業界MAP

旅行・ホテル

業界の仕組み

訪日外国人は過去最高の2869万人

 旅行業は海外・国内のパック旅行の主催、乗車船券の手配など、業務範囲の広い順から第1~3種旅行業者、旅行業者代理業者に分類される。

 観光庁のまとめによる2017年度の旅行取扱状況は、1位がJTBの1兆7151億円、2位が楽天の6101億円。その後にKNT-CTホールディングス、エイチ・アイ・エス、日本旅行、阪急交通社が続いた。近年は楽天をはじめとするOTA(オンライン専業旅行会社)が取扱高を増やしており、個人向けパックツアーや法人向けの手配が中心事業だった既存の大手旅行業者の取扱額は減少している。大手はOTAに対抗すべく、組織変革を進めている状況だ。

 需要は確実に伸びている。同庁によると、2017年度の旅行取扱高は5兆7084億円で前年度比3%増だった。17年の日本人の出国者数は前年比4.5%増の1789万人。13~15年は円安や頻発するテロの影響で大幅に落ち込んだが、16年からは回復が続く。

 一方、訪日外国人は前年比19.3%増の2869万人で、過去最高を更新。国別では中国が735万人で最も多く、次いで4割増の韓国が714万人。この2カ国で訪日外国人の過半数を占めた。外国人が旅行中に日本で使ったお金は前年比17.8%増の4兆4162億円で、初めての4兆円超え。ただし、中国人旅行客の「爆買い」は峠を越え、訪日外国人一人当たりの旅行支出は15万3921円と、前年より1.3%減っている。

 訪日旅行客の関心は買い物だけではなく、体験型の観光、テーマ性のある旅など「モノからコトへ」と多様化している。韓国、台湾、香港、中国に多いリピーター客は、地方を訪れたり個別手配を求めたりする傾向が強く、一人当たりの旅行支出も高くなると観光庁は分析している。

国内ホテルの稼働率は高水準が続く

 観光庁のまとめでは、2017年の国内の延べ宿泊者数は、前年比1.2%増の4億9819万人泊(宿泊人数×宿泊数)だった。日本人の延べ宿泊者数は前年比0.7%減だったが、訪日外国人の宿泊数は 12.4%増加し、7800万人泊と過去最高を記録している。

 客室稼働率はシティーホテルが79.4%、ビジネスホテルが75.4%、リゾートホテルが57.8%、旅館が38.1%と、どの業態も過去最高の高稼働率を示した。とりわけホテル業界は好調が続いている。特に利益率が高いのは、ビジネスホテルなど宿泊に特化した業態。宿泊に加えレストランや宴会などのサービスを提供するフルサービス型のホテルは、食材費や人件費がかさんで利益率は下がる傾向にある。近年は、土地や建物は不動産ディベロッパーが所有し、専門業者がホテルの運営を担う不動産ディベロッパー型のホテルが主流となってきた。

 東京五輪・パラリンピック後は訪日観光客の減少が予測される。好調を続けるホテル業界だが、20年以降にいかに旅行客を集めていけるかが大きな課題といえるだろう。

最新トピックス

JTBがコンビニに民泊チェックイン機

 JTBは民泊用チェックインサービス「フロントデスク24」の提供を、住宅宿泊事業法(民泊新法)施行後の2018年6月から東京・新宿区内のセブン―イレブンの店舗で開始した。専用端末では顔写真撮影による本人確認、宿泊者名簿作成、専用キーロッカーにある部屋の鍵の引き渡しができ、民泊管理業者の業務を代行する。20年度末までに全国1000店舗での端末設置を目指す。

日本旅行がチャットによる「コンシェルジュ」

 日本旅行は公式ウェブサイトで、海外パッケージツアーに関する質問や相談にオペレーターがチャット機能を使ってリアルタイムで応じる「コンシェルジュサービス」を2018年6月から開始した。若者からシニア層まで幅広い年代に拡大したウェブ利用者からの質問や要望に迅速に対応する。

プリンスホテルの海外ラグジュアリーブランド

 プリンスホテルは海外向けのラグジュアリーブランドとして「The Prince AKATOKI」を創設すると2018年6月に発表した。子会社のStayWellが展開する。新ブランドの名称のAkatokiは「暁」の古い表現「明時」から。プリンスホテルは今後グローバル展開を加速する。

採用の傾向

旅行業界の主な採用職種

 「旅行企画」「イベント企画」「プロモーション企画」「福利厚生企画」「店頭販売」「営業戦略」「教育旅行営業」「法人営業(福利厚生やイベントなどの企業への売り込み)」「提携販売」「販売促進」「地域交流ビジネス」「マーケティング」など。

ホテル業界の主な採用職種

 「インフラ開発(設備の整備企画や施設内店舗の選定・招聘)」「商品開発(ホテルで販売する商品の企画・開発)」「フロント」「ウエディングコーディネーター」「ホールスタッフ」「販売促進」「営業企画(宿泊プランやイベントなどの企画)」「法人営業(企業からの宴会・イベントなどの受注営業)」「不動産管理」など。