業界MAP

流通

業界の仕組み

コンビニ業界が全体をけん引

ill_ryutsu.gif 日本フランチャイズチェーン協会によると、協会加盟のコンビニ大手9社(9月より8社)の2016年の売上高は全店ベースで10兆5722億円となっている。これは、前年比3.6%増で、昨年の過去最高売上を更に上回った。また、16年12月末現在の店舗数は5万4501店(前年比+2.8%)で、1497店もの大幅な増も見られた。昨年は弁当や惣菜のほか、店内調理の商材などが好調に推移し、野菜の高騰によるカット野菜やサラダ等の売上も大きく貢献した。業界が好調な要因としては、少子高齢化と単身世帯や共働き世帯の増加などの社会背景が、個食や外食や中食を増してコンビニの形態とマッチし、なおかつ高品質なお惣菜のPB展開やコンビニコーヒーなど、追い風を取り込むヒットも続いていることが考えられる。

スーパーはここ10年は横ばい状態

 日本チェーンストア協会によると、加盟企業56社9376店舗の2016年度(16年4月~17年3月) の総販売額は12兆9717億円余、前年比98.4%で2年ぶりのマイナスとなった。要因として、水産品や日用・衣料品などの伸び悩みを挙げ、一方で野菜の高騰や健康志向の高まりで農産物や納豆、チョコレートは好調だったと報告している。 スーパーは細かな増減はあるものの、この10年ほどはトータルで横ばい状態にある。

百貨店は苦境の時代から変化の兆し

 日本百貨店協会によると、2016年の売上高は約5兆9780億円で、前年比3.2%減。これは、36年ぶりに6兆円を割り込む数字で、ピーク時の1991年の9兆7000億円から約4割の減を示す。低迷の要因として、人口減少に加えコンビニや量販店の台頭による小売形態と消費ニーズの多様化が挙げられる。

 そうした流れの中、業界内外の注目を集めているのが、17年5月に東京・銀座にオープンした「GINZA SIX(ギンザシックス)」だ。大丸松坂屋百貨店と住友商事など4社が共同出資をして、老舗百貨店の看板を下ろした松坂屋跡地に高級複合ショッピングモールとして生まれ変わらせた。ビルは地上13階、商業施設は地下2階から地上6階と13階の一部で、計241の店が入る。訪日外国人観光客や豊洲など湾岸地域に住む富裕層をターゲットとしていて、中央通りに面した1階部分にはディオールやフェンディといった高級ブランドが入る。また、観光バスの路上駐車による渋滞を解消するためバスの乗降場も設置してあるほか、地下には渋谷区から移転してきた観世能楽堂がある。

最新トピックス

大手コンビニ、2025年までに全店舗でセルフレジを導入へ

 セブン- イレブン、ファミリーマート、ローソン、ミニストップ、ニューデイズの大手5社は、顧客が自分で会計をする「セルフレジ」の普及を目指している。従来の商品ひとつひとつのバーコードを読み取るシステムではなく、商品全てをカゴや袋に入れたまま専用の台に置くだけで会計ができるシステムで、経済産業省と一体となり、2025年までに国内全店舗に導入を目指している。

セブン- イレブンが最後のエリア沖縄に2019年出店を決定

 セブン- イレブンが、2019年を目途に47都道府県で最後の出店エリアとなる沖縄県出店を決定し、17年中に店舗運営のための100%子会社の現地法人を設立する。進出から5年間で250店を目指す。近年の移住ブーム、人口増加率などから有力市場とみる。また、経済特区を活用し、オリジナルブランドであるセブンプレミアムのグローバル展開も視野に入れているという。

ダイソー年間150出店を継続、勢い衰えず

 100円ショップ「ザ・ダイソー」を展開する大創産業は2017年3月期の売上高が前年同期比6.3%増の4200億円と発表した。増収の要因は、1カ月10~20店のペースで年間130 ~ 150店の出店を行ったほか、既存店舗のリニューアルの効果も高かった。雑貨は100%をダイソーのプライベートブランドとして取引先と共に自社開発し、全商品アイテムは約7万を数える。毎月500 ~ 700もの新商品を投入するのも強みとしている。

採用の傾向

百貨店業界の主な採用職種

 「バイヤー」「販売」「店舗企画(催事・キャンペーンなどを企画する)」「販売促進(チラシや広告なども含めた販促プランを企画・実施する)」「販売教育」「外商営業(富裕層向けに商品を提案する)」「法人営業(企業向けに商品やタイアップを提案する)」など。

スーパー業界の主な採用職種

 「バイヤー」「ディストリビューター」「販売」「販売促進」「スーパーバイザー(担当地域の店舗を定期的に訪問し、売り場作りや販促企画をサポートする)」「営業企画(企業向けに商品やタイアップを提案する)」など。

コンビニ業界の主な採用職種

 「建設企画」「マーチャンダイザー」「ロジスティクス」「販売」「フィールドカウンセラー(担当地域の店舗を定期的に訪問し、売り場作りや販促企画をサポートする)」「広告販促」「マーケティング分析(店舗での売上分析とリポート作成を担当する)」「販売トレーナー」など。

専門店の主な採用職種

 「仕入」「店舗運営(催事・キャンペーンの企画や店頭陳列のサポートなどを行う)」「販売」「販売促進」「スーパーバイザー」など。

【主要各社の大卒採用計画】
(2018年4月入社、カッコ内は17年度実績)
三越伊勢丹HD / 70(71)、髙島屋/ 55(53)、イオングループ/ 2000(2100)、セブン&アイHD/850(823)、ローソン(短大、高専、専門学校、高校卒含む)/ 200(209)