業界MAP

アパレル・ファッション

業界の仕組み

衣料品販売不振が続き、市場は低迷傾向

ill_seni.gif アパレル業界は高級ブランドからファストファッションまで幅広い品目があるが、小売り市場は少子高齢化の進行、個人所得の伸び悩みのなか、衣料品需要の縮小傾向が続いている。

 アパレルメーカー二強のワールドの2016年度の売上げ収益は前年に引き続き減少し2575億円となった。営業利益は144億円と前年度に比べ24.0%増加。15年度より構造改革を進め、衣料品13ブランドの廃止や人員削減、全体の17%にあたる479店舗の閉鎖といったリストラの効果が表れた。オンワードも16年度の売上げは2%減少し2393億円だったが、仕入れを抑え在庫管理を強化し、営業利益は11%増となった。

 販売不振には販売チャネルの変化も影響している。主要販路であった百貨店やショッピングモールでの衣料品販売が落ち込む一方、パソコンやスマホから手軽に衣料品を購入できるスタートトゥデイなどネット通販が堅調だ。各社ともインターネット通販の強化に動き出すなど活路を求めさまざまな取り組みが続けられているところだ。

SPA業態は海外勢も加わり混戦

 アパレル市場で近年、伸びているのがユニクロを展開するファーストリテイリング、海外勢ではZARA(スペイン)を展開するインディテックスといった商品企画、製造から販売までを手がけるSPA業態企業だ。

 勝ち組とされるユニクロは国内市場で伸び悩みを見せている。17年8月期上期の営業利益は1306億円で前年同時期比31.5%の増益となったが、これは中国や東南アジアなど海外ユニクロの大幅な増益によるものだ。一方、国内事業主体のしまむらは、機能性のパンツが大ヒットし増益増収を達成。グローバルワークを展開するアダストリアは17年2月期の 連結純利益が7期ぶりに最高益と競合他社が伸びを見せている。

 今後は世界1位のZARAや2位のH&Mによる日本市場への攻勢るなか、日本勢と海外勢の競争が続くだろう。

最新トピックス

1000人がシームレスに勤務するユニクロ「有明プロジェクト」

 ユニクロを展開するファーストリテイリングは17年2月、東京・有明にオフィス兼物流拠点を開設した。仕切りのないワーキングスペースにほぼすべての部署を1フロアに集約し、約1千人がシームレスに勤務。商品企画から販売までの全プロセスを同時進行させ、これまで週単位で行ってきた企画・生産の流れを1日単位とする態勢を目指す。

ZOZO TOWN運営会社の商品取扱高が2000億円を超える

 ファッションECサイト「ZOZO TOWN」を運営するスタートトゥデイの17年3月期決算の商品取引高は前期比33%増の2120億9000万円。2000億円を超えた。新支払いサービス「つけ払い」を導入し、CMで新規会員の大幅獲得に成功した。今後は新規獲得会員の購入率向上を目指し、サイト訪問者の行動に応じ興味の対象を絞り込んだ広告を打つリターゲティング広告などに積極的に投資する。

マタニティインナーでピーチ・ジョンとワコールが協業

 インナーメーカーのピーチ・ジョンはワコールと協業し、妊娠から産後まで使える「ツーマミーレーシィブラ」を開発、発売した。ピーチ・ジョンは女性社員が9割を占め、3分の1はワーキングマザー。社内の声を反映させストレッチ性の高いストラップと前中心を低めにしたワイヤーで授乳を容易にした。

世界の一流ブランドが集結したギンザシックス

 17年4月に銀座エリア最大規模の商業施設ギンザシックスがオープン。館内には世界の一流ブランドのほか、国内の伝統工芸など241ブランドが出店する。「ディオール」「サンローラン」「ヴァンクリーフ&アーベル」「ヴァレンティノ」などの国際的ラグジュアリーブランドは2~5層のメゾネット方式で大型旗艦店を構える。20年の東京五輪を控え、インバウンド需要が今後さらに伸びると予想される銀座で新しいラウンドマークとなることを目指す。

採用の傾向

アパレルメーカーの主な採用職種

 「商品企画」「マーチャンダイザー・バイヤー(アパレル商品の買い付け・管理をする職種)」「商品計画(商品ラインナップを決める職種)」「購買」「生産(※1)」「在庫管理」「販売(※2)」「スーパーバイザー」「広報宣伝」等。

※1:企業によっては、自社生産をせず、OEMメーカーに製造委託する場合も。
※2:特にSPA業態では、販売スタッフの割合が非常に高い。

「店舗で修業」からスタート

 アパレル・ファッション業界では、入社後はまず店舗に配属されることが多く、ファッションセンスはもちろん、顧客とのコミュニケーション能力、アルバイトスタッフなどを統率する能力が問われる。そこで能力を認められ、マーチャンダイザーや複数の店舗を束ねるスーパーバイザー、おしゃれ女子のあこがれ職種、プレス(※3)などへの道もひらける。

※3:ファッション業界での広報担当スタッフのこと。正式にはプレスアタッシェ、略してプレスという。自社商品をマスコミなどに発表するだけでなく、ファッション誌などへの商品の頻繁な貸し出しや、広告タイアップ企画など特有の仕事が多い。

【主要各社の大卒採用計画】
(2018年4月入社、カッコ内は2017年度実績)
ファーストリテイリンググループ(短大、高専、専門学校、高卒含む)/約360(約300)、ワールドグループ(短大、高専、専門学校、高卒含む)/昨年並み(920)、しまむら/ 80(131)、オンワードグループ(オンワード樫山他4社合計・大卒は総合職)/昨年並み(60)、ワコール/40(39)