業界MAP

精密機器・電子機器

業界の仕組み

カメラ・ビデオカメラ……高機能機種充実に活路を

ill_seimitsukiki.gif デジタルカメラは日本メーカーが世界市場の8割を占める業界。カメラ映像機器工業会によると、2016年のデジタルカメラ総出荷数は約2420万台で、前年から3割以上の減少となった。熊本地震で主要部品の工場が被災し、供給不足が生じたことが影響した。ただ、16年秋以降はレンズ交換式デジタルカメラを中心に回復傾向が見られる。望遠や防じん防滴などの機能を備えたレンズ一体型のデジタルカメラの動向にも注目が集まる。

 
パソコン、タブレット……パソコン、タブレット…デタッチャブル型タブレットが伸びる

 急成長してきたタブレット市場は世界的に鈍り始めている。IDC Japanによれば、2016年の国内のタブレット端末の出荷台数は、前年比6.9%減の773万台。家庭市場向けは微増で推移したが、ビジネス市場向けは民間企業での導入が一巡したことなどから前年比25.5%減と大幅なマイナスとなった。ただ、タブレット市場ではキーボードが脱着できる「デタッチャブル型」が前年比24.3%増で伸びている。今後は従来の「ストレート型」の落ち込みを「デタッチャブル型」の伸びが補うと見られる。

 一方のパソコン市場は、IDC Japanによると、国内PC出荷台数は15年に前年比3割減と大幅に落ち込んだが、16年は1056万台で下げ止まった。17年第1四半期は前年同期比6.3%増となり回復基調に転じている。ビジネス市場の成長に加え、2in1型(タブレットにもパソコンにもなる端末)や軽量モバイルなどの人気から、家庭市場の回復が見られる。今後は、働き方改革やテレワークの浸透、さらには小学校でのプログラム教育の導入を控え、新たな需要が期待される。業界としては新市場の開拓に向けて一層の知恵と工夫が求められる。

携帯端末……スマホは中国メーカー成長

 IDC Japanの調査では、2016年の国内のスマホ出荷台数は前年比6.5%増の2923万台。16年後半に従来型の携帯電話からスマホへの移行が加速したことによりプラス成長となった。国内スマホのシェアはアップルが54.8%で圧倒し、ソニー、シャープ、京セラ、富士通がつづく。17年秋にはiPhone10周年モデルとして「iPhone8」の発売が噂され、記録的大ヒットが予想されている。世界的にはサムスン電子とアップルがスマホ市場の2強を形成しているが、3位から5位はファーウェイ、OPPO、vivoという中国メーカーの成長が目立つ。7~ 10位も中国のメーカーだ。サムスン電子は首位だが、「Galaxy Note7」の発火事件の影響を受けてシェアが下がり、17年も微減になる見通し。日本メーカーは、高機能モデルに生き残りの活路を見いだす。

電子部品……スマホ向けは失速、新規分野開拓求められる

 デジタル機器や電化製品に使われる部品の総称。特に超小型部品は日本の得意分野だ。市場を牽引してきたスマホ向け市場がiPhoneの低迷にともない失速しつつあり、メーカーの業績も減速傾向に。成長が鈍化するスマホへの依存度を下げて、新たな市場の開拓を加速させることが生き残りのカギとなりそうだ。各社は、自動車向け部品の他、IoT、医療、ウエアラブル、ロボットなど多様な分野に期待をかかる。

半導体……IoTで今後成長見込める

 世界の半導体市場規模は、パソコン出荷台数の低迷とスマホ需要の一服感によりやや停滞傾向にある。今後は、あらゆるものがインターネットでつながるIoTの進展が市場成長のけん引役になると見られる。搭載製品の拡大やデータセンターの高性能化によって、半導体市場には巨大な需要の発生が見込まれる。世界シェアトップを争うのは米インテルと韓サムスン。インテルはIoTに適合した製品を新たな柱に据え、その一環として2015年に米アルテラを買収した。日本メーカーは技術力で生き残れる分野を模索したいところだ。

最新トピックス

東芝の半導体売却、4陣営が応札

 経営再建中の東芝は、2017年4月に稼ぎ頭の半導体部門を「東芝メモリ」として分社化し、売却手続きに入った。3月末の1次入札では、台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業が3兆円に迫る最高額を提示したが、政府は中国や台湾への技術流出を警戒。5月の2次入札では、政府系ファンドの産業革新機構を軸とした「日米連合」など4陣営が応札した。

採用の傾向

主な採用職種

 「研究開発」「生産技術」「商品企画」「回路設計」「生産管理」「品質保証」「購買」「物流」「国内営業」「海外営業」など。

理系から「セールスエンジニア」の道も

 採用は理系が中心で、機械や電気電子、情報など幅広い学科が対象になる。研究開発部門だけでなく、専門知識を生かして市場を開拓する「セールスエンジニア」の人材を理系から本江、世界各国を飛び回りますと呼びかけている企業も。

デザイナーも重視

 アップル製品の伸びを見てもわかるように、消費者向け精密機器にとってはデザインの善し悪しが非常に重要になってきている。他の業界にないような「ファッションブランド」のセンスが求められるのも特徴。

大手企業の「こんな人がほしい!」(採用HPから抜粋)

 「京セラという会社を好きになり、仲間と共に成長していきたいという人。グローバルに活躍したい人。そして大きな夢と高い志を持った方」(京セラ)、「厳しい環境に共に立ち向かえる、意欲と能力を兼ね備えた人」(村田製作所)、「世界の社会課題の解決に、誰にも負けない強みを持ってチャレンジできる人財」(オムロン)

【主要各社の大卒採用計画】
(2018年4月入社、カッコ内は2017年度実績)
村田製作所(高専、高校卒含む)/約300(282)、オムロングループ(短大、高専、専門学校、高校卒含む)/191(149)、キヤノン(短大、高専、専門学校卒含む)/445(430)、リコー( 高専・高校卒含む)/ 150(142)