まや姉さんの就活モチベーションUP講座 略歴

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2017年08月10日

「やりがい」より「お金」で仕事選んだっていい!

優先するのは「やりがい」?それとも「お金」? 

 こんにちは、まや姉さんです!
 前回、業界や仕事選びのポイントについて書きましたが、それを読んだキャリアウーマンたちからこんな指摘をもらいました。
「やっぱり仕事選びは、お金と働く環境が大事。やりがいは、どうせ後からついてくるから大丈夫!」
「就活で最も大事なのは、まずは自分の力で稼いで自立することなのでは?」
「特に女子はお金のことを軽視しがちだから、気をつけた方がいい」と。

 うーん、さすが、さまざまな修羅場をくぐってきた社会人ならではの知恵ですね。

 確かに学生のうちは、「好きか嫌いか」「興味があるかないか」だけで業界や仕事を選んでしまう人も多いと思います。「お金のことを考えるなんてガツガツしてて、はしたない」なんて思う人もいるでしょう。お金のこと、つまりお給料について、就活を考える時点でどこまで重視したらいいのか。

……ということで、今回は「お金」について考えてみたいと思います。 

(写真は、約20年前の銀行のようす。公務員ボーナス支給日に銀行員たちがお札を数えています。昔のお給料は現金支給だったんですね=1994年12月9日撮影)

「お金のことどう考えてる?」学生さんに聞いた

 就活を始めたばかりの女子学生に聞いてみました。「今、お金のことってどのぐらい気にしてる?」

 彼女はこう答えてくれました。
「私は、お給料よりも仕事のやりがいを重視します。お給料は高くなくてもいい。でも男女平等ではあってほしい。あと、たとえば子どもが産まれたら、その子を養っていけるぐらいのお金はほしいです」。

……なるほど。何となく将来のイメージは持っているんですね。

 では、それは具体的には月や年単位で、いくらほしいということなのでしょう。みなさん、就職資料などで「平均年収」の欄は必ずチェックしていると思います。でも、この金額はあくまで全社員の平均です。「平均年収700万円」と書いてあっても、社員の平均年齢が35歳と45歳の会社では、35歳の会社の方が若手に手厚いということはわかりますよね。

 では、お給料が実際にいくらなのかは、調べたことはありますか? お給料は、あらかじめ税金や社会保障費などが差し引かれて支給されます。手元に残る「手取り」の額は、資料にある年収よりずっと少ないことは知っていますか? 若手社員の手取りがいくらか知るには、実際に働いている親しい人や先輩にこっそり聞くのが、いちばん早いと思います。
 まぁ、でもいきなり「手取りはおいくらですか」なんて聞くのも失礼なので、「今のお給料の満足度はどのぐらいですか?」などと聞いてみてはどうでしょうか。

 あと、若い人は「初任給」にばかり目がいってしまいますが、気をつけてください。実は離職率が高く人手不足のブラック企業が、高い初任給で人集めをしている可能性もあります。金額“だけ”にとらわれるのも、罠があります。

どんな社会人生活を送りたい?

 お金のことを考える時も、業界や仕事選びと同じくやはり「自分の軸」を持つことが大事です。

 あなたは、社会人になったらどんな生活を送りたいですか? 
自宅通勤? 親元を離れて一人暮らし? 何年かけていくらぐらい貯金したい? 奨学金を返す必要はある? 若いうちにガッツリ働いていガッツリ稼ぎたい? それともなるべく安定して末長く働きたい? 思い描く人生プランによってお金の考え方も変わってきます。 

 冒頭の女子学生が答えてくれた「子どもを養っていけるぐらいのお金がほしい」というのは、しごくまっとうな考え方だと思います。でも、具体的には、何歳ぐらいの頃に、月いくら稼げていれば大丈夫なのでしょうか? 夫婦共働きで子育てするなら折半で生活費を出し合うことができますが、もしも離婚して、一人で育てることになったら? 夫が病気になって働けなくなったら? 

 何があるかわからないのが人生。ピンチに陥った時に人生の選択肢を増やすためにも、お金はやっぱりとても大事です。

シングルマザーで生活苦だった私の祖母

 昔話で恐縮ですが、私は大学時代、母方の祖母の家に下宿していました。祖母はずっと一人暮らしをしていたのですが、私はこの祖母から「稼ぐこと」の大切さを教わりました。

 祖母は明治時代に京都に生まれ(明治って古いですね。ま、私も昭和生まれですが)、教育もろくに受けられず、本人いわく「三味線も踊りも下手、器量も悪くて芸子にならせてもらえず」、当時にしては珍しく20代半ばまで独身でした。ところがある日、10歳以上も年上の売れない舞台俳優と偶然出会い、恋に落ちました。結婚を親に猛反対され、駆け落ちしてしまいました。

 夢にまで見た新婚生活は、絵に描いたような貧乏暮らしでした。夫は不安定な役者稼業、身入りがとても少なかった。勘当されて家を飛び出したため、身内からも金銭的支援は得られなかった。そんな中でも、一男一女をもうけます。

 ところが不幸なことに、祖母が30代半ばの時、夫が地方公演先でひいた風邪をこじらせ、あっけなく病死。未亡人になった祖母は、戦中に空襲で家を失いながらもさまざまな仕事を渡り歩き、女手一つで二人の子どもを必死に育てあげました。

(写真は、京都の夏の風物詩「祇園祭」です。私の祖母は、京都の夏の厳しさをよく語り草にしていました。今年の祇園さんも暑かっただろうな)

祖母からの3つの人生訓とは

 祖母は自分がシングルマザーで苦労した経験から、当時学生だった私に日頃から人生訓を伝えていました。耳にたこができるほど言われたことは3つ。

「自分が本当に好きだと思う人と一緒になりなさい」

「女でもちゃんと稼いで家族を養えるようになりなさい」

……そして三つ目は、

「役者とは結婚しちゃダメ。貧乏で苦労するから」でした。

(おばあちゃん、本当に好きな人と一緒になれといいながら、でも役者はダメって、矛盾してないですか……)

 そんな教えを何度も聞かされたおかげで、私は「そうか、女もちゃんと稼げないといざという時に苦労するんだ」と肌身で感じました。就活の時は「いかに稼ぐか、経済的に自立するか」を意識して、仕事選びをしました。祖母のおかげでお金の大切さに気づき、何とか自分で稼げるようになり、人生の選択の幅が広がったと思います。

(でもイケメン俳優さんと出会うチャンスは棒に振ったな。おばあちゃん、あなたのせいよ……)

「稼ぎたい」と思うことは恥ずかしくない

 自分が大好きな仕事で、やりがいもあり、社会的に意義があり、働きやすい環境で、さらにお給料もいっぱいもらえる……なんて条件が全部そろった仕事は、そうめったに見つかりません。最初からすべての条件を叶えようとすると、悩みすぎて身動きが取れなくなってしまいます。みなさんが重視する「やりがい」についても、実際に何年か腰をすえて働いてみないとわからないことが多い。就活を考える時点では、実はわからない部分が多いのです。

 身動きが取れなくなっているあなたには、こう言いたいです。仕事のいちばんの目的は「よし、まずは稼ごう!」「経済的に自立しよう!」とすること。大事なのは金額だけじゃないけれど、稼ぐ力をつけることが絶対に必要。「稼ぎたい」と思うことは全然恥ずかしいことじゃない。むしろ、これからの人生を切り開くための大事な一歩になると思います。

 人気エッセイスト・西原理恵子さんの本で、とてもいいフレーズを見つけたので、最後に紹介しておきます。

「自分探しの迷路は、『カネ』という視点を持てば、ぶっちぎれる」

「自分は何に向いているのか。自分はいったい、何がしたいのか。深い迷いで身動きできなくなっているキミを、『カネ』が外の世界へと案内してくれる」

 西原さんの壮絶な生い立ちとともに、稼ぐことの大切さを説いた『この世でいちばん大事な「カネ」の話』(角川文庫)という本です。
 仕事やお金のことで悩んでいる人は、ぜひ一度読んでみてください。目が覚めます。

(写真は、西原理恵子さんのエッセイ本の表紙です)

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