業界MAP

外食

業界の仕組み

昨年はファストフードが市場けん引

ill_gaisyoku.gif 日本フードサービス協会は、2016年の外食産業市場規模は前年比 2.2%増の25兆1816億円と推計した。年初に異物混入問題の影響が懸念されたが、全体としては堅調に推移し2年連続で前年を上回った。マイナス月は台風による天候不順やオリンピック期間中の外出控えが考えられる8月のみ。増加の要因としては、1人当たり外食支出額の増加、訪日外国人の増加、法人交際費の増などがあげられる。特にファストフードが前年の106.0%と4年ぶりに前年を上回って上昇をけん引した。外食全体の客単価も前年の101.2%と上回った。

 業態別の売上は、ファミリーレストラン(100.4%)、ディナーレストラン(104.3%)、喫茶(101.2%)、その他(103.4%)は5年連続して前年を上回った。パブレストラン/居酒屋は92.8%と 8年連続の前年を下回ったが、この業態では英国風パブの「HUB」や「82」を展開するハブが4月に100店舗を達成するなど気を吐いている。外食業界は、ここ数年市場をけん引してきたファミリーレストランがやや足踏みし、ファストフードがそれに代わる1年となった。

今年も海外進出は活況、撤退や鞍替えの動きも

 関門海は、「玄品ふぐ」を17年4月にシンガポールのビジネス街に海外初出店した。今後はマレーシア、タイなどでもFC展開を狙う。また、「まいどおおきに食堂」等のフジオフードシステムはベトナム進出へ。現地流通企業とマスターフランチャイズ契約を締結し1号店は17年7月頃を予定している。16年末には、リンガーハットがインドネシア1号店を首都ジャカルタのショッピングモールに出店、同グループ海外店舗は米国、タイ、香港と併せて4カ国での展開となるなど、17年も日本の味の海外進出は活況が続いている。

 一方で、ダスキンはミスタードーナツを07年から韓国で展開していたが、17年1月に現地フランチャイジー企業との契約を終了した。また、中国・大連に出店していた王将フードサービスは撤退し、台湾進出を図る。同年4月に高雄市の商業施設・漢神アリーナショッピングプラザ内に第1号店を開店した。

最新トピックス

Web通販・新形態展開など、販売チャネルの多角化が盛ん

 丸亀製麺等のトリドールホールディングスは食材ECサイト運営に着手している。100%子会社を設立し、2017年2月下旬にwebサイトBallooMe(バルーミー)を立ち上げた。グループが構築してきた生産者とのネットワークを活用し、20年3月末までに年商100億円目指す。高級レストラン展開のうかいは、新店舗「ル・プーレ・ブラッスリーうかい」を東京・大手町に出店した。同社既存店よりも客単価が低く気軽に利用できるカジュアル業態が特徴となっている。

スシロー、東証一部上場

 回転寿司最大手のスシローグローバルホールディングスは、17年3月に東証一部再上場を果たした。前身のあきんどスシローが09年のMBOにより上場廃止して依頼8年ぶり。

かっぱ寿司、看板のリニューアルが完了

 「かっぱ寿司」を展開するコロワイドグループのカッパ・クリエイトは、17年6月に全330店舗で看板の新ロゴデザインへの刷新が完了したと発表した。「おいしいネタ、はなしのネタ」を新コンセプトに16年10月から進めているリブランディング事業の一環。今後は店舗デザインの刷新やリニューアル改装を進めていく。

米国マクドナルド社、日本法人の株式を売却せず

 米マクドナルドは17年2月に、検討していた日本マクドナルドの一部株式売却を当面行わないと表明した。低迷していた業績が回復したことを受けた。17年第1四半期(1~3月)期の決算会見でケビン・オザン最高財務責任者(CFO)が、明らかにした。ケビン氏は「日本が力強い業績をけん引してくれた」と語った。米マクドナルドは日本マクドナルドの約半数の株を保有している。

採用の傾向

外食業界の主な採用職種

 「店舗開発」「商品開発(店舗で出す商品の開発)」「製品開発(店舗で出している商品を小売店向けの商品として開発)」「店舗スタッフ」「調理スタッフ」「バイヤー(食材や店舗器具などの購買)」「販売促進」など。

将来有利になる資格

 外食産業で働く際、資格取得は必ずしも必須ではないが、レストランなどで将来店長となる際などには持っていた方が有利なものもある。いくつか例を挙げると、「レストランサービス技能検定」(ホテルやレストランで配膳などを行う際のサービススキルを認定する国家資格)、「フードアナリスト検定試験」(食品・食材を分析評価する知識と教養を身につけた、食・食空間を分析評価する専門家を認定する)、「フードコーディネーター資格」(商品開発・レストランプロデュースなど、食全般をコーディネートする専門家を認定する)など。

海外向けの視点を持つ

 2013年12月に和食がユネスコの無形文化遺産に登録された。海外ではすし・天ぷらのような伝統的な食事だけでなく、ラーメンも「日本食」として人気だ。国内市場が縮む中、外食チェーンはどこも海外に目を向ける。志望する会社が海外でアピールするにはどうすべきか、という自分なりの視点を持つのも重要。

【主要各社の大卒採用計画】
(2018年4月入社、カッコ内は17年度実績)
日本マクドナルド(短大、高専、専門学校、高卒含む) / 100(57)、すかいらーく(短大、高専、専門学校、高卒含む)/ 220(150)、吉野家/未定(23)