業界MAP

通信・インターネット関連

業界の仕組み

キャリア3強の争いに楽天が参入

 通信は、今や日常生活や経済活動を支える重要なインフラだ。固定電話や携帯電話サービスを提供する「通信キャリア」(電気通信事業者)は、NTT、KDDI、ソフトバンクの3強による顧客争奪戦が続く。携帯電話の契約数(2018年3月末)は、NTTドコモが7637万件、auが5228万件、ソフトバンク(ワイモバイルを含む)が3979万件。データ通信端末の需要が拡大し、いまだに増え続けている。18年4月に総務省から新規参入を認められた楽天は、第4の通信キャリアとして19年秋にサービスを開始する予定だ。

 通信の大容量・高速化はさらに進み、20年には第5世代移動通信システム(5G)が本格的に商用化される予定。高速通信にAI(人工知能)などを活用した新しいサービスの開発が期待されている。

 固定回線では、15年以降に通信キャリア3社が光回線と携帯電話のセット販売を開始。16年4月の電力自由化によって、電力事業にも参入。電気料金とのセット割引を行うなど、他業種を巻き込んでユーザーの囲い込み合戦が繰り広げられている。

SNSは欠かせない存在に

 大勢の利用者を抱える「Facebook」や同社が買収した「Instagram」に代表されるSNSは、他業種のビジネスやマーケティングにとっても、欠かせない存在に。国内ではスマホアプリの「LINE」が、格安通話やライブ動画配信、決済、アルバイト情報、タクシー配車などのサービスを展開し、メッセンジャーサービスを軸にビジネスを多角化。2016年7月には東証1部への上場を果たした。Facebookの個人情報流出が18年3月に判明したように、SNSは膨大な情報を扱うため、データの管理が今後も課題となってくる。

多様な新しいサービスが普及

 時代の変化に伴ってユニークなサービスや新業態が次々と生まれるのも、この業界の特徴だ。カカクコムが運営する「価格.com」や「食べログ」、グルメサイトの「ぐるなび」、レシピサイトの「クックパッド」など、専門の情報サイトが急成長を遂げた。動画配信サービスの「Netflix」「Amazonプライム・ビデオ」などは、国内でも順調に利用者を拡大している。

 Amazonや楽天市場に代表されるeコマース(電子商取引)の業界では、リアルの店舗とネットの融合した「オムニチャネル」が注目を集めている。セブン&アイグループやイオンなど流通大手が参入し、競争は激しさを増す。食材宅配の「Oisix」(オイシックス・ラ・大地)や同社子会社となった「らでぃっしゅぼーや」、アパレルの「ZOZOTOWN」(スタートトゥデイ、2018年10月、ZOZOに社名変更予定)なども独自の存在感を発揮している。

最新トピックス

変化する「格安スマホ」の勢力図

 大手キャリアから回線を借りて事業を展開するMVNO(仮想移動体通信事業者)の市場が拡大している。MM総研によると、事業者がSIMカードで独自の料金プランを提供する「格安スマホ」の総契約数は、2018年3月末で約1083万回線で、3年前の3.3倍に増えた。携帯電話市場全体に占める割合は6.4%だが、IoT向けの需要拡大などにより、5年後には2430万回線に増えると予測されている。18年3月にはIIJが、SIMカードを自社で発行する「フルMVNO」のサービス提供を開始した。

 通信大手は、割安な料金プランなどで対抗している。ソフトバンクはワイモバイル、KDDIはUQモバイルといったサブブランドを強化。企業の買収や事業譲渡が進み、勢力図が変わりつつある。

フリマアプリの「メルカリ」が上場

 フリーマーケットアプリの「メルカリ」は、シンプルなサービスの仕組みで急成長し、日米英でダウンロード数が累計1億を超えた。2018年6月には東証マザーズに上場。自転車などのシェアリングエコノミー分野でも注目を集めている。

未来のクルマの開発に参画

 周囲の道路状況や渋滞情報などをネットワークから取得する「コネクテッドカー」は、米国のグーグルなどが積極的に開発を進めてきた。国内でもトヨタとNTT、日産自動車とDeNAが提携。完全自動運転が実現したクルマは、「巨大なスマートフォン」になると言われている。

採用の傾向

通信業界の主な採用職種

 「基礎研究」「技術開発」「インフラ開発」「コンシューマーサービス企画・開発」「ソリューションサービス企画・開発」「ネットワークエンジニア」「システムエンジニア(SE)」「カスタマーサービス」「コンシューマー営業」「ソリューション営業」など。

インターネット関連業界の主な採用職種

 「事業企画」「プロデューサー」「編集者」「エンジニア」「デザイナー」「ネットワーク管理者」「法人営業」「広告営業」「マーケティング」など。

情報収集能力が重要

 1年前に主流だった技術や商品・サービスがすぐに旧世代のものになることも珍しくない。ネット通販やネット選挙など、法制度やルールも目まぐるしく変わる。この業界で働く人は、情報収集能力が高く、時代や環境の変化に敏感であることが望ましい。