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2015年10月23日

立教大生が起業!スマホ向け飲食店予約アプリ「テーブルクロス」って何?

ソフトウェア・情報処理

飲食店予約で途上国支援 立教大生 専用アプリ運営(朝日新聞2015年10月20日朝刊)

 スマホの飲食店予約サイト「テーブルクロス」で予約をすると、途上国の貧しい子どもたちの給食支援ができる。このサイトを運営する株式会社テーブルクロスの代表取締役社長は、立教大学4年の城宝薫さん。約1000店のレストランや居酒屋が趣旨に賛同、予約一件当たり180円の広告料が入り、うち30円が国連やNGOを通じて、バングラデシュやミャンマー、カンボジアなどに回る。ダウンロード数は約3万。半年に4000食以上の給食を届けた。

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 一般社団法人「日本ギャップイヤー推進機構協会」のサイトで、城宝さんの起業にまつわるエッセーが紹介されています。そのなかで語られている卓抜なアイデアが「献金の貢献度を見える化」です。エンジェルカウンターといって、アプリを使って予約を取ると、その数によってどれだけ途上国で給食が配られたかが表示されます。自分だけでなく、そのひとの紹介したひとが予約を入れても貢献度がカウントされます。

 城宝さんは小学生のころ家族旅行で訪れたインドネシアで、路上生活の子どもたちの貧困を知りました。大学生になって、広告会社でグルメサイトの営業のアルバイトをしました。そこは「数字を立てることが全て」の世界だったといいます。「この仕事は誰のためになっているんだろう」と深く考え、そこで思い立ったのが、いまの事業です。スポンサーやサイトをつくれるスタッフなどを集め、昨年、起業に漕ぎ着けました。一人でも途上国に給食を届けることはできるけれど、「もっと多くの人たち、企業を巻き込みたい」という気持ちがあり、起業したといいます。「同時に、寄付や補助金に頼ることなく、会社の売上を使って社会貢献事業を生み出していくことに価値と継続性を感じている」そうです。

 城宝さんは広告会社の営業アルバイトから、いまの仕事のヒントを得ました。仕事を外から見るのでなく中に入って感じたことが転機になったといえるでしょう。かけがえのない「業界研究」ですね。

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