業界MAP

銀行・証券・保険

業界の仕組み

経済活動を支える銀行や信用金庫

ill_ginko.gif 企業が新しく事業を始めたり、個人が家を買ったりする時、手元に十分なお金がないと、借金したり投資を募ったりしなければならない。そんな時に必要とされ、経済活動を支えるのが金融機関だ。銀行、信用金庫、信用組合、農業協同組合などは、企業や個人から預金を集め、そのお金を誰かに貸して利子を得ることで、収益をあげている。

 かつては数多くの都市銀行があったが、現在は三菱UFJフィナンシャル・グループ(FG)、みずほFG、三井住友FGの3メガバンクが中心となり、グローバルなビジネス展開を図っている。資金や土地などを預かって運用し、利益を配当する信託銀行は、三井住友信託銀行、三菱UFJ信託銀行、みずほ信託銀行などがある。

 各地方には多数の地方銀行や信用金庫があり、地域に密着して営業している。地方銀行の横浜銀行、千葉銀行、静岡銀行、福岡銀行は総資産が10兆円を超え、地域経済に大きな影響力を持つ。2016年4月に横浜銀行と東日本銀行(東京都)が経営統合した。18年には関西アーバン銀行、近畿大阪銀行、みなと銀行の3社が、系列の枠を超えて経営統合する予定。各地で巨大な地銀グループへの再編が加速している。

 郵政民営化で誕生したゆうちょ銀行や、預金残高や決済額を伸ばしているネット銀行、スーパーやコンビニを基盤に利用客を増やす流通系銀行も、独自のサービスを提供してその存在感を増しつつある。

安定した収益モデルに取り組む証券会社

 証券会社は、株式の売買を仲介して手数料収入を得たり、証券会社自らが売買に参加して収益をあげたりしている。企業が新たに株式を発行する際の引き受け業務などを行う証券会社もある。これら全てを手がけるのが野村証券、大和証券、みずほ証券、SMBC日興証券などの総合証券会社だ。SBI証券、マネックス証券、楽天証券などのネット証券は、店舗を持たず、割安な手数料で存在感を増している。

 現状の収益源は株式の販売手数料収入に大きく依存しており、相場の影響を受けやすい。そこで、安定した収益モデルとして注目を集める金融商品が「ファンドラップ」だ。個人投資家が証券会社に資産運用を一任するもので、預かり資産残高に応じて手数料が発生する。各社が積極的に取り組んでおり、残高・契約件数ともに拡大している。

生命保険・損害保険会社は海外への展開を図る

 保険会社は、保険契約者から保険料を集め、契約者が死亡したり事故に遭ったりした時に保険金を支払う。突然の災難に遭った人や企業を、金銭面で支援する役割がある。保険には、生命保険、損害保険(火災保険、自動車保険、傷害保険など)の他にも、「第三分野保険」(がん保険、医療保険、介護保険など)がある。国内人口の減少を見すえて、海外企業の買収などが相次いでおり、国外での事業展開が将来のカギを握りそうだ。

最新トピックス

業界を超えて広がるフィンテック

 金融(Finance)にITを活用した金融サービス「フィンテック(FinTech)が脚光を浴びている。例として、ビットコイン(仮想通貨)を使った決済サービス、人工知能を利用した審査や資産運用サポートなどが挙げられる。既存の金融サービスを脅かす存在になりうるため、基幹技術である「ブロックチェーン」などを自社サービスに組み入れようと、メガバンクなどの金融機関はベンチャー企業との協業を積極的に推進中だ。みずほFGはソフトバンクグループと提携し、人工知能(AI)を使った個人向け融資サービスを2017年9月から開始。生命保険業界でも、ウエアラブル端末から収集した個人の健康データに連動した保険システムが検討されている。

顧客本位の金融サービスへ

 金融庁は、フィデューシャリー・デューティー(受託者責任)という概念を掲げ、2017年3月に「顧客本位の業務運営に関する原則」を公表した。顧客にふさわしいサービスの提供や、わかりやすい情報提供を求めており、金融業界では議論が広がっている。顧客の声を営業現場に反映させるなど、金融サービスにも新たな取り組みが求められる。

採用の傾向

銀行業界の主な採用職種

 「法人営業」「営業企画」「財務戦略サービス」「リテール営業」「プライベートバンカー」「融資審査」「ローン審査」「外国為替」「金融商品設計」「資産運用」「資金調達支援」等。

証券業界の主な採用職種

 「コンサルタント」「法人セールス」「投資アドバイザー」「フィナンシャルアドバイザー」「スーパーバイザー」「投資業務」「融資審査」「金融商品開発」等。

生命保険業界の主な採用職種

 「法人営業」「営業企画」「年金開発」「リテール営業」「代理店営業」「契約査定」「営業教育」「法人情報センター」「資金運用」「財務企画」「リスク管理」等。

損害保険業界の主な採用職種

 「法人営業」「商品開発」「パーソナル営業」「代理店営業」「契約査定」「損害サービス」「営業支援」「販売促進」「契約事務」「資金運用」「財務企画」「リスク管理」等。

【主要各社の大卒採用計画】
(2018年4月入社、カッコ内は2017年度実績)
三菱東京UFJ銀行(短大、高専、専門学校、高校卒を含む)/1050(1206)、三井住友銀行(短大、高専、高校卒などを含む)/800(1347)、ゆうちょ銀行(短大、高専、専門学校卒を含む)/450(542)、りそなHD(短大、高専、高校卒などを含む)/ 710(620)、東京海上日動火災保険(短大、高専、専門学校卒を含む)/ 550(692)、損保ジャパン日本興亜/約640(848)