
男女格差の現状を示す「ジェンダーギャップ指数」の2025年版で、日本は148カ国中118位。なかでも「政治」分野は125位と下位に低迷しています。女性首相の誕生に続き、衆院議員にしめる女性の割合も高めて、政治がリーダーシップをとって日本のジェンダーギャップを解消させていくことは期待できるでしょうか。今回の結果をもとに考えてみたいテーマです。(編集部・福井洋平)
(写真・会見で記者の質問に答える自民党の高市早苗総裁=2026年2月9日/写真はすべて朝日新聞社)


では女性有権者、とくにいま社会に出ている現役世代は、どの政党を支持したのでしょうか。
ANN(テレビ朝日系)が投開票日に行った出口調査によると、若者・現役世代(10~50代)のうち自民党に投票した割合は、男性が35.9%、女性が37.2%にのぼりました。わずかですが、女性のほうが男性より比率が高くなっています。
なお、自民党が敗れた2025年の参院選で自民党に投票した10~50代の割合は男性16.1%、女性15.5%となっており、男女とも大きく投票率が伸びていますが女性の伸びが男性を上回っています。1年もたたないうちに自民党人気がはねあがった要因は高市首相人気とみて間違いはないでしょう。
なぜ、高市首相は人気が高いのか。朝日新聞が衆院選で投票した広島市内の有権者に取材し、高市内閣を支持すると答えた男女200人に話を聞いところ、一言目にかえってきた言葉で最も多かったのは「女性」で34人(17%)、うち30人が女性有権者だったそうです。「同じ女性だから応援できる」「女性初なので頑張ってほしい」「気がつくところが女性と男性で違うと思う」などの回答がありました。
一言目で政策に触れたのは33人(17%)。このうち外交を挙げたのは15人で、「中国、韓国との中で外交をうまくやっていると思う」「中国への毅然(きぜん)とした態度」などの声が上がっています。

高市政権は今回の衆院選で「責任ある積極財政」を掲げ、選挙後の会見で高市首相は「安全保障政策の抜本的強化、政府のインテリジェンス機能の強化」といった政策もすすめると打ち出し、さらに憲法の改正にも意欲を見せました。
一方で女性活躍に関しては、自民党の政権公約で「『女性版骨太の方針』等に基づきあらゆる分野における政策・方針決定過程に女性が参画する機会の確保に取り組む」などと掲げていますが、たとえば公約筆頭に掲げている「危機管理投資・成長投資」が20項目に及ぶのに対して「女性活躍」は4項目と決して多くはありません。中道改革連合が「誰もが個性と能力を発揮できるジェンダー平等を推進し、選択的夫婦別姓、クオータ制を実現する」と踏み込んだのとは対照的で、とりわけ選択的夫婦別姓の議論は停滞することが予想されます。
前に書いたように、自民党の女性候補者は前回衆院選よりも減っている状況です。ガラスの天井を打ち破った高市氏は、果たして自分に続く女性リーダーを生み出す後押しをしていくことができるのか。かつてない大きな与党勢力を率いることになった高市氏の手腕が今後問われることになります。みなさんの今後の働き方にもかかわってくる可能性のあるテーマですので、ぜひ高い関心をもって政治の動きをチェックし続けてください。
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