キャリアアドバイザー」「リクルーティングアドバイザー」など。

コンサルティング業界の主な採用職種

 「アソシエイト(リサーチ)」「コンサルタント(問題解決)」「マネジャー(管理)」「パートナー(営業・経理)」など。
※入社後はアソシエイトからスタートし、キャリアアップしていくことが多い。

資格より実力が物を言うコンサルティング業界

 コンサルティング業界で最強の資格はMBA(経営学修士)だろう。ただ、通常2年の学習期間と多額の費用がかかるうえ、取得は容易ではない。ほかにも税理士・公認会計士・中小企業診断士など、いわゆる「士業」資格も持っていると有利だ。

 しかし、コンサルティング業界は、何より実力と達成した成果で評価される世界。資格の有無にこだわり過ぎる必要はないし、資格自体も自分が希望する会社とマッチしないものなら無意味だ。

【主要各社の大卒採用計画】
(2018年4月入社、カッコ内は2017年度実績)
パソナグループ(短大、高専、専門学校卒を含む)/前年並み(220)、野村総合研究所/ 300(266)、学情/ 30・前年並み(32)