
労使交渉によって、来年度の賃金や労働条件などを決める
春闘がおこなわれています。この週には大企業の集中回答日があり、労働組合の要求がそのまま認められる回答が相次ぎました。
背景には、物価高と人手不足があります。物価が上がるのに賃金が上がらなければ実質賃下げとなって社員の士気が下がるため、企業は賃上げしようとします。また、人手不足は企業にとって成長を阻害する要因なので、それを解消するためには賃金を高くして入社希望者を増やさなければなりません。
ただ、今進んでいる賃上げが、日本経済を上向かせられるかどうかは不確定です。理由はふたつあります。ひとつは中小企業の回答がまだ出ていないことです。中小は大手に比べて余裕のない企業が多く、大手のような高い賃上げにはならないとみられています。もうひとつは、物価上昇の動きです。
ホルムズ海峡封鎖で石油価格が高騰しています。石油はさまざまな製品の原料にもなりますので、物価全体に影響を与えます。賃上げ率より物価上昇率の方が高ければ実質的には賃下げになり、日本経済にはマイナスになります。日本経済の先行きを見るにあたって、中小企業の賃上げと物価上昇率に注目しましょう。(ジャーナリスト・一色清)
(写真・金属労協のホワイトボードに電機各社のベースアップ額などが書き込まれた=2026年3月18日、東京・日本橋/朝日新聞社)
★【経済】公示地価、5年連続で上昇 バブル末期以来の上げ幅 地方圏にも波及(3/17.Tue)
国土交通省は17日、2026年1月1日時点の公示地価を発表した。全用途の全国平均は前年より2.8%上がり、5年連続で上昇した。上昇率はバブル経済末期の1991年に11.3%を記録して以降で最大となった。都市圏での上昇が地方圏にも波及し、全体として上昇基調が続いた。公示地価は、地価公示法に基づき、国交省が毎年3月に公表している。標準地の1平方メートルあたりの価格で、一般的な土地取引の指標、公共事業用地の取得価格の算定基準とされている。今回、全国約2万5500地点を調査した。
★【労働】「賃上げはコストではなく投資」 春闘で続く満額回答、人手不足の影(3/18.Wed)
今春闘は18日、集中回答日を迎えた。物価高や人手不足を踏まえ、大企業を中心に労働組合の賃上げ要求への満額回答が相次いだ。ただ、イラン情勢の緊迫化などでさらなる物価高も懸念され、働き手が賃上げを実感するような、実質賃金のプラス転換が定着するかは不透明だ。トヨタ自動車は、労組が「より物価上昇に配慮」して掲げた賃上げ要求に満額で答えた。電機大手の労組は月1万8千円と、現行方式になった1998年以降で最高額のベアを統一要求。日立製作所やパナソニックホールディングス(HD)など主要12社のうち6社が満額回答した。重工大手では三菱重工業、川崎重工業、IHIが1万6千円のベア要求に満額で回答した。
★【経済】ガソリン価格190.8円、史上最高値 全国平均、前週から29円高(3/18.Wed)
石油情報センターが18日発表したレギュラーガソリン1リットルあたりの全国平均価格(16日時点)は、前週より29.0円高い190.8円で、史上最高値となった。中東情勢の緊迫化による原油価格の高騰を受け、過去最大の上昇となった。政府は19日からガソリン補助金を復活させ、平均価格は今後1~2週間かけて170円程度まで下がる見通し。
★【労働】王子HD、退職一時金を廃止へ 今春採用者から給与や年金を引き上げ(3/18.Wed)
王子ホールディングスは18日、今年4月以降に入社する社員を対象に退職一時金を廃止することを明らかにした。早くから資産形成を進めたい若手や中途採用者が増えており、退職金に充てていた原資で給与や年金の拠出額を引き上げる。同社によると、4月以降に入社する新卒や中途採用の社員は、一時金がなくなる代わりに、給与の上乗せや会社が拠出する年金の掛け金の増額を選べるようになる。
★【国際】トランプ氏、日本にホルムズ海峡の航行安全への貢献要請 首脳会談(3/19.Thu)
訪米中の高市早苗首相が現地時間19日(日本時間20日)、トランプ米大統領とホワイトハウスで行った会談で、トランプ氏がホルムズ海峡における航行の安全に関し、日本を始めとする各国に対して貢献を要請していたことがわかった。日本政府高官が明らかにした。会談後、首相は記者団の取材に「日本の法律の範囲内で、できることとできないことがあるので、詳細に説明をした」と語った。非公開で行われた会談中にイラン情勢について議論するなかで、トランプ氏からホルムズ海峡における航行の安全に関して貢献を要請されたという。
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