
この週には、大手化学メーカーが「
エチレン」の生産設備を停止するというニュースがありました。エチレンというのは聞きなれない言葉と思いますが、プラスチックなどの化学製品のもとになる、石油からできる基礎素材です。
日本では
高度経済成長時代、あちこちにエチレンを製造する石油化学
コンビナートができ、そこから繊維製品や自動車部品やポリ袋が生み出され、高度経済成長を支えてきました。コンビナートの風景は、日本の繁栄の象徴でした。しかし最近では人口減少、企業の海外移転、脱プラスチックの動きなどにより需要が減っているうえ、中国からの輸入が増え、生産設備が余るようになっています。日本では鉄鋼や家電製品なども同じような構造で縮小を迫られています。日本の製造業が生き残るためには、より付加価値の高い製品にシフトしていかざるを得ません。研究開発力や先を読む力がこれまで以上に求められています。(ジャーナリスト・一色清)
(写真・水島コンビナート=2024年12月、岡山県倉敷市/朝日新聞社)
★【経済】東電再建計画見直し 原発再稼働も苦境脱せず、他社との提携募集へ(1/26.Mon)
政府は1月26日、東京電力ホールディングス(HD)の新たな再建計画「第5次総合特別事業計画(総特)」を認定した。大幅な見直しは2021年8月以来約4年半ぶり。柏崎刈羽原発(新潟県)の再稼働で足元の資金繰りは改善するものの、経営の抜本的な立て直しには、他社との提携を通じた成長投資が不可欠だとした。福島第一原発事故の賠償や廃炉にかかる費用は計23.4兆円にのぼり、うち東電は約17兆円を負担する。
★【経済】三菱ケミと旭化成、水島のエチレン生産停止へ 大阪の三井化学に集約(1/27.Tue)
化学大手の三菱ケミカルと旭化成は1月27日、両社が岡山県倉敷市の水島コンビナートで共同運営しているエチレンの生産設備を2030年度をめどに停止すると発表した。大阪府高石市にある三井化学の生産設備に、3社が共同運営する形で集約する。エチレンは、プラスチックや化学繊維などの原料となる基礎素材で、最終的にはポリ袋や食品の包装フィルム、家電製品の外装や自動車の内装など、幅広く用いられている。中国企業が生産を増やしている半面、日本では需要が減って、生産設備が余っている。
★【経済】ニデックが改善計画を提出 原因には「永守氏の意向を優先する風土」(1/28.Wed)
不適切会計問題に揺れるモーター大手のニデック(旧日本電産)は1月28日、再発防止策を含む内部管理体制の改善計画を日本取引所グループ(JPX)に提出した。第三者委員会の調査が継続中で、疑惑の全容が分からないまま再発防止策を公表する異例の事態となった。2025年4~12月期決算発表を延期することも明らかにした。改善計画では、疑惑の背景に創業者の永守重信氏の意向に沿った事業計画や目標未達を許さない企業風土などがあったと分析。再発防止策として、トップダウンで決めていた業績目標を各部門が主体的に定めることや、財務指標に偏った業績評価を見直すことなどを挙げた。
★【国際】FRB次期議長にウォーシュ氏を指名 トランプ氏「期待裏切らぬ」(1/30.Fri)
トランプ米大統領は1月30日、FRBの次期議長に、元FRB理事のケビン・ウォーシュ氏を指名するとSNSへの投稿で明らかにした。現職のパウエル氏の任期が今年5月に切れることから、トランプ氏が次期議長の人選を進めていた。任期は4年。ウォーシュ氏は、ニューヨーク州出身。スタンフォード大で公共政策を学んだあと、ハーバード大ロースクールで法学博士号を取得した。1995年に米金融大手モルガン・スタンレーに勤務。FRBの理事に就任したのは、ブッシュ政権下の2006年。史上最年少の35歳での就任だった。現在はスタンフォード大フーバー研究所の特別客員研究員などを務めている。
★【労働】労働力人口、高齢者や女性増え初の7000万人 それでも不足予測も(1/30.Fri)
総務省が1月30日に発表した労働力人口によると、15歳以上の働く意思がある人の数を示す労働力人口は2025年平均で7004万人と過去最多(比較可能な1953年以降)だった。7千万人を超えたのは初めて。少子化で生産年齢人口(15~64歳)は減っているが、働く高齢者や女性、外国人が増えているためだ。働く高齢者や女性が増えている背景には、働き手の意欲の高まりだけでなく、人手不足で企業側が働く環境を整備していることがある。
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