話題のニュースを総ざらい!面接で聞かれる!就活生のための時事まとめ

2026年02月20日

スポーツ

熱戦続くミラノ・コルティナ冬季五輪 就活目線でチェックしよう【時事まとめ】

りくりゅうペアが大逆転で金メダル

 連日、熱戦が続いているミラノ・コルティナ冬季五輪。フィギュアスケートの「りくりゅう」ペアが大逆転で金メダルに輝くなど、日本勢が冬季五輪では過去最多となるメダルを獲得しています。トップアスリートたちの取り組みや今回の五輪の特徴を、就活に役立つ目線でまとめてみました。(編集部・福井洋平)
(写真・フィギュアペアフリーで金メダルを獲得した三浦璃来(左)、木原龍一組/写真、図版はすべて朝日新聞社)

【フィギュアスケート・ペア】気持ちの切り替えで最高の結果に

 金メダルラッシュとなったスノーボードや、お家芸ともいえるスキージャンプ、スピードスケートなどで活躍する日本勢ですが、なかでも高い注目を集めた競技がフィギュアスケート・ペアでしょう。2019年のペア結成以来、日本のスケート界を牽引してきた三浦璃来(りく)、木原龍一の通称「りくりゅう」ペアが、金メダルを獲得しました。

 フィギュアスケートのシングルとペアは、ショートプログラム(SP)フリースケーティングの合計点で争われます。金メダル候補として臨んだりくりゅうペアは、初日のSPで木原選手が三浦選手を持ち上げる「リフト」が崩れるミスが響き 、5位と出遅れます。しかし翌日のフリーではリフトもジャンプも完璧に決め、歴代世界最高点をマークし、大逆転で金メダルに輝きました。

 7年間、公私をともにして練習を重ねてきた2人の努力が実を結んだわけですが、注目したいのはSPの失敗からフリーに挑む際の気持ちの切り替えです。木原選手はSPが終わった日は眠れず、翌日も朝から涙が止まらない状態だったといいます。ペアの三浦選手は、「まだ終わっていない。積み重ねてきたことがあるから、絶対できる」と励ましの言葉をかけたそうです。

 最終的に木原選手が気持ちを切り替えたのは、1時間弱の昼寝だったそうで、試合後のインタビューで木原選手は「しっかり寝たので気持ちも切り替わった。『もう一回戦うんだ』『ここでオリンピックを諦めていいわけがない。絶対自分たちで攻め切るんだ』という思いをもう一回持って 」と語っています。気持ちを立て直したことで、大逆転の演技につなげました。
(写真・フィギュアペアフリーで演技を終え、感極まる三浦璃来、木原龍一組)

シングルからペアに転向して大成功 就活でも第一志望にこだわりすぎず

 対照的だったのが、男子シングルで圧倒的な強さをみせていたアメリカのイリア・マリニン選手です。

 SPで首位に立った翌日のフリーで、ジャンプでのミスを繰り返し、総合8位まで順位を落としました。マリニン選手は試合後、「(スタートの直前)人生のトラウマ的な瞬間が、あまりに多くのネガティブな思考が、頭の中にあふれ出て、僕では制御できませんでした」と振り返っています。

 これだけのトップ選手でも、心の持ち方ひとつで大きく試合結果が変わってしまいます。就職活動でも最終面接など、大きく緊張する局面があります。好きな音楽を聴く、友人としゃべる、しっかり睡眠を取るなど、自分なりに気持ちを高めて本番に臨める方法を見つけておくと、よりよい結果につながると思います。

 もともとシングルの選手だった木原選手は2013年にペアに転向。別のパートナーと組んでソチ平昌と2回冬季五輪に出ましたが成績は振るわず、引退も考えて社会経験を積もうと地元のスケートリンクでアルバイトをしていた ころ、三浦選手と出会ったそうです。

 木原選手が当時決して花形とはいえなかったペアへの転向を決断しなければ、今日のりくりゅうペアはありませんでした。就職活動でも、自分の第一志望とは違う会社がもしかしたら自分にとってベストな選択になるかもしれません。

 いま考えている条件だけにこだわりすぎず、できるだけ幅広く企業をチェックすることが、就職活動では大事だと感じます。
(写真・男子フリーの演技を終え、厳しい表情を見せる米国のイリア・マリニン)

【広域開催】今後の五輪の主流となるか

 オリンピアンたちの熱戦に注目する一方で、今回の冬季五輪が「史上初」ということもぜひ知っておきたいテーマです。今回のミラノ・コルティナ冬季五輪は、実は史上はじめて複数都市の名を冠した「超広域開催」のオリンピックなのです。

 ミラノの後ろについている「コルティナ」は正確には「コルティナダンペッツォ」という都市のことで、1956年に冬季五輪が行われています。

 ミラノとコルティナダンペッツォは、直線距離で約250キロ離れており、車で5時間ほどかかる距離にあります。今回の五輪は両都市を含む、イタリア北部の約2万2千平方キロメートルの地域に散らばる4つの会場群で運営されています。開会式も、4カ所で同時に行われました。

 広域開催のメリットは、すでにつくられている施設を再利用しやすいことです。会場の85%が世界選手権などで利用された既設のもので、インフラ整備のための巨額の投資を避けることができます。一方、広い地域に会場が分散したことで運営は複雑になり、移動距離も長くなることから温室効果ガスの排出は増えると予想されています。「平和の祭典」である五輪の象徴は各国・地域の選手が一堂に集う選手村と言われてきましたが、これも今大会では分散されることになります。分散開催のメリット、デメリットがどの程度あったのか、大会後の検証が求められています。

 もともとは東京五輪もそうだったように、コンパクトに会場が集約できる一都市での開催が理想とされてきました。しかしそのためには巨額の財政負担が必要になり、そんな負担はしたくないと五輪を嫌う動きも出てきました。

 今回の五輪の結果次第では、広域開催が今後主流になっていくことになるでしょう。スポーツの大きなイベントはビジネスにも深く関わってきますので、五輪の今後の動きにはぜひ注目してみてください。

【ウクライナ選手失格】戦争の影が今回の五輪にも

 2022年にはじまったロシアのウクライナ侵攻は、今回の五輪にも影をおとしています。

 ミラノ・コルティナ冬季五輪では、パリ五輪につづき、ウクライナに軍事侵攻したロシアと同盟国ベラルーシの選手は選手団としての参加が認められず、個人資格の中立選手(AIN)としての参加のみ認められました。一方、他国の国籍を取得したロシア出身選手がその国の代表として多数出場しており、たとえばりくりゅうペアが金メダルを獲得したフィギュアスケート・ペアでは、表彰台にのぼった6人中3人がロシア出身でした。国籍変更の理由は様々ですが、ロシアのスポーツ相は選手の育成には多額の公費が投じられていると指摘し、ロシア国内で練習しながら他国の代表となる選手には賠償を求める考えを示唆しているそうです。

 ウクライナ選手をめぐっても、動きがありました。旗手をつとめたスケルトン男子ウクライナ代表ウラジスラフ・ヘラスケビッチ選手が、ロシアの攻撃で命を落とした母国のアスリートたちの顔を描いたヘルメットを着用して試合に臨もうとし、失格になったのです。

 国際オリンピック委員会(IOC)は選手の表現に関するガイドラインに抵触すると判断。IOCのコベントリー会長は犠牲者の顔が描かれたヘルメットは「政治的ではない」としたうえで、競技中の表現行為を問題視したと説明しています。ヘラスケビッチ選手は前回、ロシア侵攻直前の北京五輪でも、競技後に「NO WAR IN UKRAINE」(ウクライナに戦争はいらない)というメッセージを掲げています。

 このときは不問になりましたが、今回の表現は認められませんでした。ウクライナ外務省によると、ロシア侵攻以降今年2月までに650人以上のウクライナ人アスリートやコーチが死亡したといいます。

 「平和の祭典」とされるオリンピックに、戦争の暗い影がつきまとい続けています。こういったニュースにもぜひ関心をもって、世界の情勢を複眼的に見るようにしてください。

◆朝日新聞デジタル版のベーシック会員(月額980円)になれば毎月50本の記事を読むことができ、スマホでも検索できます。スタンダード会員(月1980円)なら記事数無制限、「MYキーワード」登録で関連記事を見逃しません。大事な記事をとっておくスクラップ機能もあります。お申し込みはこちらから